今回は、エクスカリバーのスプレッドをご紹介します。
エックスカリバーは、タロットで過去世が読めるスプレッドとして紹介されることが多いですが、その本質は、過去から蓄積されてきた無意識のパターンが現状にどのような影響を与えているのかを観ることです。
ちなみに「エクスカリバー」は、アーサー王伝説に登場するアーサー王が持つという魔法の力が宿る剣の名前。
そのため、このスプレッドでは9枚のタロットカードを使い、下から上に、まるで剣の形に並べていきます。
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エクスカリバーについて
①質問を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、図のように9枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について |
エクスカリバーを読むコツ
エクスカリバーで過去世を読むことができるといわれますが、そもそも、過去世をどのように捉えるのか、はリーディングにおいてとても大事になります。
そこを押えた上で、エクスカリバーを読むコツは、1枚目から3枚目の過去のパーツと、4枚目から8枚目の現在のパーツを、まずは分けてみることです。
エクスカリバーが表現する過去世について
エクスカリバーを読む肝となる「過去世」
ここでいう過去世とは、潜在意識の情報、と捉えます。
そこには育ってきた環境などの今世も含むため、いわゆる「前世」だけを観るものではありません。
また「前世」の考え方にもさまざまありますが、私は仏教に基づいて理解しています。
人が死ぬとその魂はつぶつぶに細かくなり、そして、つぶつぶになったさまざまな人の魂のかけらたちは阿弥陀様の前に集まり、それぞれに一定の方向性が分け与えられ、同じ方向性が与えらえたつぶつぶの魂同士は集合し、新たなひとつになって転生を果たす。
こういう理解ですから、そもそも、たった一人の魂がひとりの人として繰り返し生まれ変わる、という考えにありません。
そのため前世は一つではないし、なんなら仏の世界に時空はありませんから、遠い未来の魂のかけらが集まっているかもしれないわけです。
そうなると、「前世のあなたはこうだった」と言い切ることはできないのです。
もちろん、ここでいう「過去世」を「前世」の物語のひとつとして捉え、それが相談者の納得につながったり、あるいは、受け入れやすいというならば、そういうリーディングはあっていいと思います。
それでもこのスプレッドを使うとき、「過去世」あるいは「過去」をどのように捉えているか、どう定義づけているかは、リーディングに影響を与えますから、占う側は、自分なりの捉え方を持っておくといいかもしれません。
またエクスカリバーに限らず、どのようなスプレッドであっても、どういう理解を以ってそのスプレッドを読むのかは説明できるようにしておきたいものです。
エクスカリバーを読むコツはスプレッドが示す過去と現在の関りを掴むこと
さて、ここからはエクスカリバーを読むコツについて具体的なお話をしていきます。
まずエクスカリバーの読み方を簡単に表現すると、下記のようなことになります。
- 1枚目~3枚目:こういう人だったから
- 4枚目~6枚目:今、こういう風になっていて
- だから7枚目のような問題やパターンを繰り返してしまい
- でもそれは8枚目のように対処すればよくて
- そしたら、次の段階の9枚目に向かうよ
注目したいのは、1枚目~3枚目の過去のパーツが土台になっていること。
過去が土台にあり現在が作られていて、その現在で何度も出てくる問題やパターンは過去の土台に要因がある
と考えるからです。
またこれは、このスプレッドの世界観だけにいえることではなく、心理の世界でも同じような考え方があります。
現在は過去の延長線上にあり、また未来さえも。
だからもし、過去のやり方で現在に不具合が生じているならば、そのやり方を変えればいいだけです。
新しいやり方に取り組むことが新たな経験となり、過去は積み重なっていく。
「より良くしよう」という今の試行錯誤の積み重ねが過去になるのですから、当然に、より良い現在があり、その先にはより良い未来しかできない、ということです。
こういう考え方がエクスカリバーの前提にあるため、このスプレッドの解釈が未来の創造に影響することもあると意識できると、実生活の具体的な悩みにもこの展開法は応えてくれます。
ちなみに、過去のパーツに大アルカナが多く出てくるとき、特に1枚目が「女教皇」など人物像として特徴的な大アルカナであれば、現世にもその影響が色濃くでる、と考えていいでしょう。
つまり、出ている大アルカナのテーマがその人の人生全般のライフテーマになってくる、と見ます。
たとえば1枚目が「女教皇」であれば、その人は「見えないもの」との関りや興味を切り離し人生を送ることは難しい、となります。
そのため、心理の世界や精神世界、あるいは、神仏の世界も含め、そいうものと関わりを持つことは避けられないだろう、といえるでしょう。
もちろん、だからといって、これでリーディングセッションが終わるわけではありません。
そういうテーマや過去の土台があったとして、だったらどうする? なわけですから、ここからは相談者との対話を通じて、あるいは、自分と問答しながら、さらにカードを深掘りしていくといいでしょう。
どのような過去があっても、現在の方向性は自分で決められる。
だからこそ、過去に縛られることなく、言葉に呑まれるのではなく、自分はこれからどんな未来を創っていきたいのか? そのために今、自分はどうするのか?
エクスカリバーからこのようなリーディングセッションが可能になるので、同じような問題に遭遇したり、直したいけどなかなか直せないパターン、繰り返してしまうクセや衝動などに気づいたとき、不のループを断ち切るには役立つと思います。
「過去」が現在にどのような影響を及ぼしているかを観ることで、より良い「未来」を創るきっかけを「現在」に得る。
そんな心持ちで、このスプレッドを活用されてはいかがでしょう。
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スプレッドはカードの並べる順番や読み方が先生によって異なることも多いです。
このエクスカリバーは、17歳でタロット界に入り30年以上プロの占い師を多数育てられている宏林先生に教わった方法です。
そのため、ここでご紹介しているやり方は、必ずしも出版されているタロットの占い方の本と一致するとは限りません。
ただ、このやり方を現場で使うようになってから、圧倒的に運勢のリーディングがしやすくなったことは事実です。
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