タロット―カードの占い方として、ケルト十字やヘキサグラムなどの展開を行うことがあります。
このときの「キーカード」に「カップの5」が出てきたらどうなるだろう?
ここでは特に、恋愛と仕事の両面から「キーカード」を読むコツを、小アルカナの「カップの5」にみていきます。
また、「こんなときは『カップの5』を意識してみて!」という「カップの5」からのメッセージとして、タロットカードの1枚引き(ワンオラクル)にもご活用ください!
※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。
※ここでお伝えすることは、「必ずこう読もう」というものではありません。ご相談内容や展開されるカードによって、読めることも異なります。あくまでも、よくある一例、としてご参考頂ければ幸いです。
タロットカードの「カップの5」をキーカードとして読むコツ
※小アルカナは、「棒=火」「コイン(貨幣)=土」「剣=風」「カップ(杯)=水」の4つの要素と、1から10までの数字をつかんでおくと、読みやすくなります。
「カップ」のキーワードは「くっつく」「混ざる」「愛情」「共感」「感情」「流れる」「集まる」。
数字の「5」は「自己主張」「外に放出する」を表します。
「カップの5」は気を外に放出するカードです。
自分の中にある感情や愛情が外に吐き出されるイメージを持ってもらえればいいのですが……
うまく吐き出すことができれば、心の中はスッキリするでしょう。
一方で、うまく吐き出すことができなければ、吐き出したあとの罪悪感や後悔、喪失したあとの孤独や悲しみだけが取り残されるとも限りません。
特に「カップ」が象徴しているのは「水」の要素です。
「水」はくっつく、集まる、のが本質ですから、外に出す数字の「5」とは相性があまりよくありません。
くっつこうとする「水」を、無理にでも外に出すのが数字の「5」になるわけですから、多少の痛みが伴うでしょう。
けれども「愛」には人それぞれの形があり、また、くっつくばかりが「愛」ではないことを知れば……「カップの5」の悲しみや孤独は癒されるのだと思います。
それには、カップの中身が空っぽになるまで自分と向き合う時間は、大切なのかもしれません。
タロットカードの「カップの5」が恋愛のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、恋愛における「カップの5」のアドバイスはどういうものとなるでしょう?
そこで……ここでは2つの場面に対する「アドバイス」について「カップの5」の意味を考えてみたいと思います。
①ひとつめは、まだ相手がいない場合。
②ふたつめは、相手とギクシャクしてきたとき。
まだ相手がいない場合の「カップの5」からのアドバイス
「カップの5」は、気を外に出すカードです。
ここは、自分のなかにある「恋愛」に対するわだかまりや過去のことを、ちゃんと清算してからスッキリした気持ちで次の恋愛に向かってほしいです。
だから今は……恋人探しはしない方がいいかもしれません。
ちなみに「カップの5」のスッキリのイメージは……5本のカップの中身が完全になくなること。
5本のカップをたとえるなば、過去に対する「怒り」と「悲しみ」、未来に対する「怖れ」と「楽しみ」と「喜び」。
過去のことに拘ることなく、また、まだ見ぬ未来に怖れることも期待することもなく、真っ新な気持ちで進んでほしい。
「カップの5」は、そうアドバイスするでしょう。
とはいえ……どうやって真っ新にするの?? ですよね……
端的にご紹介しておきます。
「怒り」を真っ新にするには、言いたくて我慢したことを罵詈雑言で吐き出すこと。
もちろん、人にそれを当てたり誰かに迷惑となるような形で吐き出してはいけません。誰もいないところで、あるいは防音設備の整ったところでひとり、やってくださいね。
「悲しみ」を真っ新にするには、泣くこと。涙が勝手に止むまで、ひとりで泣くことです。
「怖れ」は……人と触れ合うこと。安心できる人や信頼できる人との触れ合いで「怖れ」を真っ新にできます。「あぁ怖かった」とつぶやけたら大丈夫。
未来の楽しみや喜びを期待しない、というのは、まだ見ぬ楽しみや喜びの出来事が起きていない今の段階で「こんなもの」と決めてしまうと、それ以上の楽しみや喜びを味わえなくなるからです。
だからもし将来のことを考えてワクワクしてきたら、「あぁなんかワクワクしてる」とその時に感じておしまいにしてほしいのです。
大切なのは、「今! ワクワクしている」という「今」の自覚です。
「怖れ」を真っ新にするときは、ひとりでは難しいことがあるので、安心できる人や信頼できるセラピストさんに自分の状況を相談する、というのがおすすめです。
恋人とギクシャクしてきたときの「カップの5」からのアドバイス
パートナーとギクシャクしてきたときに「カップの5」がキーカードに出てきたら、辛くても、パートナーから気持ち剥がすことが大切です。
カップが象徴している「水」は無機物なので、本来、水自体が腐る、ということはありません。
けれども「水」はくっつく性質があり、「水」の純度が高ければ高いほど、ほかの物質を吸引する性質があります。
だから……人の手がかけられた水は、たまったまま放置するとやがって濁ってきます。そして腐ります。
人の手がかけられた水……つまり、情や愛、です。
情や愛も適度に流していかないと、腐ります。
情や愛が腐ると……依存や執念に変わりましょう。
そこまでいくと、なかなか離れることができなくなります。
だから情や愛も、適度に流していくことが大切なんです。
くっつこうとする水を無理やりにでもやめて外に出していくのが「カップの5」ですから、痛みも生じるでしょう。
けれども「カップの5」は、情や愛が腐る前に、あるいは、腐りかけた情や愛を流すためにやむを得ないもの、そう捉えてもいいかもしれません。
「わたしはあなたがいなくても大丈夫。でも、あなたと一緒にいたらもっと楽しい世界がみられると思うから一緒にいる。そうでないなら一緒にいない」
これが軽やかにいえるようになれば、情も愛もうまく流れていくでしょう。
そのための一歩は、多少の痛みを感じても、いったんパートナーと離れてみることです。
相手に依存しない、また、執着しない態度が大切です。
タロットカードの「カップの5」が仕事のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、仕事における「カップの5」のアドバイスはどういうものになるでしょう?
ここは全体的なアドバイスとして考えてみたいと思います。
仕事がテーマで「カップの5」が出ているときは、気持ちは向けているのに成果が現われず気が萎えてしまうことが多いです。
いままで目をかけてきた部下に裏切られた気持ちになったり
気合を入れて取り組んでいた企画がお蔵入りになってしまったり
このままでは気持ちばかりが枯渇します。
だから……いい意味で「期待しない」を覚えてほしい。
これが「カップの5」のアドバイス。
さて……ここでいう「期待」とは「リターンを求めること」だと捉えてほしいのです。
「カップの5」がいう「期待しない」は「リターンを求めない」ということですから、たとえば……
部下に目をかけるのもあたりまえ。
仕事に気合を入れるのはあたりまえ。
もちろん、努力をするのもあたりまえ。
だって、その「あたりまえ」は誰かのためではなく全部自分のためだから。
ここが意識できたら、気が楽になります。
もし上司から「それをやるように」といわれたら、「それをやる」ことが義務になるので、そこに見返りを期待することもないでしょう。「やること」があたりまえだから。
そのため「カップの5」が出てきたら、「あぁ、もうしゃない。降参!」と、早々に期待を手放すことが大切です。今あるものを手放すと、新しいアプローチがしやすくなります。
手放すときは心の痛みを感じるかもしれません。けれども、どれだけ早く手放せるか、がポイントです。
新しい可能性を開きたいと思うならば、なおさら意識しておきたいところです。
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