タロット―カードの占い方として、ケルト十字やヘキサグラムなどの展開を行うことがあります。
このときの「キーカード」に「死神」が出てきたらどうなるだろう?
ここでは特に、恋愛と仕事の両面から「キーカード」を読むコツを、大アルカナの「死神」にみていきます。
また、「こんなときは『死神』を意識してみて!」という、「死神」からのメッセージとして、タロットカードの1枚引き(ワンオラクル)にもご活用ください!
※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。
※ここでお伝えすることは、「必ずこう読もう」というものではありません。ご相談内容や展開されるカードによって、読めることも異なります。あくまでも、よくある一例、としてご参考頂ければ幸いです。
タロットカードの「死神」をキーカードとして読むコツ
死神は「破壊と再生」を表すカードです。
このカードが出てくると、驚かれる方も多く「もうダメなんですか?!」と尋ねられるこられることも多いです。
すくなくとも、「もうダメ」と言い切ることは全くできないもので、単純に「閉塞していた状況が壊れて新しく作りかえる」というだけです。
原則、「いい」や「わるい」などという意味はどのカードも持ち合わせていません。
ただ、何の変化もなく現状維持を望んでいるときに「死神」のカードがでてくると「わるい」となるのでしょうし、閉塞した状況をどうにかしたい! と思うならば「死神」は「いい」となるのでしょう。
「今あるものを総ざらいし終わりにしてから、新しいものを作りましょう」という「死神」は、特に大アルカナですから、人生のなかでも大きな出来事、つまり人生の転機を示唆することも多いです。
人生の転機の前は、だいたい物事が思うように進まないことが多いかもしれません。そのため、「死神」のカードが出てくるときは、「しんどいなぁ」「辛い……」という時期も多いです。
すると「死神」は、「しんどいなぁ」「辛い……」という状況から抜ける前触れだ、という見方もできます。
どんなことでも、物事の捉え方は二通りあります。
肯定的に捉えるか、否定的に捉えるか。
タロットカードの意味に「いい」も「わるい」もないのですが、もし、タロットカードが「視点」を与えるツールだとするならば、占い師としてタロットカードの意味を肯定的に表現していくのも、ひとつの在り方だと思っています。
「相手にとって耳障りのいい言葉を使う」というわけではなく、発想の転換になる材料をくみ取ることができればいいぁ、と思います。
タロットカードの「死神」が恋愛のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、恋愛における「死神」のアドバイスとはどういうものとなるでしょう?
そこで……ここでは2つの場面に対する「アドバイス」について「死神」の意味を考えてみたいと思います。
①ひとつめは、まだ相手がいない場合。
②ふたつめは、相手とギクシャクしてきたとき。
まだ相手がいない場合の「死神」からのアドバイス
「死神」はターニングポイントです。
変わる時期、だからこそ同時に、決断の時、でもあります。
もし、この人がいいなぁ、と思っていたら……決断の時!
自分からアプローチすることが大切です。
もちろん、ただ待ってるだけでは何も起こりませんから「いつ彼氏ができますか?」という前に、「彼氏を作るための行動を!」というのも死神です。
また、もしなんどか自分からアプローチしてみるものの「脈ないなぁ」と思ったならば、きっぱり! その人とは「さよなら」をして次の出会いに向くといいです。
「さよなら」というと悲しいイメージがありますが、「さよなら」をしないと次に進めないこともあります。
新しい何かを得ようと思ったならば、捨てる勇気も必要です。言い方を変えれば「新しい出会いのために今あるものを捨てる」というわけです。
そして、いつ? と聞けば、「死神」は「今でしょ!」というのです。
いずれにしても、自分からアプローチをすることも、さよならをすることも、どちらも「それをする」と決めないことにはできないことです。
「死神」は、その≪とき≫を教えてくれるにすぎません。
そして、待っているだけでは何も起こらないのが「死神」です。
これまでのジンクスさえぶっ壊す勢いで、進んでほしいと思います。
うまく使ってほしいと思います。
恋人とギクシャクしてきたときの「死神」からのアドバイス
パートナーとギクシャクしてきたときに「死神」がでてきたら……それは、生まれ変わるか壊れるか、の転機になりえます。
もちろん、「死神」が出てきたからといって、二人の関係が壊れてお別れとなる、というわけでもありません。「壊して生まれ変わる」という見方もあるからです。
でも、そのために大切なことがあります。それは、「自分はどうしたい?」ということです。
「彼ともっと仲良くしたい!」と思うならば、今の自分を壊して生まれ変わることです。
反対に、「疲れた……このまま終わりにしたい」と思うならば、きっぱりと別れるといいです。
とはいえ。
実のところ、「終わりにする」よりも「自分を壊して生まれ変わる」ということの方が、なかなかに大変なことかもしれません。なぜなら、いったん壊して生まれ変わるにはこれまでと違うことをする必要があるからです。
たとえば、自分から謝るなんて嫌! と思っていたなら、これからは「自分から謝る」をやっていことが「これまでの自分を壊して生まれ変わる」ということになります。
いままで「イヤ」だったことを、敢えてやってみるわけですから……「生まれ変わる」にしても「別れる」にしても、多少の「痛み」を伴うのでしょう。
それでも、生まれ変わることができたなら、新しい未来が広がります。
別れたとしても、新しい未来に出会えます。
死神に決断を迫られたときには、どちらをとっても「新しい未来」しかないのです。
だからこそ、どうしたいか、が肝心です。
あとから「これをしなければよかった」「ああしておいたらよかった」と後悔しないためにも、持っておきたいものです。
「死神」は、こうささやきます。
「どんな新しい未来を迎えに行きますか?」
決めたら、そこに向かって進むのみ。デス。
タロットカードの「死神」が仕事のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、仕事における「死神」のアドバイスとはどういうものになるでしょう?
ここは全体的なアドバイスとして考えてみたいと思います。
仕事のキーカードで「死神」が出てきたなら、心機一転するときです。
心機一転ですから、「これまでと違うこと」が起こるとき。
たとえば、プロジェクトの一新、転職、失業、取引終了などなど、仕事上で、なにかしらの大きな変化が訪れることになりそうです。
必ずしも、自分の意に沿うことが起こるわけではありませんが、「仕方がないもの」として受け入れる方がその後のことがスムーズに進みます。
今までのものが無くなる、ということは、新しいものが生まれる、ということだからです。
「死神」はいいます。
「できるだけ早く方向転換をして、新しく生まれるものに目を向けほしい」と。
「死神」は、変化に沿って自らの現状をいったん壊し新しいものを生み出そうとする、破壊からの再生を促すカードだからです。
とはいえ、どんなに素敵な未来があろうとも、新しいものが生まれようとも、「今」の時点において「未来」は分からないことばかり。
そのため、人は、変化することに不安を覚えます。それは仕方がないことです。
不安があって当然です。
どれだけ辛い状況にあったとしても、今のままでいい、とさえ思うことがあっても不思議なことではありません。
そして、今のままでいるか、新しい未来に向かうのか、それは人それぞれ。
たとえ親であっても子どもであっても、もちろん占い師であっても、自分以外の人生に責任を持つことはできません。背負えるのは、自分だけ。
だからこそ「どちらがいいか、は他人がわかるものではない。どちらに進むかは、その人自身が決めなければならない」とも死神はいい、決断を後押しします。
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