タロットの質問の仕方がよく分かりません。タロットにどんな質問をすればいいですか?といったご相談を受けることがよくあります。
タロットって、シャッフルをしている間に悩みをまとめて、ある程度まとまったらカードを展開していけばいいと思っていたのですが、悩みをまとめていると、だんだん、カードに何をどんなふうに聞けばいいのかが分からなくなってしまうんです。
それでとりあえずカードを展開してみるものの、リーディングができないんですよね……
自分が何を聞きたいのかが、よく分かっていないからなんだと思うのですけど。
それと、たとえば仕事が見つかるかどうかのご相談があって、「仕事が見つかりますか?」って思いながらカードを展開すると、結局どっちやねん! といった展開で、正直、答えに詰まってしまったり。
恋愛のご相談でもそうです。「彼が浮気をしている?」って聞きながらケルト十字を展開しても、よく分からない展開が出てきてしまって。
タロットって、どんなふうに質問をするのが一番いいものでしょうか?
このように、タロットで占いをしようとするときに「タロットに何を聞けばいいのか」「どんな質問をすればいいのか」と悩んでしまう方は多いかもしれません。
そこで。
ここでは、良質なセッションをするために欠かせないタロットの質問の仕方とコツについてお話していきたいと思います。
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質問の仕方の種類
質問の仕方には「クローズドクエスチョン」と呼ばれるやり方と、「オープンクエスチョン」と呼ばれるやり方の二種類があります。
クローズドクエスチョンとは
クローズドクエスチョンとは、答えを限定する質問の方法です。
簡単にいえば、「はい」か「いいえ」で答えられる質問をいいます。
たとえば
- 彼が浮気をしているんじゃないかと不安なんですが、彼は浮気をしていますか?
- 結婚をしたいと思うのですが、彼と結婚できますか?
- 求職活動をしていますが、仕事は見つかりますか?
- 新しい職場での人間関係に戸惑っています。新しい職場での人間関係はうまくいきますか?
一見するといろいろな答えを引き出せそうに思いますが、実際のところ、このような質問は「はい」か「いいえ」の答えで済まそうと思えば済ませられる質問ですから、これらはクローズドクエスチョンに相当します。
一方で、さまざまな答えを引き出せる質問の仕方があります。
それが、オープンクエスチョン
オープンクエスチョンとは
オープンクエスチョンとは、答える範囲に制限を設けることなく自由に答えてもらうための質問のことをいいます。
そしてオープンクエスチョンでよく使われる単語が、英語の5W1H:what(何)、who(誰)、where(どこ)、when(いつ)、why(なぜ)、how(どのように)
これらを使った質問をすると、相手は「何」「誰」「どこ」「いつ」「なぜ」「どのように」についても答えなければなりません。
この質問の方法であれば、応える範囲を狭めすぎることなく具体的に応えてもらうことができます。
タロットへの質問の仕方
そしてタロットの質問においては、上記のような2種類ある質問の方法のうち、私はオープンクエスチョンをお勧めしています。
なかでも「○○はどうなりますか?」という聞き方が最適です。
たとえば
- 彼が浮気をしているんじゃないかと不安なんですが、彼との関係はこれからどうなっていきますか?
- 結婚をしたいと思うのですが、彼との結婚はどうなりますか?
- 求職活動をしていますが、私のこれからの仕事はどうなりますか?
- 新しい職場での人間関係に戸惑っています。職場での人間関係はどうなりますか?
相手に自由にしゃべってもらうためのオープンクエスチョンですから、答えに制限がないため「どうなるのか」の結果に至るまでの経緯を詳しく応えてくれるからです。
タロットの質問の仕方にオープンクエスチョンを勧める理由
そもそもタロット占いは、相談者からの悩みに応じた質問をタロットにすることでタロットから応えを引き出そうとするやり方をします。
それは、何でもお見通しの人に現状を話しその状況から抜けるためにはどうしたらいいのか、といったアイデアや智慧をもらおうとすることと同じだと、私は思っています。
相手が人であろうとタロットであろうと、質問をして応えを得ようとする行為は同じことですから、タロットにおいてもどのような質問をするのかはとても大事なことだといえます。
なにより、どんな質問をするかによって相手が応えてくれることも変わってくるからです。
またクローズドクエスチョンで「浮気をしていますか?」と質問をしたとして、その答えが「はい」で済ませられるものでしょうか。
実際には
彼と別れた方がいいのでしょうか?
彼が相手と別れてくれるようにするにはどうしたらいいですか?
私はどうしたらいいのですか?
こんな風に、次から次へと尋ねたいことが出てくるのが心情というものでしょう。
だったら、はじめからいろいろと応えてくれるような質問をすればいいのです。
「○○はどうなりますか?」とオープンクエスチョンで質問をすると、タロットはその応えをスプレッドの中でちゃんと示してくれます。
あとは、それを読むだけ。
ただし、タロットに質問をする上で押えておきたい大事なことがあります。
ここからは、そのお話です。
タロットに質問をするときのコツ
タロットに質問をするときのコツでもあり、とても大事なことがあります。
それは、質問の主体を相談者にする、とういことです。
質問の主体を相談者にする
「占う」ことは意外と簡単にできるもので、また、タロットカードなどはその最たるものかもしれません。
けれどタロットは潜在意識に潜る道具でもありますから、それを使う人のスタンスによって危険な道具ともなりえます。
なぜなら、占いは、質問の「主体」にした人の人生をのぞく行為だからです。
またそこにどんな状況が見えたとしても、それらは「主体」が向き合わなければならないことですから、占う自分が「主体」以外のケースにおいて、そこに直接的な介入をしてはいけません。
そのため「占う」際の大きな前提(占うルール)として、自分に関わることと「占ってほしい」と依頼する方以外のものは占わない、というものがあります。
そして
自分に関わることであれば、カードの展開の主体は「自分」
占ってほしいという依頼であれば、カードの展開の主体は「相談者」
これが大前提となります。
けれども主体を相談者にするとなると、たとえば、「彼のことを知りたい」「彼のことを見てほしい」と相談を受けたときは質問の仕方に迷うかもしれません。
ここからは、そのことについてお話していきます。
質問の主体を相談者にするときのコツ
占いに関わっていると様々なご相談が寄せられます。
特に恋愛の相談では、「相手のことを見てほしい」と尋ねられることも多いです。
けれどもこの場合、「彼」だけをみることは占いのルールに反します。
なぜか?
理由は上述のとおり。
タロットは、あくまでも相談者を主体として占うことがルールだからです。
なにより、「彼を見てほしい」に相談者の本質が隠れているわけですから、その本質を見ることなしに彼だけをクローズアップしては、その人が自身の本質と向き合い道を切り開こうとする力を占い師が奪うことにもなりかねません。
占い師にどんなに「善行」の気持ちがあっても、それはご法度だと私は思っています。
また「彼のことを見てほしい」という意図の中に、もし、その人が彼をどうにかしたいというコントルール欲を無意識に持っていると、占いの結果如何で自分の行動を変えようとする可能性が高くなります。
これは、占への依存を促すことになります。
現実はその人自身が自分で考え判断をして作ってくものですが、占いに依存をすると自分で考え判断する力が奪われてしまいかねません。
また直接的な依頼のない他人(この場合は「彼」です)のことをみたときに、その結果如何で「彼のために何かをしたい」と思ってしまうのは心情というものでしょう。
そういものは得てして避けがたく、けれどもそれは、どんなに「彼のため」といっても、彼が「そうしてほしい」と頼んでいないのあれば他者への介入に等しい行為です。
占い師が他者介入を促すわけにもいきません。
そのためこういう相談がある場合は、必ず質問の主体は「相談者」で、そこに付随する形で「彼」を見ることをします。
またケースバイケースですが、付随させるときに「彼」の状況を単独でみることはあります。
ただしそこにどんな状況があったとしても、セッションでは、相談者を主体とした展開から最終的に「どうしたいか」「どうするのか」を相談者が決められるように促します。
身近な人を占うときの質問で注意したいこと
またタロット占いができるようになると、子どものことやパートナーとのこと、自分の身近な人のことを占ってみたい、と思うかもしれません。
そしてこの場合も同じく、質問の主体はあくまでも「自分」であることが大切です。
もし相手を主体とした場合、そこになにか苦しそうな状況を読み取り「何かしてやりたい」と思ったとしても、相手を主体とした以上、カードに出てくるものたちは、あくまでも、その人が取り組まなければならない課題です。
そのため、占いからどんなにしんどそうな状況が見えたとしても、相手を主体にカードを展開したかぎりは「こういう風にでたんだ」で終わりにするのがベストだと思っています。
つまりどんな結果を見たとしても、占う側にいるあなたからは「何もしない」ということです。
相手が何も行動を起こさないのに、あなたが先に手を差し伸べてしまっては、たとえそれが相手のためを想った行為であったとしても、相手がその課題に取り組む力を奪ってしまいかねません。
それは、あなたにとってもその相手にとっても、あまり好ましいことではないと思います。
その問題は自分に関わることかを見極めよう
たとえば、子どもの仕事がうまくいってないようなので占ってみたい、という気持ちが出てきたとしましょう。
けれどもその際に「子ども」を主体とするのはルール違反です。
もし「子ども」を主体として占ったとしても口出しをしてはいけません。
一方で。
子どもの仕事がうまくいってないことで、子どもがあなたに金銭的な援助を求めていて、そのことについてどうしようかと悩んでいる、としましょう。
それならば、自分自身を主体として「自分とこの問題がどうなりますか?」あるいは「自分と子どもとの関係がこれからどうなっていきますか?」を質問するといいです。
あくまでも自分に関わることとして、自分自身を主体にこの問題の成り行きをみることが大切です。
そしてその結果を参考に、自分がどのように行動するのかを考ればいいのです。
もし自分自身を主体とした展開から「子どものアクションを待つ前に自分からアクションを起こした方がいい」というリーディングができるならば、自分のストレスをなくすための行動としてアクションするといいです。
もちろん、その行動は子どものためではなく、あくまでも自分自身のためのもとなります。
またその他に、相手と自分を切っても切り離せない場合があると思います。
たとえば、夫婦で自営業を営んでいる場合。
夫の仕事がどうなりますか?
夫の金運はどうですか?
などのご相談を受けることもあります。
夫婦で生業をし生計を共にしている以上、夫の仕事や金運は直接的に自分の生活とも関わることで切っても切り離すことができないと捉えることができます。
そのためこの場合は、夫の仕事や金運が「自分にも関わること」として、主体を「夫」にしてもいいと考えます。
そして占った後は、仕事やお金のこれからについて、旦那さんとよくよく話し合っていかれるといいでしょう。
占いの結果を、旦那さんと二人で一緒に取り組んでいくためのアイデアや方向性を確認するための材料として使っていけばいいのだと思います。
タロットは3者セッション
最後にもう一つ。
タロットのセッションは、占い師とタロットと、そして、占いの主体となる人(相談者)との、あくまでも3者のセッションです。
占いの主体となる人がその場にいないままセッションを進めることはできません。
なぜなら、展開して出てきたカード達は主体のもの。主体がセッションに関わることなく、占う側だけでカードを解釈してしまうことは、占い師の主観を押し付ける行為となってしまうからです。
タロットのセッションは、あくまでも、3者のセッション。
これは、良質なセッションをするためにも心に留めておきたいことです。
まとめ
さていかがでしょうか。
タロットへの質問の仕方とコツについてお話していきました。
<質問の方法>
●質問は、オープンクエスチョンで「○○はどうなりますか?」とする
<質問のコツ>
●占いたい内容が直接的に自分と関わることであれば、カードの展開の主体は「自分」
●占ってほしいという依頼であれば、カードの展開の主体は「相談者」
●自分や相談者以外のことを占いたいときであっても、「相談者(自分)」を主体とする
●身近な人のことを占うときは「自分に関わること」として自分を主体において質問をする
これらのポイントが、質問の仕方が分からない、という方のご参考になれば嬉しいです。
また質問の主体の考え方は、自分以外の人が自分の人生を作ることはできない、という本質に関わります。
どうぞ「占い」というものを、人生を作るためのアイデアとなるよう、うまく活かして頂きたいと心から願っています。
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