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タロットカード「皇帝」の意味と解説|数字と絵柄とフランス語で徹底分析

※使用しているタロットカードは「マルセイユタロット」です。

 

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タロットカード「皇帝」の意味を数字から解釈してみる

「皇帝」のカードは「4」という数字があてはめられます。
ここでは、まずこの「4」という数字についてみていきたいと思います。

「4」は安定や定着を意味する数字です。
偶数ですからどちらかといえば女性的な数字でもあります。

でも、なぜここでは「皇帝」という絵柄なのか……

「4」の安定のもう一方の側面を「皇帝」という絵柄に託したのかもしれません。

物事が安定する、あるいは定着するときは、どのようなことが起こっているでしょうか?

大きなものを支えようと思うと地に着く同じ長さの支えがある方が安定します。
たとえば、四角く四隅に足がついているテーブルなどの足の長さがバラバラだと、テーブルは不安定です。テーブルが安定するためには、足の長さが同じであることが大切です。

安定のためには「同じ」という要素が欠かせん。

物事が定着するためには、共通認識を持っている人が多いほど定着が早いです。
お金などはその代表といえるかもしれません。

1万円札で原価22円程度といわれます。

価値の等価交換を考えれば、22円のものが1万円のものと交換できるということが不思議なのです。

けれども、それを成り立たせるのは、「1万円札というものには1万円の価値がある」ことを共通認識として持っているからです。

「4」には、安定や定着という意味がありますが、その状態になるためには「同じ」ものが多いということや「共通認識」の普及が欠かせません。

その影響力が増せば増すほどどうなるか……

個や多様性を排除しようとする動きへと繋がるわけです。

人や物を支配する頂点にあるのが「皇帝」とするならば、それは、安定や定着を目指す「4」という数字の側面と捉えることは、それほど難しくはないのではないでしょうか。

ちなみに。

占星術で数字の「4」といえば、蟹座のサインの定位置です。

蟹座には、自分と親しい人(仲間や家族、自分が関わる人たち)を全力で守ろうとする性質があります。一方で、意に沿わないものには容赦なく、蟹の大きなハサミでちょん切ってしまうという、激しさも同時に持ち合わせます。

実はうちの父親、太陽も月も火星まで蟹座なのですが……たしかに「4」の特徴がかなり色濃くあると実感します。

タロットの皇帝にも、そんなところがありそうやなぁ、といつも思ってしまうところです。

と……こんなふうにタロットと占星術をリンクさせると、身近な人がイメージできるのでカードにも親しみがでてくるのでおススメです。

ちなみに、「皇帝」のカードを占星術対応させると「牡羊座」に相当します。蟹座は、あくまで数字の「4」の切り口ですから、混乱なきようにと願います!

 

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タロットカード「皇帝」の意味を絵柄から解釈してみる

人物

カードの左側(自分の右側)を向いている人物

意識は内に向かっています。
ここでは、意志の固さが見えます。

一方で、脚が「四の字」に組まれています。
足を曲げて立つ、ということは、そもそも歩くことを想定していないのかもしれません。
つまり、移動することよりも現状を維持する気持ちの方が強い、ともいえます。また「四の字」にしているところからも、固定・安定を求めていると解釈できます。

そのほか、人物のことで注目したいのは、右側にある椅子によりかかっているところです。

右側にあるものに寄りかかる、つまり、社会的なものが支えになっている、とみることができます。

公的な立場や社会的な立場があってこそ、意志を押し通せるのかもしれません

死と再生の象徴である鷲の盾

盾は防衛を表し、受動的です。

鷲は「死と再生」を象徴します。なんどでも蘇るのです。
それはつまり、果てない繰り返しなのかもしれません。

そんな盾が、左下に置かれています。
カードの左下は、物質的・金銭的な象徴でもあります。

たとえ金銭的なことで困っても再生する力がある、と読めます

男性的な象徴である勺

勺は男性的な象徴を持ち、攻撃性や積極性を表します。
また直線的で、上下に持つと、天からの回路となる役割を持ちます。

ここでは、カードの左側に描かれていますから、意志の固さでどんな障害をも突破する力がある、とみてとることができます。

 

お気づきかもれませんが、ひとつ前のカード、「3」の女帝と「4」の皇帝が持っているものは同じです。

盾と勺。

ところが、配置は真逆。

数字も図像も、カードに描かれている人物の性別から付されている名称まで、対比が多い女帝と皇帝のカード。

でも、これが一対となったとき、それはそれで大きなエネルギーを生むんだろうなぁ、といつも思います。

それは、男女の関係にもいえることかもしれないですね……

 

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タロットカード「皇帝」の意味をフランス語から解釈してみる

大アルカナの「皇帝」

このサイトでご紹介しているタロットはGrimaud社のマルセイユタロットであるため、フランス語名についても少し触れておきたいと思います。

フランス語(マルセイユタロットのグリモー版)では「L’EMPEREUR」

「皇帝」という訳になります。

地理的な要素が人の欲を刺激するからなのでしょうか。

広大な土地があればあるほど、そこを「自分のものにしたい」という欲が、大陸での「帝国」の歴史を作ってきたのかもしれません。

もちろん、よかれ、と思って統一の夢が掲げられていたのかもしれませんが。

「統一」という言葉の裏にある「違うものを淘汰する」という在り方は、「個を重んじる」という視点からすると、感じのいいものではないのも確かです。

「4」という数字がもつ、偶数としての内向きで安定志向の一側面を「皇帝」という絵柄で表現しているところに、タロットの奥深さを感じます。

さて

日本人では思いつかないのですが、「皇帝」というとナポレオン。「エンペラー」となれば溥儀。

表記が違うだけで、私の中で思い浮かぶイメージが異なってしまいます。

漢字表記が西洋の人で、カタカナ表記が東洋の人というのも、おかしな感じですが(笑)

それだけに、言葉とイメージの結びつきは、思考の中へとかなり影響を及ぼしてしまうのだなぁ、と感じています。

ナポレオンは歴史の教科書。溥儀は……映画の影響、ですけどネ!

 

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タロットカード「皇帝」から恋愛を読む

まだ相手がいない場合の「皇帝」からのアドバイス

まだ相手がいない場合に皇帝のカードが出てきたら、まずは、自分の気持ちの安定にフォーカスをあててみるといいでしょう。

ここでいう「自分の気持ちの安定」とは、つまり、「彼(彼女)がほしい」という気持ちをブレさせない、と捉えてみてほしいのです。

それともうひとつ。

「皇帝」のカードを、「人物像」と捉えてみてもいいと思います。
この場合でいえば、「こういう人と出会う可能性がある」と考えてみましょう。

自分の意志はちゃんと持っていて、ここぞ! というときは大きな力を発揮します。

男気と包容力を兼ね備え、突破口を切り開く力を持っている、そんな男性です。

初対面では相手が「奥手」にみえることがあるかもしれませんが、まずはアタックを!
なんどかお付き合いすれば、その人のよさをもっと発見できるでしょう。

恋人とギクシャクしてきたときの「皇帝」からのアドバイス

もし、相手とギクシャクしてきたときに「皇帝」が出てきたなら、「自分の気持ちにウソをついていないか」を見直してほしいのです。

「まぁ、いっか……」「しかたがない……」といって、ほんとうの気持ちをあきらめていることはありませんか?
ここはひとつ、「皇帝」の「自分の意志を押す」ことに意識を向けてほしいのです。

お互いに気持ちが盛り上がっているときはそれほど気にならないことでも、関係が落ち着いてくると、いろいろなものが目に入るようになります。
それって……あるいみ仕方がないものです。

でもそういう時期だからこそ、「自分の気持ちにウソはないか」を確かめるにはもってこい!

あんまり気になるから「やーめた」もアリです。
でも、このまま関係を育みたい、と思ったら、工夫をしていけばいいわけです。

皇帝はあなたに
「二人の関係がもっと心地よくなるには、あなたはどうしたらいい? 今は、そこを見つめるのにいい時期だよ」と言うでしょう。

タロットカード「皇帝」から仕事を読む

「皇帝」は、これまで生み出してきたスタイルを定着させることをアドバイスします。

前段階の「3」の、新しいことを生み出し続けるやり方をいったんストップさせ、創造のスタイルを普及させようとするのが「皇帝」です。

ビジネスをうまく回すためには、作り出したものを認知させることも大切です。
認知してもらうには、たくさん見てもらうことが必要です。
たくさん見てもらうには、同じものをたくさん作った方がみてもらう頻度も高まります。

そこで、創造過程を「レシピ化」をして、みんなが作れるようにすることで再現性を高めます。再現性が高まれば、同じ品質で同じものが作れるようになり、「それ」の認知が高まる、というわけです。

「3」の女帝で生み出したものを、「4」の皇帝で、広げるための戦略を練って広める段階だと捉えてみるといいでしょう。

また皇帝は、自分の力を周りに知らしめる段階なので、このままの勢いで前に進んでほしいと思います。

 

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タロットカード「皇帝」の意味つれづれ

物事が定着して普及し、そこに「ある」ことが当たり前になってくると、なかったときのことを忘れてしまいがちです。

ときには、「ある」ことが窮屈になってしまうことさえもあります。

その昔、職場の組織が窮屈で、上司と衝突することがしばしばありました。

自由がない! と思っていたのですが、外にでてみて、どれだけ自分が守られていたのか、身に沁みた記憶があります。

やってみないとわからないことだらけ。なのは確かですが……

だからこそ、いつも感謝を忘れずに。

と、しっかり記憶にとどめ、これからもひとつの形にこだわることなく、いろいろと経験してみたいなぁ、と思うばかりです。

ここまで「皇帝」についてみてきました。
少しでも「皇帝」に親しんでいただけましたなら、嬉しい限りです。

※参考図書

 

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