エテイヤのタロットNo.4をLe Grand Etteila, ou l’Art de Tirer les Cartes(1853年出版)から読み解く
→フランス国立図書館の電子図書館GallicaよりPDFがダウンロードできます。
- カード番号:No.4
- カードタイトル: Le Ciel(空)
- 正位置:Dépouillemnet(清貧)
2e Jour de Création(天地創造の2日目) - 逆位置:Air(風)
3e élément(第3エレメント;古代人が自然界を構成すると考えた基本要素)
古代エジプトの人たちは、このカードの解釈にかなりの気遣いをしていました。
彼らはこのカードを不運のようにみていたからです。
このカードは、「清貧」「重大な損失」「偽善」を意味します。
相談者が女性の場合、このカードは、親友のひとりから中傷されだろうと暗示します。
けれども、このカードが正位置であれば、その中傷はほどなく明るみに出て、中傷しようとした人は嘲笑を浴びせられるでしょう。
逆位置であれば、「波乱」「ぞっとするようなざわめき」「共謀の存在」「嵐」「崩壊」を予言します。
No.17がそばにあると、大して危なくない病気を暗示します。
No.71がそばにあると、大して重要ではないものの喪失を予言します。
好意的意味を持つ2枚のカードの間にあれば、このカードの予言は変えられるでしょう。
No.20のカードが隣にあれば、このカードは投機家はあなたの財産をねらっていると警告し、警戒しなければならないと注意します。
このカードの類似語やその他の意味
【正位置】清貧
会計監査、発展、選別、分離、ほどく、深める、解きほぐす、取り除く、奪う、奪い取る、心を奪う、略奪する、暴力、欠乏、(未成年者の)誘拐、盗み、こそ泥、詐欺、不正行為、だまし取る、不誠実
【逆位置】空
風、暴風雨、大気、故郷の空気、乾いた、乾燥、空、星、鳥、揮発性(気化性)、調子、仕方、態度、様子、見かけ、似たもの、類似、見事な見せかけ、単なる見せかけ、誤魔化し、うわべの、みせかける、偽善、歌、音楽、トーン、音響、音響の、空気の、(ケルト神話の)空気の精、根も葉もない話、軽率なおしゃべり、曖昧な発言、メロディー、歌声
エテイヤのタロットNo.4をLe grand livre de L’Etteilla – tarots égyptiens(2005年出版)から読み解く
- 片:No.4
- カードタイトル: Le Ciel(空)
- 正位置:REVELATION(啓示)
- 逆位置:MANIERE D’ETRE(在り方)
- 3e Elément(第3エレメント;古代人が自然界を構成すると考えた基本要素)
- 2e Création(天地創造の2日目)
- ♋(蟹座)
※掲載されているカードの版が異なっていることから、正位置および逆位置のタイトルが変わっている。ただし著書の中には、このカードが「Dépouillemnet – Air」であることを示す表記も残っている。
図像
肥沃な土地になるようにと、裸で膝をついた女性が二つの水だめから水を地面に向かって流している。空では、幸運の星が彼女から目を離さない。
基本の意味
このカードは、マルセイユタロットのアルカナ17番<<星>>と比較しえる。
このカードは、ふつう、簡素や素朴なままでいるための欠乏や清貧の様相を指す。
同様の流れで、立派な千里眼と幸運の星にマークされている信頼をも表現する。
正位置
とはいえ、このカードの解釈はマルセイユタロットのアルカナ17番と同様ではない。
マルセイユタロットのアルカナ17番に反して、このカードは「解消」や「かなりの損失」と解釈する。
▶財産や職業の観点について
相談者は、職場の同僚からの偽善や嫉妬に警戒する必要があるだろう。
もっと深刻になれば、失業しかねない。
同じく、お金にも注意を。窃盗やだまし取られる危険がある。
▶感情面について
相談者のカリスマ性や自然な魅力が、人の妬みを引き起こしうる。
▶精神面や(魂の)進化について
秘密の暴露が、相談者を新しい境地へと進化させうる。
逆位置
逆位置となれば、解釈はとても好意的になる。
それでも相談者は、警戒は必要である。
たしかに状況はもろく不安定であるからだ。
▶財産や職業の観点について
罠が相談者に仕掛けられる。
面倒な結果を被りたくないならば、この罠の裏をかく必要がある。
▶感情面について
出会いはあるだろう。ただし相談者は強い束縛には注意をするように。
▶精神面や(魂の)進化について
相談者は<<耕す>>という精神状態を学ばなければならない。
「我慢」と「根強さ」が二つの重要な切り札となるだろう。
- No.17のカードと一緒なら:軽度の病気を暗示する
- No.20のカードと一緒なら:財産を狙う投機家がいるので用心深くなったほうがいい
- No.71のカードと一緒なら:それほど大したことのない物や小額のお金を失うと予言する
エテイヤのタロットNo.4をLE GRAND ETTELLA – tarots égyptiens(1993年出版)から読み解く
- カード4
- カードタイトル:LA PISCINE(沐浴場)
- 正位置:REVELATION(啓示)
- 逆位置:MANIERE D’ETRE(在り方)
- 3e Elément(第3エレメント;古代人が自然界を構成すると考えた基本要素)
- 2e Création(天地創造の2日目)
- ♋(蟹座)
※タイトルが異なっているが、カード自体は、Le grand livre de L’Etteilla – tarots égyptiens(2005年)に掲載されているものと同じ版のものと考えられる。
このカードは、その図像からマルセイユタロットの「星」を思い出させる。
このカードは、ふつう、欠乏の様態に、立派な千里眼をも表現する。
正位置:啓示
秘密の暴露、疑いが晴れること、しつこさ
逆位置:在り方
逆位置では、「池」が、避けたほうがいい罠があることや風邪のリスクをしばしば暗示する。
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