今回は、ヘキサグラムをご紹介します。
ヘキサグラムはタロットカードを7枚使うスプレッドで、質問や障害に対して「こうしたらいい」の手段(対処)が読めるスプレッドです。
状況や問題に対して、どうしたらいいのかが冷静に考えられない時に、アイデアのヒントを示してくれるスプレッド。
上向き三角形と下向き三角形の六芒星にタロットカードを並べていくのが特徴です。
ヘキサグラムについて
①質問を設定します。 |
②カードをシャッフルした後、図のように6枚展開します。 |
④カードを読んでみよう。 ▶質問: について ここまできたら、最後に、まだ読んでいない4枚目のキーカードを読みます。 |
ヘキサグラムを読むコツ
ヘキサグラムは、上向き三角形と下向き三角形の六芒星にタロットカードを並べていきます。
上向き三角形に「過去」「現在」「未来」の時間軸
下向き三角形に「手段」「環境」「障害」といった時間軸に対するリアクションが置かれます。
そしてリーディングには、上向き三角形と下向き三角形から成る六芒星の理解がとても大切です。
ヘキサグラムを形作る六芒星について知っておこう
六芒星は、みえるもの(物質世界)と、みえないもの(霊的世界)の調和を表す形です。
六芒星の、上向き三角形が男性性。火のシンボルであり陽の気、みえるもの(物質世界)を象徴します。
そして下向き三角形が女性性。水のシンボルであり陰の気、みえないもの(霊的世界)を象徴します。
つまり六芒星に込められた世界観は、陽と陰が重なり調和することによって出来上がる世界観というわけです。
さて。
ここからは大アルカナのカードを1番から配置順に並べ、ヘキサグラムの構造的な理解を深めていきたいと思います。
ヘキサグラムの構造的な意味
ヘキサグラムの構造を理解するために、大アルカナのカードを1枚目=No.1「魔術師」から順番に並べるとこのようになります。
1枚目:魔術師
2枚目:女教皇
3枚目:女帝
4枚目:皇帝
5枚目:法王
6枚目:恋人
7枚目:戦車
つまりヘキサグラムには
1枚目:魔術師→過去に事の発端があることを表し
2枚目:女教皇→現状で二つの方向性が現れることを示し
3枚目:女帝→現状で現れた二つの方向性が未来にどのような形となるかを告げ
4枚目:皇帝→手段としてどのように行動すべきかを教え
5枚目:法王→行動したことに対する評価が環境として現れ
6枚目:恋人→評価に対し迷い(障害)がどのように出てくるのかを示し
7枚目:戦車→迷い(障害)が出ることを踏まえた上でその人がどのような行動をするのかが現れる
といったことがタロットカードによって描かれます。
このようにスプレッドの配置に大アルカナを対応させることで、配置に付されている意味は決して単独で成り立つのではなく、全体的な繋がりによって成り立つことが理解していただけるでしょう。
また線対称の配置、ここでは
・1枚目ー4枚目
・2枚目ー5枚目
・3枚目ー6枚目
がそれぞれ「陽」と「陰」の関りを持ちます。そのため、対極にあるカードはお互いに兼ね合いを持っていると考えることができます。
そして、このようなスプレッドの配置の繋がりを理解することが、スプレッドの構造的な意味を理解するということであり、この理解がタロットリーディングを上達させるコツともいえます。
▶参考記事:タロットリーディングのコツ。スプレッド(並べ方)がある意味を理解するとリーディングがうまくなる理由
ヘキサグラムの4枚目「手段」を読むコツ
最後に、ヘキサグラムを読み解くキーカードで、障害に対するアドバイスにもなりうる4枚目「手段」のキーカードを読むコツについてお話します。
4枚目の「手段」について考える前に、そもそもヘキサグラムの6枚目の「障害」とはどういうことでしょうか?
まずはその辺りを掘り下げてみたいと思います。
6枚目の「6」という数字は、環境との調和を象徴する数字です。
またタロットにおいて「6」の数字が付されているのが「恋人」のカード。
「恋人」のカードには、男性とその両端に二人の女性が描かれ、その上で天使が矢を放とうとしている様子が描かれています。
男性をよくみると、その目線は向かって左側の女性を見ていて、一方で、彼の手足の方向は向かって右側の女性を指しています。
タロットの象徴において、向かって左側は「過去」を表し右側は「未来」を表しているため、彼の目線は過去に、体は未来に向かおうとしている構図です。
つまり男性は、迷っているのです。
けれど男性の頭上では、人知を超えた存在である天使が右側に向かって矢を放とうとしている。
運命は、「未来に向かえ」というわけです。
そうして「未来」を選択したならば、7枚目の結果に「戦車」のカード。
迷いながらも選んだことがどんどん進んでいく、ことを表します。
そのため、障害のアドバイスにもなる「手段」のカードには、そのテーマに対してとるべき未来の状態が描かれていると捉えると、このカードはぐっと読みやすくなるでしょう。
もちろん、どのようなことが障害となり、結果としてどのようなことが進むのかは展開したカードから読み取ることになります。
けれども、ここで大切なこと。
6枚目に付されている「障害」という言葉に対してビビらないことです。
なにかどうしようもなく越えがたいもの、厳しいもの、という印象で壁を作らないことが大切です。
どうなるのか分からない未知への不安を抱え、それでも未来を選択することは人の本能として怖さを感じてしまうことです。そして、そのような怖れが「障害」として象徴されているだけのこと。
大切なことは、怖さに臆することなく前に進み調和した未来を選択できるかどうか。
その選択のヒントとして、このスプレッドには4枚目の「手段」というカードが用意されているのですから、ここを使わない手はありません。
だからヘキサグラムは、特に、問題に対して「どうすればいいのか」という対処のヒントをくれる展開法だとお伝えしています。
ぜひ、これらの視点に立ってリーディングをしてみてください。きっと、これまでよりも納得が得られる奥深いリーディングができるはずです。
その他、現場でよく使うスプレッド
その他のスプレッドについて、まとめました。
ご参考ください。
▶タロットのスプレッド、ホースシュー(馬蹄形)はより好ましい状況へ向かうために意識の変化を促す展開法
ホースシュー(馬蹄形)は時間の流れや状況の変化をみたいときにとても役立つスプレッドで、より好ましい状況へ向かうために意識の変化を促してくれる展開法です。
▶タロットを8枚使うスプレッド、ソーマ法。問題の原因や本質的なテーマが明解に示される展開法
ソーマ法は、相談内容に対してその人が抱えるテーマや問題になっていることの原因と、そのテーマや問題に対するアドバイスがダイレクトに表現されているのが特徴で、ホースシュー(馬蹄形)のように、物事がどのように進んでいくのかをみたいときに役立つスプレッドです。
特に自分事でこのスプレッドを展開すると、自己を客観するにはとても役立ちます。
▶過去世を読むタロットのスプレッド、エクスカリバーは不のループを断ち切るのに役立つ展開法
エックスカリバーは過去世が読めるスプレッドとして紹介されることが多いですが、同じような問題に遭遇したり、直したいけどなかなか直せないパターン、繰り返してしまうクセや衝動などに気づいたとき、不のループを断ち切るには役立つスプレッドです。
ホロスコープスプレッドは、タロットで特定の時期の運勢について読むスプレッドです。「○○年の運勢はどうですか?」といった質問に最適です。
▶ケルト十字でタロットを読むコツ。相手の気持ちを深く読む方法も解説
ケルト十字は心理的な変化まで読みとることができるので、テーマをより深掘りしてリーディングすることができます。
また「相手の気持ちが知りたい!」というご相談に応えるにも最適なスプレッドです。
占い初心者の方には、1枚引きや3枚引きでカードと仲良くなることをおススメします。
やり方と読み方はこちらに掲載中。
▶初心者のためのタロット占いやり方。まずは3枚引きから始めていこう!
ワーク形式になっているので、空欄に言葉をあてはめながら読んでみてくださいね。
また基本中の基本であり、タロットを展開するうえで最も大事な「シャッフル」
シャッフルについて理解することは、タロットの精度にもつながります。
「シャッフルって、単にカードを混ぜればいいんだよね?」と思っているなら、ぜひこちらを読んでみてください↓
タロットがもっと読めるようになりたい、使えるようになってみたい方へ
さて、「タロットリーディングがもっとうまくなりたい!」という方が、うらないば、にもたくさん訪ねてくださいますが、タロットについて≪学べる≫のはカードの本質的なことや活かし方、使い方のコツです。
一方で、実際に「タロットが読めるようになりたい!」と思ったらたくさんの事例を読んでいくしか方法はありません。
そこで、うらないば、では、スプレッドのご紹介や読み方も含め、運勢や開運、仕事に恋愛、人間関係の読み方から健康まで、さまざまな実例を取り上げ、タロットを上手に読むコツと方法を解説する動画講座を行っています。
特に
「自分のことや家族のことをもっと占えるようになりたい!」
「誰かのためにもっと生かせるようになりたい!」
「タロットのリーディングがもっとうまくなって身近な人の相談に乗れるようになりたい!」
という方で
- 独学でリーディング力を上げようとすることに限界を感じている
- 自分のことを占っても解釈しずらい
- タロットの練習のために友達を占ってみるけれど読みずらい
- ストーリー性のあるリーディングができない
- リーディングに自信が持てない
- カードの意味に迷ってしまう
- タロットを学び始めたばかり
といった方にはご紹介しています。
なぜなら、動画講座では実際の事例から「どんな風にカードを読むのか?」「どうやって占っているのか?」のタロットの読み方から占い方、そして相談者へのお応えの仕方までお伝えしていて
- カードから状況打開のヒントを得る方法
- 状況打開策をアドバイスとして伝える方法
を見て頂けるので、ご自身がタロットで占いをしていくために必要なことを一通り学んで頂けるからです。
なにより、運勢、開運、相手の気持ちの読み方などたくさんの事例を扱いますから、その事例をご自身なりに読んでいただければ、後からの答え合わせとして解説を使っていただけます。
またどうやってタロットを活かしていけばいいのかを知っていただけますから、自分や誰かのためにタロットを使っていただけるようになります。
それに伴って、タロットのリーディングはどんどん上手くなっていかれることでしょう。
もちろん初心者の方でも学んで頂けるように、数字の捉え方や逆位置の考え方などタロットの基本事項もお届けしています。
ご興味ある方に講座の内容の詳細やどのようなものかを覗いていただけるよう、タロットリーディングの解説動画を解放していますので、よければぜひ、下記をクリックしてご覧ください↓
運勢や開運、仕事に恋愛
相手の気持ちの読み方など
タロットを上手に読む
コツと方法を解説する
動画講座
(月額会員制2,860円/税込)
みなさまのタロットライフが充実したものとなりますよう、お役に立てましたら嬉しいです。
この記事の最後に
スプレッドはカードの並べる順番や読み方が先生によって異なることも多いです。私も、本で読んだ方法やセミナーやタロット講座で教わったものを試してみました。
結局、20年以上占いハウスの第一線で活動しタロットの監修もされ、今も現役で活躍されているラクシュミー先生に教わった方法が、納得できる「最も読みやすい方法」でした。鑑定の現場ではそのやり方を採用しています。
なので、ここでご紹介しているやり方は、必ずしも有名なタロットの占い方の本と一致するとは限りません。
ただ、このやり方を現場で使うようになってから、圧倒的に運勢のリーディングがしやすくなったことは事実です。
カードから見えるお客様の物語がスッと入ってくるようになったことと、お客様の反応が変わったことを実感しています。
ご参考になれば嬉しいです。
コメント