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タロットカード「死神」の意味と解説|数字と絵柄とフランス語で徹底分析

※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。

 

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タロットカード「死神」の意味を数字から解釈してみる

「死神」のカードは「13」という数字があてはめられます。
ここでは、まずこの「13」という数字についてみていきたいと思います。

「13」を一桁に還元すると「4」になります。「13」は数字の「4」の「秩序」という性質を持っていることがわかります。

ただし、「4」そのものではありません。2番目の「4」です。

「4」の数字の持っている意味が「2」を帯びる……つまり、「4」の対局に「13」が位置することになります。

簡単にいえば、やり方が極になる、ということです。

物事を定着させて秩序を守っていた「4」が逆相となり「13」になると、これまでに定着していた秩序を壊し新たな秩序を創り出そうとします。

キリスト世界では「13」という数字が嫌悪され不吉な数字とされています。キリストを裏切った弟子が13人目だったからなのかもしれません。

一方、古代マヤ文明やヘブライの伝統では「13」は吉兆の数であったそうです。

今の安定や現状維持を望めば、秩序を壊そうとする「13」の数字は不吉でしょう。

ですが、硬直し既得権益にまみれた世界からの変革を望むものにとっては「13」という数字はこのうえない吉兆です。

どちらの立場にあるにせよ、すくなくともこのカードが出ると、新しい兆しのための変革の時期にあるとみることができます。

そして変革の直前は、状況が停滞し、むしろ悪化しているようにさえみることがあるかもしれません。

新しい発展のためにいったん状況が悪くなったようにみえることは、よくあることですから、もしスランプ状態にあるとすれば、むしろ好転する前触れにあると読めます。

いずれにしても、ここで「死」が待っているということではなく、この後に続く未来のための必然である、というだけです。

そうそう。

数字の「13」で思い出すのが、「13日の金曜日」という昔の映画。この映画から「13日の金曜日は不吉だ!」という刷り込みを得ている自覚はあります。

けれど、「13」の死神は、好きなカードのひとつです。

なぜなら、「死神」のカードはターニングポイントを表わすカード、だからです。

なんというか……今はしんどくても「あそこを越えてきた私スゴイ!」って思えるときがくるよって、いってくれているように感じるからなんですよね。

この「13」の死神に。

しんどい状況ならば、なおさら、「踏んばれ!」といわれているようで心強くもあります。

 

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タロットカード「死神」の意味を絵柄から解釈してみる

骸骨

余分なものが削ぎ落された骸骨

骨は肉を支える基礎的な部分です。
肉がなく骸骨だけ、ということは、本質的な部分が強調されています。

余計なものが削ぎ落され、必要なものだけが残っている、という状態です。

寒々しい雰囲気も漂っており、感情的なものも薄くあります。

骸骨は社会性のある右側を向いていて、手に持つ鎌の先も外に向いています。
社会的ななにかを刈りとろうとしている姿をここに見ることがあるかもしれません。

散らばっている体のパーツ

再構築のための解体

ばらばらになっている体のパーツが、下層に散らばっています。

骸骨の鎌によっていったん解体された体は、新たに構築されることを待っているようにもみえます。

ちなみに、解体に使う鎌は占星学的にみると「土星」を象徴している、といわれます。

タロットの元型が作られたとされる時代を考えると、「土星」は肉眼で見える太陽系の最も遠い星であることから、その向こうは「死」の世界、とも捉えられていて、死や破壊や災いといった人間の限界を意味するもの、とされていました。

生の世界と死の世界を表現する「死神」らしい象徴だと思います。

 

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タロットカード「死神」の意味をフランス語から解釈してみる

大アルカナの「死神」

このサイトでご紹介しているタロットはGrimaud社のマルセイユタロットであるため、フランス語名についても少し触れておきたいと思います。

フランス語(マルセイユタロットのグリモー版)では……実は、その表記が描かれていません。

ちなみに、ロスカラベオ社のマルセイユタロットでのフランス語表記は「LA MORT」となっています。
「死」「終焉」「破壊」「崩壊」という意味があります。

そして、冠詞がなく大文字で表記されると、特に「死神」という意味を持つようです。

さて。

フランス語に、このような熟語があります。

A la vie, à la mort

「la vie」は「生」、「la mort」は死

そして「A la vie, à la mort」で「永遠」と訳されます。

生と死で、永遠……なんですね。

このフランス語の感性が、私はたまらなく好きです。

「死」は、それだけでは不吉な印象を与えますが、すくなからず、「死」は「生」と一対であることは覚えておきたいものです。

なぜなら、「死」という終焉があるからこそ、私たちは「生」を尊ぶことができるのだと思うからです。

「死」を迎えることなく「生」だけの命であったなら、生きていることに喜びなどを感じることはできないのではないか、とさえ思うからです。

「種の書物」と称されるタロットに「LA MORT」が描かれているのは、もしかすると、「(一対となる)生をちゃんと思い出せ!」というためなのかもしれません。

ちなみに。

歌手のSylvie Vartan(シルヴィ・ヴァルタン)の前夫であるJohnny Hallyday(ジョニー・アリディ)が、「A la vie, à la mort!」という歌を歌っていることは……全くの蛇足です……

 

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タロットカード「死神」から恋愛を読む

まだ相手がいない場合の「死神」からのアドバイス

「死神」はターニングポイントです。
変わる時期、だからこそ同時に、決断の時、でもあります。

もし、この人がいいなぁ、と思っていたら……決断の時!
自分からアプローチすることが大切です。

もちろん、ただ待ってるだけでは何も起こりませんから、「いつ彼氏ができますか?」という前に、「彼氏を作るための行動を!」というのも死神です。

また、もしなんどか自分からアプローチしてみるものの「脈ないなぁ」と思ったならば、きっぱり! その人とは「さよなら」をして次の出会いに向くといいです。

自分からアプローチをすることも、さよならをすることも、どちらも「それをする」と決めないことにはできないことです。
「死神」は、その時期を教えてくれるにすぎません。

そして、待っているだけでは何も起こらないのが「死神」です。
これまでのジンクスさえぶっ壊す勢いで、進んでほしいと思います。

恋人とギクシャクしてきたときの「死神」からのアドバイス

パートナーとギクシャクしてきたときに「死神」がでてきたら……それは、生まれ変わるか壊れるか、の転機になりえます。

もちろん、「死神」が出てきたからといって、二人の関係が壊れてお別れとなる、というわけでもありません。「壊して生まれ変わる」という見方もあるからです。

でも、そのために大切なことがあります。それは、「自分はどうしたい?」ということです。

「彼ともっと仲良くしたい!」と思うならば、今の自分を壊して生まれ変わることです。
反対に、「疲れた……このまま終わりにしたい」と思うならば、きっぱりと別れるといいです。

死神に決断を迫られたときには、どちらをとっても「新しい未来」しかないのです。

だからこそ、どうしたいかが肝心。あとから「これをしなければよかった」「ああしておいたらよかった」と後悔しないためにも、持っておきたいものです。

「死神」は、こうささやきます。
「どんな新しい未来を迎えに行きますか?」

決めたら、そこに向かって進むのみ。デス。

タロットカード「死神」から仕事を読む

仕事のキーカードで「死神」が出てきたなら、心機一転するときです。

心機一転ですから、「これまでと違うこと」が起こるとき。
たとえば、プロジェクトの一新、転職、失業、取引終了などなど、仕事上で、なにかしらの大きな変化が訪れることになりそうです。

必ずしも、自分の意に沿うことが起こるわけではありませんが、「仕方がないもの」として受け入れる方がその後のことがスムーズに進みます。
今までのものが無くなる、ということは、新しいものが生まれる、ということだからです。

だからこそ「死神」は、「できるだけ早く方向転換をして、新しく生まれるものに目を向けほしい」と言います。

また今のままでいるか、新しい未来に向かうのか、それさえも人それぞれ。

そして、たとえ親であっても子どもであっても、もちろん占い師であっても、自分以外の人生に責任を持つことはできません。背負えるのは、自分だけ。

「どちらがいいか、は他人がわかるものではない。どちらに進むかは、その人自身が決めなければならない」とも、死神はアドバイスします。

 

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タロットカード「死神」の意味つれづれ

このカードがでると、私はなんとなく嬉しくなります。

「もうあかん!」と思えたからこそ、ちゃぶ台返しができるというか……やっとひっくり返す勇気が出てくるというか……

ドラゴンボールの悟空がスーパーサイヤ人になるような感じで力が湧いてくるというかなんというか……わかりにくいか(笑)

私にとっての「死神」は、「もうあかん!」までいった自分のご褒美のように思えてくるからです。

死神に「わたしがんばった! ってちゃんといっていいんだよ」といわれているようで、気持ちが軽くなる、私にはそんなカードでもあります。

ここまで「死神」についてみてきました。
少しでも「死神」に親しんでいただけましたなら、嬉しい限りです。

※参考図書

 

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