タロットで占うときは、相談内容によってスプレッドを変えた方がいいものですか?
どんな相談にどのスプレッドを使えばいいのかよく分かっていません。
スプレッドはいくつか知っていますが使い分けができず、実際に使えているのはひとつぐらいです。
3枚引きの進化形なんですが、最近、読み解くのに限界を感じたりもしています。
やっぱり、たくさん覚えておく方がいいものでしょうか……
たとえば、恋愛に強いスプレッド、仕事に強いスプレッド、とかがあれば知りたいです。
あと、もう少し読み方のバリエーションも増やしたいと思っているのですが、スプレッドの中にも、読みやすい読みにくい、ってあるのでしょうか……
来月、電話占いから占い師デビューをする予定なんですが、ぜひ、たくさんあるスプレッドを鑑定でどうやって使い分けているのかも、参考に教えてほしいです。
このように、タロットのスプレッドについて「どんな相談にどのスプレッドを使えばいいのかが分からない」というご相談を頂くことがよくあります。
そこで今回は、どのスプレッドを使えばいいのか分からないという方に向けて、タロットのスプレッドの使い分けについてお話していきたいと思います。
タロットのスプレッドの使い分けについて
タロットのスプレッドを使い分けようと思うと、何がみたいのか? を的確に使むことが大切です。
たとえば「これから彼とどうなりますか?」「転職活動はうまくいきそうでしょうか?」といった状況や状態の流れをみたいのか
「彼の気持ちをもっと知りたい」「職場の上司は自分のことをどう思っているのでしょうか?」といった相手のことを知りたいのか
あるいは、個別のテーマがなく漠然と「これからの人生」についてみる場合
運勢的なもの、それも全体運をみるのか、健康運、恋愛運、金運、仕事運などに特化する場合
他には、「どうしたらいいのか」を読み解きたい場合
相談者が知りたいと思っていることの要点を掴み、それに対して、スプレッドを展開していくことが肝心だからです。
その上で、どのスプレッドが何をみるのが得意か、を照らし合わせて、展開するスプレッドを選ぶのがいいでしょう。
たくさんのスプレッドがありますが、ここに、いくつかスプレッドをピックアップしてみました。
◆どうなりますか? と流れをみるのが得意なスプレッド
(これから彼とどうなりますか? 転職活動はうまくいきそうでしょうか? など)
ケルト十字
ヘキサグラム
ホースシュー(馬蹄形)
ソーマ法
◆相手の気持ちや環境をみるのが得意なスプレッド
(彼の気持ちをもっと知りたい。 職場の上司は自分のことをどう思っているのでしょうか? など)
ケルト十字
ヘキサグラム
◆心理的なアプローチが得意なスプレッド
ケルト十字
スリーレイ
◆特定の時期の運勢を読むのが得意なスプレッド
ホロスコープスプレッド
ピラミッド法
◆過去から引き継いだパターン(過去世)を読むのが得意なスプレッド
エクスカリバー
◆人生の大きな流れをみるのが得意なスプレッド
生命の樹
78枚すべてを使う大ピラミッド
ちなみに、恋愛に強い、仕事に強い、といった特定のテーマに強いスプレッドはそもそも存在しないと思っています。
どのテーマに対しても、上記の得意分野を充てればいいわけですから。
また「彼の気持ちを知りたい、これからどうなっていくのかも知りたい、それに、どうしたらいいのかも教えてほしい」こういう場合もあるでしょう。
その場合は、それらすべてに応えられるスプレッドを選ぶといいです。
私は、ケルト十字が最適だと思います。
その理由は、ケルト十字が、時系列に状況の変化、相手(環境)、心理的描写、あるいは、潜在的に隠れているもの、などを読み取ることができる構造をもっているからです。
スプレッドの構造については、こちらで詳しく書いているのでご参考ください。
▶参考記事:タロットはスプレッドの意味を理解することが、リーディングの力を身につけるためにも欠かせない理由
スプレッドはたくさん知っておいた方がいい?
では、スプレッドはたくさん知っておいた方がいいのでしょうか?
あるいは、相談内容によってスプレッドを使い分けていますか?というご質問を頂戴したときは、どうお応えしているかというと……
「自分の使い勝手がいいスプレッドを見つけるためにいろいろなスプレッドを試すのはいいけれど、どれでもいいから、ひとつ、得意なスプレッドを持つといいよ。得意なスプレッドがひとつあれば、ほとんどのどんな相談にも得意なスプレッドひとつで応えることができるから」とお伝えしています。
自分が読みやすいスプレッドを、得意なスプレッドとして理解を深めていけばいいわけです。
それはなぜか?
まず、スプレッドとは物の見方を教えてくれるものであり、ここにタロットを乗せることであらゆる表現が生まれてきます。
スプレッドについての捉え方は、こちらに詳しく書いているのでご参考ください。
▶参考記事:タロットはスプレッドの意味を理解することが、リーディングの力を身につけるためにも欠かせない理由
タロットカード自体に時間や空間の概念はないため、スプレッドにのせることで、タロットに時間や空間の特定がもたらされます。
なかでもケルト十字は、時系列に状況の変化、相手(環境)、心理的描写、あるいは、潜在的に隠れているもの、など、読み取ることができる切り口が豊富です。
そして、そこに現われる時間感覚の捉え方、たとえば「過去」を1年前とみるのか、あるいは、数週間前とみるのか、もしくは、生まれる前の過去の記憶(いわゆる過去世)とみるのか、は占い師のセンスですが、すくなくともケルト十字から、直近の出来事や過去世的なパターンまでを読み取ることは可能です。
またタロットに何を捉えるか、たとえば「塔」のカードを「倒産」とみるのか「離婚」や「浮気」とみるのか、あるいは、「限界突破」とみるのかも占い師のセンスですが、タロットを知れば知るほどカードに含まれる切り口も増えますから、チョイスする言葉の選択肢は広がります。
ちなみに「センス」というと、「センスなんだったら、ある意味、どんな解釈をしてもいいの?!」と思われるかも知れませんが、決して、そうではありません。
あくまで、カードやスプレッドを理解しその知識の土台において選び取る言葉のセンスなのであって、占い師の主観や思い込みで解釈してはいけません。
それは、カードを読んでいることにならないからです。
タロットリーダーは「タロットを読む」ための人ですから、あくまで、その解釈がカードから説明できること(カードに忠実であること)が求められます。
つまるところ、スプレッドの構造を知り、スプレッドの見方や各配置の切り口が増えれば増えるほど、ひとつのスプレッドでいろいろなことを見ることができるようになります。
そこに、カードの理解が進めば進むほど選び取ることができる言葉も増えますから、読み取れることも広がる、というわけです。
だから、得意なスプレッドを一つ持てば、さまざまな相談にお応えすることができるのです。
さて私の場合は、現状でよく使うスプレッドは2つぐらいです。
恋愛に仕事、人間関係や健康も、あるいは、どんなに漠然としたことや、人生の流れまで、ほとんどのご相談に対して、私はケルト十字を17枚展開でお応えしています。
そして、ホロスコープスプレッド。
年末年始などは特に「来年の運勢が知りたい」と寄せられることが多いですが、その時は、ホロスコープスプレッドが活躍します。
この記事でご紹介しているスプレッドは実際の鑑定でも使うことはありますが、自分にとっての読みやすさや汎用性もあって、もっぱら、ケルト十字を愛用しています。
とはいえ。
得意なスプレッドを持つためには、スプレッドが得意とする表現に加え、スプレッドの特徴を掴む必要があります。
この記事ではスプレッドの特徴まで触れませんが、下記にご紹介しているスプレッドは個別に詳細記事のリンクを貼っていますので、ぜひ、そこからご覧いただければと思います。
スプレッドのご紹介
では、ここからはスプレッドをご紹介していきたいと思います。
3枚引き以外は、これまでに実際の鑑定で使ってみて役立ったスプレッドたちです。
初心者がタロットに慣れるためのスプレッド
占い初心者の方には、1枚引きや3枚引きでカードと仲良くなることをおススメします。
3枚引きで「過去~現在~未来」を見る方法
①テーマを設定します。 |
②3枚の未来の時期を設定します(1年~半年以内がベスト) |
③カードをシャッフルした後、3枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶テーマ: について |
3枚引きで「私~相手~二人の関係性」をみる方法
①関係性をみたい相手を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、3枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶テーマ: について |
なお、3枚引きの変形としてセルフセラピーをする方法をこちらに掲載しています↓
▶先が見えない不安と行き詰まり。迷いの正体がわかって消える簡単セルフカードセッションの方法。
また基本中の基本であり、タロットを展開するうえで最も大事な「シャッフル」
シャッフルについて理解することは、タロットの精度にもつながります。
シャッフルって、単にカードを混ぜればいいんだよね? と思っているなら、ぜひこちらを読んでみてください↓
ヘキサグラム|問題への対処法を示してくれる展開法
ヘキサグラムは、タロットカードを7枚使って六芒星を形作るスプレッドで、問題に対して「どうすればいいのか」という対処のヒントをくれる展開法です。
状況や問題に対して、どうしたらいいのかが冷静に考えられない時に、アイデアのヒントを示してくれるでしょう。
①質問を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、図のように6枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について ここまできたら、最後に、まだ読んでいない4枚目のキーカードを読みます。 |
ヘキサグラムを読むコツについては、こちらにまとめています。
ご参考になれば嬉しいです。
▶ヘキサグラムのスプレッド。問題に対して「どうすればいいのか」という対処のヒントをくれる展開法
ホースシュー(馬蹄形)|意識の変化を促す展開法
ホースシュー(馬蹄形)は時間の流れや状況の変化をみたいときにとても役立つスプレッドで、より好ましい状況へ向かうために意識の変化を促してくれる展開法です。
①質問を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、図のように7枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について |
ホースシュー(馬蹄形)を読むコツについては、こちらにまとめています。
ご参考になれば嬉しいです。
▶タロットのスプレッド、ホースシュー(馬蹄形)はより好ましい状況へ向かうために意識の変化を促す展開法
ソーマ法|問題の本質的なテーマが明解に示される展開法
ソーマ法は、ホースシュー(馬蹄形)のように、物事がどのように進んでいくのかをみたいときに役立つスプレッドです。
一方、ソーマ法とホースシュー(馬蹄形)の違いは、相談内容に対する本質的なテーマ(原因)がはじめに示されていることと、アドバイスが状況の変化の中に組み込まれておらず、状況と切り分けられて(単独で)表現されているところ。
そのためソーマ法は、相談内容に対してその人が抱えるテーマや問題になっていることの原因と、そのテーマや問題に対するアドバイスがダイレクトに表現されているのが特徴です。
特に自分事でこのスプレッドを展開すると、なにより自己を客観するにはとても役立ちます。
①質問を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、図のように8枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について |
ソーマ法を読むコツについては、こちらにまとめています。
ご参考になれば嬉しいです。
▶参考記事:タロットを8枚使うスプレッド、ソーマ法。問題の原因や本質的なテーマが明解に示される展開法
エクスカリバー|過去世が読める展開法
エックスカリバーは、タロットで過去世が読めるスプレッドとして紹介されることが多いですが、同じような問題に遭遇したり、直したいけどなかなか直せないパターン、繰り返してしまうクセや衝動などに気づいたとき、不のループを断ち切るには役立つスプレッドです。
①質問を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、図のように9枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について |
エクスカリバーを読むコツについては、こちらにまとめています。
ご参考になれば嬉しいです。
▶過去世を読むタロットのスプレッド、エクスカリバーは不のループを断ち切るのに役立つ展開法
ホロスコープスプレッド|運勢を読む展開法
ホロスコープスプレッドは、タロットで特定の時期の運勢について読むスプレッドです。「○○年の運勢はどうですか?」といった質問に最適です。
①時期と質問を設定します。 ※ここでは、特定のテーマに絞り込むよりも「○○年はどうなるでしょう?」「上半期の運勢はどうですか?」といった具合が最適です |
②カードをシャッフルした後、図のように13枚展開します。 展開する順番はハウスの順番通りではありません。 →左端(1ハウス=東=ASC) と十字にグリッドを定め、その後、残りのハウスの若い数字順にカードを並べていきます。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について 最後に、13枚目の全体運を読みます。 ※ここでは便宜上、各ハウスに対応する代表的なキーワードを掲載しています。ハウスの解釈は、全体の様相をみながら適宜読み分けましょう。 |
ホロスコープスプレッドを読むコツについては、こちらにまとめています。
ご参考になれば嬉しいです。
ケルト十字|心理的変化からテーマを深掘りできる展開法
ケルト十字は心理的な変化まで読みとることができるので、テーマをより深掘りしてリーディングすることができます。
また「相手の気持ちが知りたい!」というご相談に応えるにも最適なスプレッドです。
①質問を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、図のように10枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について ここまできたら、最後に、まだ読んでいない2枚目のキーカードを読みます。 |
ケルト十字を読むコツについては、こちらにまとめています。
また、相手の気持ちや環境をより分析的に読めるケルト十字の変形(17枚展開)についてもお話しています。
ご参考になれば嬉しいです。
▶ケルト十字でタロットを読むコツ。相手の気持ちを深く読む方法も解説
タロットの練習について
最後に、「スプレッドは分かった。でも、実際に使えるように練習するにはどうすればいいの?」という方に向けて、タロットの練習についてご紹介した記事をリンクしておきます。
あわせてご参考になれば嬉しいです。
▶参考記事:タロットを独学している人におすすめのタロットの練習方法
タロットリーディングが上手くなるためには、たくさんの事例を読んでいこう
さて、「タロットリーディングがもっとうまくなりたい!」という方が、うらないば、にもたくさん訪ねてくださいますが、タロットについて≪学べる≫のはカードの本質的なことや活かし方、使い方のコツです。
一方で、実際に「タロットが読めるようになりたい!」と思ったらたくさんの事例を読んでいくしか方法はありません。
そこで、うらないば、では、スプレッドのご紹介や読み方も含め、運勢や開運、仕事に恋愛、人間関係の読み方から健康まで、さまざまな実例を取り上げ、タロットを上手に読むコツと方法を解説する動画講座を行っています。
なにより、運勢、開運、相手の気持ちの読み方などたくさんの事例を扱いますから、その事例をご自身なりに読んでいただければ、後からの答え合わせとして解説を使っていただけます。
特に
「自分のことや家族のことをもっと占えるようになりたい!」
「誰かのためにもっと生かせるようになりたい!」
「タロットのリーディングがもっとうまくなって身近な人の相談に乗れるようになりたい!」
という方で
- 独学でリーディング力を上げようとすることに限界を感じている
- 自分のことを占っても解釈しずらい
- タロットの練習のために友達を占ってみるけれど読みずらい
- ストーリー性のあるリーディングができない
- リーディングに自信が持てない
- カードの意味に迷ってしまう
- タロットを学び始めたばかり
といった方にはご紹介しています。
なぜなら、動画講座では実際の事例から「どんな風にカードを読むのか?」「どうやって占っているのか?」のタロットの読み方から占い方、そして相談者へのお応えの仕方までお伝えしていて
- カードから状況打開のヒントを得る方法
- 状況打開策をアドバイスとして伝える方法
を見て頂けるので、ご自身がタロットで占いをしていくために必要なことを一通り学んで頂けるからです。
またどうやってタロットを活かしていけばいいのかを知っていただけますから、自分や誰かのためにタロットを使っていただけるようになります。
それに伴って、タロットのリーディングはどんどん上手くなっていかれることでしょう。
もちろん初心者の方でも学んで頂けるように、数字の捉え方や逆位置の考え方などタロットの基本事項もお届けしています。
ご興味ある方に講座の内容の詳細やどのようなものかを覗いていただけるよう、タロットリーディングの解説動画を解放していますので、よければぜひ、下記をクリックしてご覧ください↓
運勢や開運、仕事に恋愛
相手の気持ちの読み方など
タロットを上手に読む
コツと方法を解説する
動画講座
(月額会員制2,860円/税込)
みなさまのタロットライフが充実したものとなりますよう、お役に立てましたら嬉しいです。
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