プロではないけれどタロットの勉強を始めてしばらく経つという方から、うらないばレッスンのお問合せで、「タロットカードの意味は分かるのに、うまくつなげて読むことができません」というメッセージを頂くことがよくあります。
タロットに興味を持って、いくつか本を買って読みました。独学でもタロットカードの意味を覚えられると思ったんです。
それにタロットの無料動画もたくさんあって、それを見ていたら、自分でもある程度占えるようになるんじゃないか、って思っていました。
でも、たくさんあり過ぎてどれを見たらいいのか分からなくなってしまって。
それから占いスクールもいろいろと検索しました。占いスクールがやっている動画講座なら、Youtubeよりも質がいいので有料でもやってみようと思ったんです。
でも動画講座が終わったのに、カードを読むことができないんです。
動画講座のおかげで一枚づつのカードの意味は前よりも分かるようになりました。なのに、カードの意味がうまく繋げられなくて……
どうしたらタロットカードをうまく繋げてリーディングできるようになるのでしょうか?
以前、プロになられたばかりの方や実践経験がある方に向けて、タロットカードが読めなくなったときのことについてお話しました。
▶参考記事:タロットが読めない時はどうすればいい?占う内容とタロットカードの意味がしっくりこない時の対処法も

今回は、プロではないけれどタロットの勉強を始めてしばらく経つという方に向けて、リーディング力をつけるためにはスプレッドの意味を理解していることが大切、というお話をしていきたいと思います。
相手の気持ちの読み方など
タロットを上手に読む
コツと方法を解説する
動画講座
(月額会員制2,860円/税込)
タロットにスプレッド(並べ方)がある意味
スプレッドはタロットカードを並べる「型」のことをいい、代表的なものにケルト十字やヘキサグラムあるいはホロスコープスプレッドなどがあります。
タロットは、ふつう、このようなスプレッドにのせることでリーディングをしていきますが、それには理由があります。
なぜなら、タロットカード自体に時間や空間の概念はなく、一方、スプレッドの大きな役割として<時間や空間の特定>があるからです。
タロットカード自体は、「過去・現在・未来」の時間の流れもありませんし、ましてや、「意識・無意識」あるいは「場」といった特定の空間が付されているわけもありません。
たとえば、大アルカナの「魔術師」のカード。
このカード1枚だけで、それが過去なのか、現在なのか、あるいは、未来を表しているのかまで読み取ることはできません。
もちろん、それが自分の潜在意識を表しているのか、あるいは、他者を表しているのか、も分かりません。
けれどもこのカードが、スプレッドのひとつ「ケルト十字」の1番目に出てきたなら、それは「現在」を表していて、もし4番目ならば「無意識」。
あるいは、8番目の位置に出てきたなら「環境(他者)」と充てることができるようになります。
▶参考記事:ケルト十字でタロットを読むコツ。相手の気持ちを深く読む方法も解説

さて。
このようなスプレッドの配置の意味を知っていれば、カードの意味を組み合わせることで、ある程度のリーディングをすることはできるでしょう。
けれど、スプレッドの配置の意味を知っていても苦戦することがあります。
たとえば、ケルト十字の「近未来」と「結果」のリーディングに迷ってしまうことはありませんか?
「どっちが未来のことと見ればいいのか、よく迷ってしまうんです」
このようなご質問を頂くことも多いのですが……
スプレッドの配置の意味を知っていても、スプレッドの構造的な意味を理解できていないと、このような迷いが生じて読めなくなってしまうことが多々あるように思います。
スプレッドの構造的な意味とは?
「ケルト十字」の構造は、大アルカナのカードを1番から配置順に並べていくと理解しやすいと思います。
まずは、大アルカナ達の目線からケルト十字の構造を見てみましょう。
たとえば、1枚目「現在」の「魔術師」に4枚目「無意識」の「皇帝」は、5枚目「過去」の「法王」に目が向いています。
つまり、無意識の起源は過去にあり、また、現在は過去の流れからきていることが、この目線から読み取ることができます。
心理学的な知識を踏まえると、経験の蓄積が無意識にインプットされ現在に影響を与えることは知れたことですから、このケルト十字の構造には納得いただけると思います。
では次に、数字から構造を分析してみましょう。
「今ここ」が「現在」の1枚目に表されており、5枚目の「過去」と1枚目の「現在」を足して、6枚目の「近未来」に流れていきます。
また先ほどの「近未来」と「結果」のことを考えるなら、「近未来」は6枚目。一方、「結果」は10枚目。
時間軸を数字からシンプルに捉えるだけで、6枚目よりも10枚目の方が「未来」と見ることができます。
また別の角度で数字から構造を探ってみると……
3枚目の「意識」と4枚目の「無意識」。
「3」という数字と「4」という数字を足すと「7」
そのため、意識と無意識を足した7枚目が「本心・行動」となります。
これは、心理学的な背景、「意識(顕在意識)だけではなく、意識(顕在意識)よりはるかに広く深い無意識(潜在意識)が行動に影響を与えている」ということに照らし合わせてみても合点がいきます。
こうしてスプレッドを一見しただけでも、これだけの構造の意味を見つけることができます。
まだまだ言及できることはたくさんあるのですが、ここで特にお伝えしたいことは
このようなスプレッドの構造上の意味が理解できていないと、配置の繋がりからタロットカードの繋がりを捉えることができないため、カードの意味を覚えていてもまとまりのない解釈しかできずリーディングに深みがでない
ということです。
ちなみに、ここでご紹介したスプレッド「ケルト十字」ひとつとっても教える先生によって並べる順番と配置の意味が異なる場合があります。
そして、スプレッドはタロットカードに時間や空間を特定するものでありリーディングの軸を作ることと同義ですから、本やYoutubeの先生、あるいは、師事する先生が教えているスプレッドに関して、その先生方から理解を得ることは、リーディング力を身につけるためにも欠かせないことだと思います。
タロットカードとスプレッドの関係で大切なこと
それともうひとつ。
タロットカードとスプレッドの関係で大切なことがあります。
それは、タロットカードの本質を理解するにはさまざまなシチュエーションをテーマに展開されたタロットカード達を読むことで感得していくことが大切、ということです。
本や動画で教えられるタロットカードの意味はあくまでも一般的なものであり、著者や講座の先生がよく使う代表的な「意味」にすぎません。
どんなに本や動画で学んでも、もしタロットカードの意味がパッと出てこないならば、それらの意味があなたのものになっていないか、あるいは、表面的な意味は分かるけれどタロットカードの本質が理解できていない、ともいえるでしょう。
けれどタロットカードの本質は、本や動画で意味をなぞって理解できるものではありません。
さまざまなシチュエーションをテーマに展開されたタロットカード達を読むことで感得していくものだからです。
だからこそ、本や動画講座で他人が解釈したカードの意味を覚えようとするより、スプレッドをどんどんと展開させて、スプレッドの構造とともにタロットカードのニュアンスを深めていく方が、何倍も早くタロットカードに馴染み、かつ主観やイメージに囚われない構造的な占いができるようになると、私は考えます。
スプレッドの中でタロットカードを読みリーディング力を上げていこう
なお、うらないばでは、リーディング力を上げていくための動画講座を開設しています。
ケルト十字やホロスコープスプレッドなど、特に現場で活躍する主な7つのスプレッドの解説と実際のご相談を例にスプレッドの読み方を解説している他に、毎月、1テーマ、一般公開可能な実際のご相談を題材にリーディングの読み解き解説を行っています。
また、タロット以外にも西洋占星術を活かした運気の流れも解説しているため、占星術にも触れてみたい!という方にもご好評いただいております。
もちろん、初心者の方にも安心して学んで頂けるよう、数字の捉え方や逆位置の考え方などタロットの基本事項に加え、読むコツまでお話する動画講座
ぜひ、下記をクリックして詳細をご確認くださいね↓
相手の気持ちの読み方など
タロットを上手に読む
コツと方法を解説する
動画講座
(月額会員制2,860円/税込)
うらないばの動画講座から、タロットのリーディングを洗練させていきませんか?
いつでもお待ちしております。
コメント