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エテイヤ(エッティラ)のタロットカード「No.3:植物/モプスの秩序」の意味

エテイヤのタロットNo.3をLe Grand Etteila, ou l’Art de Tirer les Cartes(1853年出版)から読み解く

フランス国立図書館の電子図書館GallicaよりPDFがダウンロードできます。

  • カード番号:No.3
  • カードタイトル:Les Plantes(植物)
  • 正位置:Propos(言葉)
    3e Jour de Création(天地創造の3日目)
  • 逆位置:Eeu(水)
    1er élément(第1エレメント;古代人が自然界を構成すると考えた基本要素)

月、水、大地、夜を表現するこのカードは、「悪口」「陰口」「説教」を意味します。

No.23がそばにあると、田舎から知らせが届く兆しです。
No.21が隣にあると、二通りの意味にとれる言葉が原因で引き起こされる激しい対立を予言します。

もし相談者が船乗りであれば、このカードは「遠い旅」「無駄な捜索」「時間の無駄」を告げます。

若い女性であれば、このカードは涙を予言し、このカードがNo.45の前にあれば、その涙は相続によってやむことを告げます。
もしこのカードがNo.39に続いていれば、金髪の裕福な若い男性と結婚する可能性を示します。

No.47の隣にあれば、人々が祝宴に静かに参加するだろうと、このカードは予言します。

No.67のそばにあれば、不愉快で思いがけない訪問を受けると警告しますが、もしNo.3のカードが上下逆さまであれば、計画は失敗におわることを示します。

たとえば、このカードが逆位置であり、前述に示されていないカードが隣にあれば(No.67が隣でなければ、思いがけない訪問があっても)、友人や両親が、権力者のもとであなたを守ってくれるでしょう。

若者に関することであれば、誘われているピクニックは、雨に邪魔されるでしょう。

このカードの類似語やその他の意味

【正位置】言葉

計画、意図、決心、意欲、発言、説教、理屈、話す、まくし立てる、ぺちゃくちゃしゃべる、とかくのうわさをする、(子どもなどの)おしゃべり、自慢話、無駄話、悪口、中傷、名誉棄損、月

【逆位置】水

流動する、湿った、禊(沐浴)、露、どしゃぶりの雨、豪雨(ノアの洪水)、氾濫、海、大河、急流、小川、泉、水源、湖、湿地、うんざり、一面の水、池、滝、波

「月」は原文で「Lune」
「Lune」には「月」の他に「不可能なこと、手の届きそうにもないこと」と意味があり、たとえば成語に、「aboyer à la lune. →月にほえる→(かなわぬ人・物事に向かって)いたずらにわめきたてる」というものがあります。
そのため、「月」の表記がある時は、そういう意味も暗に含まれていることは考慮しておきたいところです。
※逆位置の意味のなかに「うんざり」とありますが、原文は「Marre」
現代で「marre」は単独で使われることはなく「en avoir marre」の話し言葉の成句が一般的です。
当時のフランス語では単独で使われる「marre」があったのかは分かりませんが、率直に思うのは……(どうみても、「r」が二つ綴られているのですが……)ほんとうは、「r」が一つ少ない「水たまり、(小さな)池」を意味する「mare」と表記を間違えたんじゃないか?! と感じています。

エテイヤのタロットNo.3をLe grand livre de L’Etteilla – tarots égyptiens(2005年出版)から読み解く

  • 片:No.3
  • カードタイトル:Les Plantes(植物)
  • 正位置:DISCUSSION(議論)
  • 逆位置:INSTABILITE(不安定)
  • 1er Elément(第1エレメント;古代人が自然界を構成すると考えた基本要素)
  • 3e Création(天地創造の3日目)
  • ♊(双子座)

※掲載されているカードの版が異なっていることから、正位置および逆位置のタイトルが変わっている。ただし著書の中には、このカードが「Propos – L’Eeu」であることを示す表記も残っている。

図像

二つの塔を照らす月と雲でいっぱいに覆われた空、池のそばでどうやら小心な二匹の犬

基本の意味

月、水、大地が、ここでは「うわさ話」「悪口」「陰口」を表現している。

正位置

正位置では、月が感受性や直観の発達を促す。一方で、不安や心の動揺も強調する。
月は、既に不安定な状態をいっそうもろくする。

▶財産や職業の観点について

相談者は、中傷されるおそれがある。
仕事仲間の嫉妬や偽善をひどく怖れるだろう。
役職者に対して気遣うべきほどの、非情に激しい口論がある。

▶感情面について

好きなものを恐れてしまうほどの葛藤がある。
残酷な裏切や失望があるわけではないのに、相当の涙を流す。

▶精神面や(魂の)進化について

相談者は、置かれた状況を前進させるためには、孤独を感じるだろう。
立派な志も、想いを現実にするには十分ではない恐れがある。

逆位置

批判的な考えは、常に公然と表明されるとは限らない。ここが難しいところだ。
ときに沈黙は、陰口よりも感情を害することがある。

▶財産や職業の観点について

もし(大洋、海、大河、川、急流、池などの)水と関わる仕事であるならば、よき計らいに恵まれるだろう。その代わり、物質的な状況は不安定である。誤った投資や胡散臭い取引には警戒を。

▶感情面について

変化を望みなさい!
残念ながら、来るべき将来は、不安定で気が重いものだろう。

▶精神面や(魂の)進化について

相談者は体裁も外見も変えることを望んでいる。
しかしながら、目下、むちゃをせず狂気にも走らないことである。
慎重さが必要である。

 

  • No.23のカードと一緒なら:間接的な知らせが届く
  • No.47のカードと一緒なら:豪華なご馳走に誘われるだろう
  • No.67のカードと一緒なら:思いがけない、けれども不愉快な訪問があるだろう

エテイヤのタロットNo.3をLE GRAND ETTELLA – tarots égyptiens(1993年出版)から読み解く

  • カード3
  • カードタイトル:L’ORDRE DES MOPSES(モプスの秩序)
  • 正位置:DISCUSSION(議論)
  • 逆位置:INSTABILITE(不安定)
  • 1er Elément(第1エレメント;古代人が自然界を構成すると考えた基本要素)
  • 3e Création(天地創造の3日目)
  • ♊(双子座)

※タイトルが異なっているが、カード自体は、Le grand livre de L’Etteilla – tarots égyptiens(2005年)に掲載されているものと同じ版のものと考えられる。

このカードは「説教」「議論」「討論」を表す。

※「モプス」の原文「Mopses」。ここでは、18世紀にドイツで設立され、オランダ、ベルギー、フランスに広がったとされている、悪魔の山羊に代わって犬を崇拝の対象としたと秘密結社を指すのではないかと、考えている。

正位置:明るくする

くだらないうわさ話、中傷、非常に激しい議論をひどく怖れることになるだろう。

逆位置:熱狂

相談者は変化や動きを強く望む。
周りの状況に応じて、旅行や遠足の知らせ、あるいは、より深刻な変更の兆しがあるだろう。
しかしながら、計画や願いの段階においては慎重を期すべきである!

 

 

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