タロット―カードの占い方として、ケルト十字やヘキサグラムなどの展開を行うことがあります。
このときの「キーカード」に「塔」が出てきたらどうなるだろう?
ここでは特に、恋愛と仕事の両面から「キーカード」を読むコツを、大アルカナの「塔」にみていきます。
また、「こんなときは『塔』を意識してみて!」という、「塔」からのメッセージとして、タロットカードの1枚引き(ワンオラクル)にもご活用ください!
※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。
※ここでお伝えすることは、「必ずこう読もう」というものではありません。ご相談内容や展開されるカードによって、読めることも異なります。あくまでも、よくある一例、としてご参考頂ければ幸いです。
タロットカードの「塔」をキーカードとして読むコツ
「塔」は新陳代謝を促すカードです。
「塔」に描かれている雷は「塔」という外観を壊します。けれども、「塔」でどんな新陳代謝が起こっても自分の軸や基礎の部分がしっかりとしていれば、雷の破壊も受け止められるようになります。塔を破壊する雷の影響を恐れることもありません。
なにより、雷によって壊されたあとに残ったものは≪ほんもの≫。自分の軸だけが残り、あとはきれいサッパリ取りのぞかれる、ということです。
さて、このストーリで大切なのは塔の建物の基礎となる「軸」です。建物ですから「建物の基礎」という方がいいかもしれません。
そしてこの「基礎部分」がいかに作られているかによるため、そういう意味では、今から焦って右往左往しても仕方がないことかもしれません。なぜなら、建物の土台となる基礎は建物が作られる最初に出来上がる部分だから。
一方で、天からもたらされる雷は「神のみぞ知る」もの。自分の力で回避することは、できないのです。
こういうと元も子もないような話になりますが……たとえば、基礎部分の点検をして改善できることがあれば改善する、ことは今からでもできることだったります。
もちろんヒビの入った外壁だけを取り繕っても、そもそも土台が弱い建物は遅かれ早かれ壊れてしまうのです。表面的なところではなく、もっと内面的な奥深い部分からの点検が必要になります。
また壊す時期を遅らせることは根本的な解決には至らないばかりか、あとのしっぺ返しが大きくなることもあります。
あとは……
「愚者」から「悪魔」までの時間と道のりを経て「塔」の基礎と外観は作られているため、起きてしまったことは仕方がないと……いい意味であきらめることも大切だったります。
「成るようにしか成らない、と悪あがきをせず受け止めるしかないこともある」という「塔」のカード。
そして「塔」が崩れた後には、期待と希望の「星」が続くことだけは知っていてほしいと思います。
タロットカードの「塔」が恋愛のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、恋愛における「塔」のアドバイスとはどういうものとなるでしょう?
そこで……ここでは2つの場面に対する「アドバイス」について「塔」の意味を考えてみたいと思います。
①ひとつめは、まだ相手がいない場合。
②ふたつめは、相手とギクシャクしてきたとき。
まだ相手がいない場合の「塔」からのアドバイス
「塔」が出てきたときは、ショックなことが起きる、は免れないかもしれません。
恋人がほしい、とアタックしてみても思うようにならないどころか、相手の方から振ってきたり、同性から妨害を受けたり、片思いの彼が急にいなくなってしまったり、連絡が取れなくなってしまったり……
ここは、「まぁ、そういうこともあるわな……」と、どれだけ冷静に状況をみられるかが勝負どころ……です。
勝負どころ、というとちょっと語弊があるのですが……そう表現するには理由があります。
「塔」のあとには、「星」のカードが続きます。
「星」は次回のテーマのためここでは詳しく触れませんが、「星」は「希望」と象徴されることがあるくらいです。
ショッキングな出来事が起こった後には、希望の星が輝くのです。
でも、ショッキングなことに振り回されている間は希望の星を見ることができません。
希望の星をみるためには、ショックの悲しみを「ないことにしない」ことが大切で、そのままを受け止めること。怒りも悲しみも……湧き上がってくるものすべてを。
腹立つ! むかつく! バカヤロー!! なんでやねん!! どんな言葉でも、湧いてきたものを口に出してみる。泣いたらあかん、なんて思わずに、泣きじゃくったらええねん。
これを、頭の片隅に置いていてほしいです。
もちろん雷が落ちてきて塔が壊されてしばらくの間は、こんな話に聞く耳を持つことはできないと思います。
ご相談者様が渦中のときは、ただただ話を聞いてあげること。占い師からは何もいわず「ただ話を聞く」が大切です。
もし、ご相談者様がアドバイスを求められてきたら……「塔」のカードはこういうでしょう。
「バカヤロー! と叫んで泣いてください。もうゆるしたる、と思えるまで」と。
塔の破壊を、ないことにしないことが、なにより大切です。
恋人とギクシャクしてきたときの「塔」からのアドバイス
「塔」には「新陳代謝」という意味があり、パートナーとギクシャクしてきたときに「塔」がでてきたら、「別れ」の予感が付きまとうことも多いのですが……ここには二つの可能性があります。
ひとつは、「関係を作り直すための新陳代謝」だという可能性
もうひとは、「関係を一新して新しい希望に出会うための新陳代謝」だという可能性。
簡単にいえば……別れずに縁を深めるか、別れて新しい人生を歩むか、です。
ただ、もし、うすうす「もうあかんかも」という予感を持っていたなら、もうあかん、の直観を受け入れる方がスムーズだと思います。ここは直観に流されるのも一つの手です。
また「関係を作り直すための新陳代謝」であっても、「関係を一新して新しい希望に出会うための新陳代謝」であっても、「新陳代謝」は起こります。
すくなくとも、現状維持のままでいられることは少ないでしょう。
今の自分をぶっ壊して新しい自分を作るまでは……関係を深めることも新しい希望に出会うことも≪難しい≫と思っておくといいです。
最近は、「早い!」「うまい!」「易い!」を求める風潮も強いのですが、こればっかりは、手っ取り早くうまい具合に簡単で、とはいきません。
先にもお話していますが、「塔」の新陳代謝は、「愚者」から「悪魔」までの15個の段階を経て起こるものです。
新陳代謝から落ち着くためには、これまでにどんな基礎を作ってきたかにもよりますし、どんな基礎を作ってきたとしても15段階の見直し点検の時間はとった方がいいです。
「塔」はいいます。
「ここは焦らず、ひとつずつ丁寧に、自分と向き合うことを大切にしてほしい」と。
その先には、希望の星が待っています。
タロットカードの「塔」が仕事のキーカードとしてでてきたらどうする?
では、仕事における「塔」のアドバイスとはどういうものになるでしょう?
ここは全体的なアドバイスとして考えてみたいと思います。
仕事のキーカードで「塔」が出てきたなら、思わぬアクシデントが予想されます。
ただ、冷静を装おうとすればするほど不安が襲ってくるので、信頼できる誰かに話しを聞いてもらうことを考えてみてください。
もし経営を担う立場であれば、動揺は隠せなくとも、次の一手を考えることが先決です。
初日を収束させてから、信頼できる人にアドバイスを求めてみるのもいいと思います。
なんでもかんでも自分ひとりでやろうとしないこと。
これを、頭の片隅に置いていてください。
もちろん経営者でなくても、どれだけ万全を期していると思っていても予期せぬ事態はいつなんどき起こるかはわかりません。
たとえ「塔」のような「壊れる」事態が起きていないくても、「最悪シミュレーション」を検討しておくことは大切です。
その通りになるとは限りませんが、「そのとき」になってなるべく慌てないためにも。
特に、順調に思えているときほど塔の崩壊は起こりやすいものです。
そもそも不調だったら、「塔」の破壊に気づかないことも多いからです。
また状況が順調なときの「塔」は驕りの警告となることも多いです。
そのため、順調なときほど事業チェックをしてみるといいです。「最悪シミュレーション」はそのひとつ。
調子がいいときほど暴走もしやすくなりますから、謙虚な心を、ここで振り返っておきたいものです。
「塔」はいいます。
「新陳代謝のあとは、ほんもの、しか残らない」と。
ここは、踏ん張りどころです。
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