タロット―カードの占い方として、ケルト十字やヘキサグラムなどの展開を行うことがあります。
このときの「キーカード」に「吊るされた男」が出てきたらどうなるだろう?
ここでは特に、恋愛と仕事の両面から「キーカード」を読むコツを、大アルカナの「吊るされた男」にみていきます。
また、「こんなときは『吊るされた男』を意識してみて!」という、「吊るされた男」からのメッセージとして、タロットカードの1枚引き(ワンオラクル)にもご活用ください!
※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。
※ここでお伝えすることは、「必ずこう読もう」というものではありません。ご相談内容や展開されるカードによって、読めることも異なります。あくまでも、よくある一例、としてご参考頂ければ幸いです。
タロットカードの「吊るされた男」をキーカードとして読むコツ
「吊るされた男」は、人物の頭は下に逆さで描かれている状態が正位置になるカードです。
逆さになっている状態が「正」であることから、「吊るされた男」は異常事態の中にいるといわれることがよくあります。
異常事態というと言葉がキツイですが、仕事が忙しくて身動きできない状態であったり、事故や病気などで動けない状態であったり、あるいは、物事動き出す兆しが一向に見えなかったり……
いったん入ってしまったトンネルの出口が分からないのに引き返すこともできない状況にある、と捉えると分かりやすいかもしれません。
ただ、身動きがとれなかったり物事が進まない状況にはあるのですが、精神的には充実していて、状況を打開するためのアイデアが湧いてきたり、身動きが取れない状態を、むしろ肯定的に捉える心のたくましさを持っています。
また「吊るされた男」は、よく芸術家にたとえられることがあります。
周りからは何をしているのか理解されにくいことが多いのですが、多くの人が魅せられる「もの」を表現してくる、芸術家です。
肉体的に追い込まれることで想像できないような力を無意識に出す「火事場の馬鹿力」が、発揮できるのも「吊るされた男」なのでしょう。
むしろ、自ら好んで逆さづりになり心の充実を図ろうとしている、ともいえなくないものですから、「吊るされた男」を必ずしも否定的に捉えなくてもいいと思っています。
抗えないときは無理に抗うよりも今は流れに身を任せ、今は出来ないことに意識を向けるよりも、この状態が解けた時のことを思って次の一手をどうするかを考える、そんな時期だと思えばいいのではないかと思います。
タロットカードの「吊るされた男」が恋愛のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、恋愛における「吊るされた男」のアドバイスとはどういうものとなるでしょう?
そこで……ここでは2つの場面に対する「アドバイス」について「吊るされた男」の意味を考えてみたいと思います。
①ひとつめは、まだ相手がいない場合。
②ふたつめは、相手とギクシャクしてきたとき。
まだ相手がいない場合の「吊るされた男」からのアドバイス
「吊るされた男」が出たら、恋愛はちょっとお休みどき。
出会いの場にいくこともお休みどきです。
今はできるだけ、恋愛から自分の気持ちを遠ざけた方がいいかもしれません。
今は何をやっても裏目に出てしまいかねません。
うまくいかないのは恋愛運がない時期だから仕方がない、と捉えてもらえればいいと思います。またそんな時だからこそ、心の棚卸しをしておきたいものです。
恋愛がうまくいかないとき、無意識の中に「恋愛をしたくない」という気持ちがある場合があります。
無自覚ですから、本人は「恋愛をしたくない」という気持ちに気づくことはありません。
でも、「恋愛をしたくない」という無意識は結構根深くて……なんらかのトラウマが関わっている場合も少なくありません。
もし、昔の彼氏が……などと、少しでも「恋愛をしたくない」と思ってしまうよな出来事に心当たりがあるならば、この時期に、セラピーなどで心のお掃除をしておくといいです。
「吊るされた男」は「精神の活性」を表すカードです。「セラピー」と相性のいいカードです。
ちなみに「セラピー」って……そんなに特別なものでもないんですよ。
「セラピー」は、自分を「ゆるす」ためのものです。
体をリラックスさせてあげることもそうだし、香りで元気づけてあげることもそうだし、音楽で気持ちよくなることもそうだし、動物でほっこりすることもそうだし……占いから深層心理をのぞいてみることも、「セラピー」のひとつといえると思っています。
「吊るされた男」が出たら、とりあえずなにかをすることは小休止。
自分に合った「セラピー」で、自分を癒してあげてほしいと思います。
恋人とギクシャクしてきたときの「吊るされた男」からのアドバイス
パートナーとギクシャクしてきたときに「吊るされた男」がでてきたら、なにをやっても裏目に出てしまう時期なので、ここは「なにもしない」「なにもいわない」ことがまず大事。
誰かとギクシャクしてきたときの定石ですが、とりあえず、彼(彼女)から少し距離をおいてみることです。
ちなみに、「吊るされた男」が出てきたからといって、二人の関係が異常事態でヤバくなっているときだからすぐに別れた方がいい、ということでもありません。
もちろんDVなどが常態化してしまうと、自分が異常な状態のなかにいることさえ認識できない場合があります。
また「ノイローゼになりそう」といえるときはまだましで、そもそもノイローゼになっている人は、自分がノイローゼになっているかどうかなど分かっていません。
周りの人が「大丈夫?」と声をかけてあげないと本人は無自覚ですし……「そうじゃないよ」と状況を認めない場合も多いです。
こうなってくると、周りの誰かの協力が必要です。
ただこの場合は、あくまでも自分で「ギクシャクしている」ことが理解できている前提ですから……「ノイローゼになりそう」とか「ちょっとおかしい」と思えることを想定してお話しています。
そういう意味で、もし、耐えられないときは無理をすることはないので、彼(彼女)のことで心身ともに崩してしまうくらいならば、無理をして一緒に居ようとしなくていい、と思うわけです。
ただ、相手と距離をおくことで気持ちが少しでも落ち着くなら、「別れる」や「やり直す」という判断はちょっとだけ待ってほしいのです。
自分で「別れる」や「やり直す」と判断をする前に、親しい信頼できる誰かに話を聞いてもらって、客観的に状況を見てもらってほしいのです。
アドバイスは、一人ではなくできるだけ複数人に求めてみてください。
「吊るされた男」は、厳しい状況のなかでも心が充実していることを表します。自分で自分を癒すことができているが「吊るされた男」です。
でも、「吊るされた男」が出ているときは、その状況に置かれた本人にとっては、とても辛い状態であることが多々あります。
現実的に考えて、辛く厳しい状況におかれた人がどれだけその状態を肯定できるでしょう。自分で自分のことを癒せる術を持っているのならばいいのです。でも……そんな人ばかりではりあせん。
自分で自分を癒すことが難しいときは誰かを頼ることが大事。
ここで「吊るされた男」がアドバイスするのは、「自分をいやすこと」です。
辛くて厳しい状況におかれたときは自分で何とか解決しなきゃ! と思うよりも、自分が信頼できる誰かに頼り手伝ってもらって、とにもかくにも自分を癒してあげること。
それも、大切なことだと思います。
タロットカードの「吊るされた男」が仕事のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、仕事における「吊るされた男」のアドバイスとはどういうものになるでしょう?
ここは全体的なアドバイスとして考えてみたいと思います。
仕事のキーカードで「吊るされた男」が出てきたなら、動くよりもアイデアを出すことが大切です。
「吊るされた男」が出てくるときは、動くに動けない状況にある場合も多いと思います。
そんなときは、無理に動こうとしないこと。
膠着している状況を動かそうとしない方が得策です。
それよりも動けないときこそ、アイデア出しです!
膠着状態が解けてきたとき、すぐ動けるようにアイデアを出して次に打つ一手を考えておくことです。
アイデアはたくさん湧いてくる時期ですから、それらをどんどん吐き出してみるといいです。
湧いてきたアイデアを吐き出したら、整理していってください。
ここでアイデアを出せるだけ出しておいて、膠着が解けたら一気に動き出す! ために。
もちろんそのためには、膠着が解けてきたタイミングを見逃さないように、今がどんな状態にあるのかを逐一把握しておくことも大切です。
情報を集めて状況把握。情報に一喜一憂することなく冷静に虎視眈々とタイミングを狙うこと。
今はそんな状況だと捉えて、動けないことに焦ったり先走ったりしないことが、なによりも大切です。
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