タロット―カードの占い方として、ケルト十字やヘキサグラムなどの展開を行うことがあります。
このときの「キーカード」に「法王」が出てきたらどうなるだろう?
ここでは特に、恋愛と仕事の両面から「キーカード」を読むコツを、大アルカナの「法王」にみていきます。
また、「こんなときは『法王』を意識してみて!」という、「法王」からのメッセージとして、タロットカードの1枚引き(ワンオラクル)にもご活用ください!
※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。
※ここでお伝えすることは、「必ずこう読もう」というものではありません。ご相談内容や展開されるカードによって、読めることも異なります。あくまでも、よくある一例、としてご参考頂ければ幸いです。
タロットカードの「法王」をキーカードとして読むコツ
「法王」は、子ども性があるカードです。キーワードには「自己主張」や「遊び」という言葉たちが並びます。
「法王」は自己肯定が高いカードです。主観こそ第一! みたいなところがありますから、周りからみると「わがまま」だと思われてしまうことがあるかもしれません。
ではなぜ、周りからは「わがまま」だといわれるようなことでも、平気でできるのでしょうか?
それはきっと、自分では「わがまま」だと思っていないから。それができることを「あたりまえ」に思っているからだと思います。
もちろん、他の人も「そうすればいい」とさえ思っている節があります。
「いいたいことがあれば、言えば」と。
そんな「法王」ではありますが、このカードで特に大切にしたいのは「存在を肯定する姿勢」です。
自分と他人を比較することもなければ、自己卑下することもありません。どこまでいっても「わたしはわたし。その人はその人」なのです。
誰もがすばらしい存在であることを最も分かっているのが「法王」です。
さて。「法王」の顔はカードの右側を向いています。「法王」には、周りの人に働きかける力があることを意味します。
自己主張が強いことには変わりありません。ですが、それを周りの人に説得する力を持ち合わせているのが「法王」です。
人を惹き付ける力が、あるのでしょう。
自己肯定感の高さが、羨望を集めてしまうのかもしれません。
だからこそ、コミュニケートをしていくことは、法王のアドバイスの鍵となることです。
もちろんその対象は、他者、だけではなく、自分、も含みます。
タロットカードの「法王」が恋愛のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、恋愛における「法王」のアドバイスとはどういうものとなるでしょう?
そこで……ここでは2つの場面に対する「アドバイス」について「法王」の意味を考えてみたいと思います。
①ひとつめは、まだ相手がいない場合。
②ふたつめは、相手とギクシャクしてきたとき。
まだ相手がいない場合の「法王」からのアドバイス
「法王」が出てくるということは、どこが、自分に自信がないときが多いかもしれません。
アプローチをしてもうまくいかないことが重なっていたり、前の彼との別れを引きずっていたり。「どうせ私なんて……」が口癖になっているかもしれません。
そんなときの「法王」のアドバイスとして、「自己肯定感を高めるのよ!」とか「理想の相手が見つかるまで妥協をしてはいけないわ!」などということは簡単なのです。
でも……傷心で自信をなくしているときにそんなアドバイスをもらっても仕方がないんじゃないかなぁ、と思ったりします。
なぜなら、「自己肯定」は、高めるのよ! といって高まるわけでもありません。妥協のない自己主張ができるからといって、自己肯定が高いわけでもありません。
自分で自分のことをゆるせていなければ、自己主張も積極性も、罪悪感を隠すためのカモフラージュにすぎません。それはむしろ……危ういカモシレナイ。
それに「法王」は「子ども性」を持っていて、自己主張はするけれど優しいのです。
「法王」のカードの「子ども性」をイメージするときに、思い出すことがあります。子どもが保育園に通っていたときのことです。
保育園に子どもを迎えにいくと、誰かがどこかで泣いていることは、珍しくない光景でした。
そんななかでも、小さな子どもが、泣いているお友達を見つけたら近寄っていって、「大丈夫?」と拙い言葉で声をかけていたり、「先生ー!○○君が泣いてるー」と誰かを呼んでいたり、「よしよし」ってその子の頭を撫でていたり……そういう光景もありました。
子どもって優しいねんなぁ、と思ったものです。
「法王」は「子ども」だから、あなたにも「よしよし」と優しい声をかけてきます。でも、「法王」はあくまでもカードだから……「よしよし」と頭を撫でるわけには……いきません……ヨネ。
だからもし、恋人がなかなかできずに凹んでいるときに「法王」のカードがでてきたら、自分が「法王」の代わりになってほしいのです。
自分の頭の上に自分の手の平をのせて
「よしよし。よく頑張ってるよ。えらいね」と、自分で自分の頭をなでなでしてあげてほしいのです。
転んで泣いている3歳の子どもにお母さんが、「イタイのイタイのとんでいけー」というように、優しく「よしよし」と、自分で自分をなでなで、デス。
自分で自分に優しくできたぶんだけ、自己肯定感は高まるものです。
恋人とギクシャクしてきたときの「法王」からのアドバイス
相手とギクシャクしてきたときに「法王」が出てくるときに注目したいのは、法王が持つ「自己信頼」の態度です。
「自己信頼」があるからこそ、「わたし」と「他」をちゃんと切り分けることができ「わたしはわたし」という自己価値を知ることができます。
自分を信頼しているからこそ、他人と比べることも、勝った負けた、などと自分と他人をジャッジすることに、全く興味がないのです。
さて……パートナーとの関係がギクシャクしてきたとき、いちど、ギクシャクしてきた原因がなんだったのか、を振り返ってみてほしいのです。
原因はいろいろあると思うのですが、すくなくとも、なんらかのことでパートナーと折り合いがつかなかったのではないかと思います。
パートナーにはパートナーの意見があり、自分には自分の意見があるのは当然です。だから、そこに折り合いがつかなくても仕方がない時もあります。
ただ、気分の波の影響で、そのことを引きずってしまい、小さなケンカが尾を引いてしまうことが多いのです。そうすると……後に引くにも引けないギクシャクしたものが残ります。
そんなときに大切なのが、気持ちをこのギクシャクからいったん逸らすことです。
もちろん、「気持ちを逸らせばいいよ」といって、「じゃぁ! 逸らしま~す」などと……簡単に気持ちを逸らすことができるなら苦労はしません……ヨネ。
だからまた、法王に聞いてみます。
どうやったらこのギクシャクしたことから気持ちを逸らすことができますか? と。
法王はいいます。
「パートナー抜きで自分の好きなことを思いっきりやって」と。
大好きなスイーツを食べに行く!
ヨガでリフレッシュ!
ショッピングー!
山に登る
マンガ喫茶でマンガ読み放題!!
図書館にこもる
DVDを見まくる!
会社帰りに一人カラオケ~
・
・
・
できれば、毎日一つづつピックアップして、せめて1週間ぐらいは続けてください。パートナーそっちのけで、自分の好きなことで楽しんでほしいと思います。
思いっきり自分の好きなことで遊んでパートナーとしばらく距離をとったあと、あらためパートナーに声をかけてみてください。「ねぇねぇ、二人で遊びにいこうよ!」と。
あなたを愛するパートナーは、あなたが楽しそうにしていることが嬉しいのです。
ケンカをしているとはいえ、お互い様だとはいえ……あなたが眉間にシワをよせてキツイ口調で話しかけてくるのは、パートナーは好きではありません。きっと、あなたもそんな自分の姿は好きではないはず。
あなたはどんな自分が好きですか?
パートナーは、合わせ鏡のようなもの。
だから、あなたが「好きな自分」を、パートナーに見せてあげてください。そのためにもまずは、あなたが自分の好きなことで楽しむことが大切。
そうして自分と十分なコミュニケートをしてから、パートナーと向き合いお互いのことを話してみては、どうでしょう。
タロットカードの「法王」が仕事のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、仕事における「法王」のアドバイスとはどういうものになるでしょう?
ここは全体的なアドバイスとして考えてみたいと思います。
ここでは「法王」が持つ説得力に注目します。
はじめにも書いていますが、「法王」の自己主張はとても強いのですが、その主張を多くの人に働きかける力も同時に持ち合わせます。
誰にでも心を開いて自分の想いを話す姿勢がそこにあるのです。
仕事で「法王」がアドバイスとして出てきたなら、ぜひ、仕事にかける自分の想いや信念を周りの人に語ってほしいのです。
「どうしてその企画をやる必要があるのか、どこに会社のメリットがあるのか、誰を幸せにするための仕事なのかを、真摯に表現しよう」が、「法王」からのアドバイスです。
「法王」に妥協はありません。それは、他者に対する妥協だけではなく、自分に対しての妥協もない、ということでもあります。
「これ以上はやらない方がいいかなぁ」などと、自らの意志を曲げることはありません。
やるならとことんやり尽くす、のが「法王」のカード。
法王はいいます。
「はじめは誰も取り合ってくれない。誰かが邪魔をしてくるかもしれない。それでも……自分の信じたことをやり続けてほしい」と。
もしあなたが「やっぱり……やめとこう」とか「やっぱり……自信ない」などと弱気になったら、きっと「法王」は「ほんとうにそれがいいと思うなら、今やらずしていつするの? やらないなら、なにするの?」と純粋に問いかけてくるでしょう。
ちなみに「法王」が象徴する「5」という数字は、「魔除け」の数字でもあります。外からの影響を跳ねのける力を持つ数字です。
「あなたには誰がなんといおうとその信念を押し通しみなを説得するだけの力がちゃんとある」ということをいわんがために、「法王」がキーカードとして出てくるのです。
「キーカード」は、あなたに潜在的な力があることを証明するカードでもあります。78枚のうちどのカードが出てくるかはわかりません。ただ少なくとも、でてきたカードの力を発揮するタイミングが「今」であることは、教えてくれます。
そのことはぜひ、覚えておいてほしいと思います。
タロットカードの「法王」を読むときに参考にしてほしい記事
マルセイユタロットには慣れていない?!でもこれさえ押さえれば大丈夫!
正位置と逆位置のキーワードを完結にまとめています。初心者必見のこちらを参考ください!
↓
マルセイユタロット「法王」の読み方のコツを知りたい?!
キーワードを押さえるたけでは足りない方には、カードを「読むときのコツ」が参考になります!
↓
いやいや……もっと本質的なことが知りたい!
それなら……「法王」の意味を数字と絵柄とフランス語で徹底分析をしたこちらの記事でお愉しみいただけます!
↓
コメント