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エテイヤ(エッティラ)のタロットカード「No.1:カオス」の意味

エテイヤのタロットNo.1をLe Grand Etteila, ou l’Art de Tirer les Cartes(1853年出版)から読み解く

フランス国立図書館の電子図書館GallicaよりPDFがダウンロードできます。

  • カード番号:No.1
  • カードタイトル:Le Chaos(カオス)
    混沌・大混乱:天地創造以前の世界の状態
  • 正位置:Etteilla(エテイヤ)
  • 逆位置:Le Questionnant(質問者)

このカードが表しているのは混沌、いわゆる「神の真意」です。
また、このカードは「トートの書から神の意を伺う者」を表します。

もし、男性のためにカードをひくならば、このカードを除外せずに使いましょう。
そして、カードの山からこのカードを取り出し、他のカードの列の中に入れずに、列の最初に置きましょう。

もし女性のためであれば、このカードは不要なのでのけておき、47ページ(注)で示されているようにしましょう。

このタロットカードの意味は、「発見」「瞑想」「深い洞察力(深層心理)」
このカードが正位置で出てきた時や、No.14、No.17、No.18が近くにあるときは、厄介な意味になります。

No.76がすぐ近くにあるときは「過失」、No.71がすぐ近くあるときは「小額の損失」、No.47がすぐ近くにあるときは「成就しない」となります。

このカードが好意的な意味を持つカードの間に出てくるときはいつでも、吉兆を表します。

逆位置では、質問者は達観していることを告げ、「栄光」「不滅」を予言します。
(つまり、その名声は遠い先の後世にまで継がれるということです)

注)P47ページ

※P47ページは、カードの展開方法が書かれているなかで、質問者カード(No.1とNo.8の取扱いについて言及されている箇所です。
つまるところ……「相談者が男性であればNo.1を取り出し列の最初に置き、女性であればNo.8を取り出し列の最初に置く」ということが書かれています。

たとえば、あなたが若い女性のために(トートの書=Grand Etteilleに)神託を求めると想定します。そして、第一列目にNo.63-20-64-77-44-13-42のカードが出ているとします。

あなたはカードの中から、「(女性の)質問者」を表すNo.8のカードを取り出します。
そして以下のように、No.42の右側、列の外にNo.8を置きます。

次に、出てきたカードを読み上げます。
No.8 (女性)質問者
No.42 金髪の若い女性
No.43 結婚
No.44 R 将来
No.77 幸せ
No.64 褐色の肌(色黒)の男性
No.20 財産
No.63 R 妊娠

次に、以下のように述べながら、あなたの神託を表しましょう。
:質問者さん、No.42は若い金髪の女性、No.13は、その女性に結婚を告げています、No.44は、近いうちに結婚をするだろうと知らせています、No.77は、その結婚は幸せなものだろうといい、No64は、結婚は褐色の肌の男性とするだろう、といい、No.20は、その男性は資産家だろう、といい、No.63は、二人は子どもに恵まれるだろう、という。

もし、女性の質問者であるNo.8のカードが他のカードと混じって展開の中に見つけたら、1列目の先頭で列の外に置きましょう、そしてカードの中から適当に1枚とりましょう、取り出したカードをNo.8があった場所におき、各列がいつも7枚になるようにしましょう。

同様に、もし男性のためにカードをひくならば、No1.のカードを列の最初に置くことになります。
相談者によって置き換えられるべき位格のカードであることに、注意をしましょう。

原文の「Il convient de faire remarquer qu’il n’y a que la carte de la personne pour qui on consulte qui doive être déplacée.」

「ne~que」のニュアンスをどう出せばいいのか悩んだのですが……「相談者によって置き換えられるべき位格のカードであることに、注意をしましょう」としています。

もしこの第一列目で明確に説明することができるような組み合わせができなければ、たとえば、褐色の肌の男性を表すNo.64の代わりに、田舎女性のNo.23や(列内の)他のカードと関連性のないカードがあったとしたら、二列目を解説しましょう。以下同様に、誤読しないよう、神託を作ることができるまで進めていきましょう。

原文の「Si vous n’avez pas trouvé à former avec cette première ligne un assemblage qui puisse être expliqué clairement, comme par exemple, si au lieu du No.64 qui représente un homme brun, il y avait le No. 23 , femme de campagne, ou une autre carte qui n’ait pas de rapport avec les autres, vous expliqueriez la seconde ligne et ainsi de suite, jusqu’à ce que vous ayez pu former un oracle sans contre-sens.」のうち、「vous expliqueriez la seconde ligne et ainsi de suite, jusqu’à ce que vous ayez pu former un oracle sans contre-sens.」の訳

「et ainsi de suite, ~」をどうつなげようかとめちゃくちゃ悩んだのですが……「~、二列目を解説しましょう。以下同様に、誤読しないよう、神託を作ることができるまで進めていきましょう。」としています。

このカードの類似語やその他の意味

【正位置】エテイヤ

神、全能者、永遠、至高の神、唯一の、至高存在(神)、神の意志、助言を与える人、混沌、思想、瞑想、(神の)観想、思慮

【逆位置】質問者

哲人(名詞)、達観した(形容詞)、達観して(副詞)、哲学する(動詞)、賢明な(形容詞)、賢明さ(名詞)、賢明に(副詞)

エテイヤのタロットNo.1をLe grand livre de L’Etteilla – tarots égyptiens(2005年出版)から読み解く

  • 片:No.1
  • カードタイトル:Le Chaos(カオス)
    混沌・大混乱:天地創造以前の世界の状態
  • 正位置:IDEAL(理想)
  • 逆位置:SAGESSE(叡智)
  • ♈(牡羊座)

※掲載されているカードの版が異なっていることから、正位置および逆位置のタイトルが変わっている。ただし著書の中には、このカードが「Etteilla – Le Questionnant」であることを示す表記も残っている。

図像

新しい真実に相応しい場所を与えるために、自然の力が荒れ狂っている。神の意志は、至上真理の道に沿って啓蒙するために、私たちの中に存在している。

基本の意味

このカードは男性の質問者を擬人化している。また、トートの書に神託を尋ねる者でもある。

占い方

男性に対してカードをひくならば、このカードを(占いから)除外せず、一方で、他のカードの数にいれることなく、取り出して列の頭に置こう。

正位置

とても強力な意志によって、神は人に思考、瞑想、観想、思慮を贈る。

▶財産や職業の観点について

質問者は、仕事の進展に有用であるだろう資質、どれほど善良で、熱心で、誠実であるかを態度として示す。
質問者は、生まれながらに働き手である。

▶感情面について

混沌の後に、将来への新たな希望が現れるだろう。
質問者は、忍耐と賢明さを示さなければならない。

▶精神面や(魂の)進化について

このカードは深層心理、すなわち、新しい視野の発見を表す。
質問者の男性(このカードは常に男性について表す)は、深い瞑想に身を任せることになるだろう。

逆位置

質問者は魂の深いところで賢人である。
実存主義的で哲学的な問いに、とても興味がある。

▶財産や職業の観点について

質問者には、名声を手に入れるために必要不可欠な二つの長所、知能と才能がいくらでもある。

▶感情面について

質問者は慎重さを示さなければならない、また、愛情関係には決断をしなければならない。

▶精神面や(魂の)進化について

質問者は日々の出来事と状況から隔たりを持っている。要は、盲目的に追従する連中ではない、ということである。

 

  • No.47のカードと一緒なら:不運を表す
  • No.71のカードと一緒なら:小額の損失を意味する
  • No.76のカードと一緒なら:小さなミスを表す

エテイヤのタロットNo.1をLE GRAND ETTELLA – tarots égyptiens(1993年出版)から読み解く

  • カード1
  • カードタイトル:Le Chaos(カオス)
    混沌・大混乱:天地創造以前の世界の状態
  • 正位置:IDEAL(理想)
  • 逆位置:SAGESSE(叡智)
  • ♈(牡羊座)

※掲載されているカードの版が異なっていることから、正位置および逆位置のタイトルが変わっている。なおカード自体は、Le grand livre de L’Etteilla – tarots égyptiens(2005年)に掲載されているものと同じ版のものと考えられる。

このカードは質問者を表している。

※原文「consultant」を、ここでは「質問者」と訳している。
理由は、文脈と他の本の表現(=questionant)と比較し、また、consultantの古い意味として「辞書を引く人」「受診者」などの意味を持ち、かつ18世紀に作られたタロットの解釈であることを考慮するなら古典的な意味に扱うことが適当だと判断したため。

正位置:理想

このカードは質問者に有用な倫理観、どれほど善良で、熱意があり、誠実であるかなどを示す。

逆位置:叡智

質問者は賢人であり思慮深い。才能や知性をいくらでも持っている。

注)たとえ質問者が女性であっても、このカードは残しておくことができる。ただし、大多数の本の著者は、女性の場合はこのカードを避けるようにアドバイスしている。
注意書きについて、Orsiniの本中に書かれている質問者カードの「No.1」と「No.8」の取扱い(「P47ページ」として抜粋しているもの)を読む限りでは、このような「避けるように」といった言及まではみられない。
あくまでも「男性なら女性なら、どちらのカードを使おう」という表現になっている。
 

 

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