タロット―カードの占い方として、ケルト十字やヘキサグラムなどの展開を行うことがあります。
このときの「キーカード」に「皇帝」が出てきたらどうなるだろう?
ここでは特に、恋愛と仕事の両面から「キーカード」を読むコツを、大アルカナの「皇帝」にみていきます。
また、「こんなときは『皇帝』を意識してみて!」という、「皇帝」からのメッセージとして、タロットカードの1枚引き(ワンオラクル)にもご活用ください!
※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。
※ここでお伝えすることは、「必ずこう読もう」というものではありません。ご相談内容や展開されるカードによって、読めることも異なります。あくまでも、よくある一例、としてご参考頂ければ幸いです。
タロットカードの「皇帝」をキーカードとして読むコツ
「皇帝」は「安定」と「定着」を意味するカードです。
はじめは目新しかったものでも、月日が経つと、当初感じた目新しさはなくなります。そこにあることが「当たり前」になる状態が「皇帝」です。
特に、恋愛や仕事においてこのカードが出てくるときは「物事が安定している」と読むことができます。
ただし、「皇帝」は安定と定着のために、個人的事情や例外を排除しようとする動きも持ちます。
それは、「みんないっしょがいい」と思っているからでもありますが……強制的になってしまうことは否めません。
また、慣れていることに安心感を抱くのが「皇帝」です。
少し刺激がほしいなぁ、と思っているときは、物足りなさを感じるかもしれません。現状維持を図ろうとするので、新しいことに挑戦したいときには窮屈さを覚えることがあるでしょう。
もうひとつ。「皇帝」のカードとして押さえておきたいことがあります。
それは、前段階の「3」で行われていた「生み出し」がひと段落するタイミングが「4」の皇帝だというところです。
クリエイトする、ということは、なかなかにエネルギーを必要とします。創造性を発揮するには体力と気力が必要です。創造に必要な量と質のエネルギーは、長期間持続できるものでもありません。
クリエイティブな活動において「4」を代表する「皇帝」があらわれたら、少し休憩してみるのもいいのではないか、と思います。
少なくとも、スタート時点から状況は安定してきたからこその「皇帝」です。
「ようやく状況が安定してきたね。おめでとう」と、皇帝はいいます。
タロットカードの「皇帝」が恋愛のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、恋愛における「皇帝」のアドバイスとはどういうものとなるでしょう?
全体的には、「安定している状態」を意味しますから、「順風満帆! このまま現状維持で大丈夫」と教えてくれるのが皇帝です。出会ってしばらくしたころのご相談であれば、「順風満帆だよー!」で済む皇帝です。
ただ……占いで相談する、ということは、もう少し具体的な状況があると思います。どんな状況でも、カードを読むのがタロットリーダーですから!
ということで……ここでも、いつものように2つの場面に対する「アドバイス」について「皇帝」の意味を考えてみたいと思います。
①ひとつめは、まだ相手がいない場合。
②ふたつめは、相手とギクシャクしてきたとき。
まだ相手がいない場合の「皇帝」からのアドバイス
「皇帝」は安定と定着のカードですが……「相手がいない」という場合でも、その状態が「安定する」と読んでしまうことは簡単です。でも……それって、アドバイスになるの?! とやっぱり考えるわけです。
キーカードとして「皇帝」が出ているわけですから。
そんなときは、少し視点をずらします。
視点を「自分の気持ち」に向けます。つまり、「自分の気持ちの安定」にフォーカスしたいと思います。
相手を探しているときの「自分の気持ちの安定」とは、「彼(彼女)がほしい」という気持ちをブレさせない、と捉えてみてほしいのです。
「皇帝」の視線も体の向きも、自分の内面(カードの左側)に向いています。
皇帝は、自分の意志に忠実であることを表しています。
自分の意見を押し通す力がある、というわけです。
そこも踏まえて、「自分の気持ちに正直であれ」というのが皇帝です。
それともうひとつ。
「皇帝」のカードを、「人物像」と捉えてみてもいいと思います。
この場合でいえば、「こういう人と出会う可能性がある」と考えてみるのです。
自分の意志はちゃんと持っていて、ここぞ! というときは大きな力を発揮します。男気と包容力を兼ね備え、突破口を切り開く力を持っている、そんな男性です。
初対面では、もしかすると、あまり印象には残らないかもしれないのですが……
けっこうしっかりしているよね、誠実そう……と感じられるなら、ぜひ、その男性にアタックしてほしいのです!
なんどかお付き合いすれば、その人のよさをもっと発見できます。
恋人とギクシャクしてきたときの「皇帝」からのアドバイス
もし、相手とギクシャクしてきたときに「皇帝」が出てきたなら、「自分の気持ちにウソをついていないか」を見直してほしいのです。
「まぁ、いっか……」「しかたがない……」といって、ほんとうの気持ちをあきらめていることはありませんか?
ここはひとつ、「皇帝」の「自分の意志を押す」ことに意識を向けてほしいのです。
それともうひとつ、意識してほしいことがあります。皇帝からの言葉です。
「今は、関係が安定してきている時期。物足りなさや、相手のいろいろなことが気になっても仕方がない時期。でも、仲が悪くなっているわけではないから。大丈夫」
関係が安定してくることは嬉しいことだと思います。ただ一方で、いままで気にならなかったことが、目につくようにもなってくる時期でもあります。
お互いに気持ちが盛り上がっているときはそれほど気にならないことでも、関係が落ち着いてくると、いろいろなものが目に入るようになります。
それって……あるいみ仕方がないのです。
でもそういう時期だからこそ、「自分の気持ちにウソはないか」を確かめるにはもってこい! なのです。
あんまり気になるから「やーめた」もアリです。
でも、このまま関係を育みたい、と思ったら、工夫をしていけばいいわけです。
すくなくとも、いろいろなものが目に入るようになっているのは、あなただけではありません。相手も同じ。
だから、正直が一番!
皇帝はいいます。
「二人の関係がもっと心地よくなるには、あなたはどうしたらいい? 今は、そこを見つめるのにいい時期だよ」と。
タロットカードの「皇帝」が仕事のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、仕事における「皇帝」のアドバイスとはどういうものになるでしょう?
ここは全体的なアドバイスとして考えてみたいと思います。
「皇帝」はこれまで生み出してきたスタイルを定着させることをアドバイスします。
前段階の「3」の、新しいことを生み出し続けるやり方をいったんストップさせ、創造のスタイルを普及させようとするのが「皇帝」です。
ビジネスをうまく回すためには、作り出したものを認知させることも大切です。
認知してもらうには、たくさん見てもらうことが必要です。
たくさん見てもらうには、同じものをたくさん作った方がみてもらう頻度も高まります。
そこで、創造過程を「レシピ化」をして、みんなが作れるようにすることで再現性を高めます。再現性が高まれば、同じ品質で同じものが作れるようになり、「それ」の認知が高まる、というわけです。
たとえ「一点もの」であっても、その会社の作品がたくさんあれば、会社の認知は広まります。
どんなものを売っているのか、を知ってもらえなければ、どんなに素敵な「一点もの」を作っても、その会社から物が売れることはありません。
そういう意味では、「生み出す」次に必要なのは、どうやって知ってもらうか、普及をさせるか、ということだと思うのです。
皇帝はいいます。
「次は、いよいよ広げる段階だよ。ここからどうやって広げていけばいいか、を考えること。そのためには、同じクオリティのものを生み出せる仕組みも必要。工程をレシピ化することを考えてみて」と。
「3」の女帝で生み出したものを、「4」の皇帝で、広げるための戦略を練って広める段階だと捉えてみてください。
また皇帝は、自分の力を周りに知らしめる段階なので、このままの勢いで前に進んでほしいと思います。
タロットカードの「皇帝」を読むときに参考にしてほしい記事
マルセイユタロットには慣れていない?!でもこれさえ押さえれば大丈夫!
正位置と逆位置のキーワードを完結にまとめています。初心者必見のこちらを参考ください!
↓
マルセイユタロット「皇帝」の読み方のコツを知りたい?!
キーワードを押さえるたけでは足りない方には、カードを「読むときのコツ」が参考になります!
↓
いやいや……もっと本質的なことが知りたい!
それなら……「皇帝」の意味を数字と絵柄とフランス語で徹底分析をしたこちらの記事でお愉しみいただけます!
↓
コメント