タロットの勉強をされている方から、「読みにくい」とご相談を受けることが多いカードとして「法王」についてお話している記事があります↓

この記事では、タロットは「絵」を読むというより、「絵」に託されている数字や象徴図形、エレメントを読んでいくといい、というお話をしていて、「法王」の記事の中でも数字の「5」に注目した説明をお届けしました。
そしてこの数字の「5」から「法王」のカードは
古いものから新しいものへの橋渡をする
ことを表現しているとお伝えしているわけですが……
そもそも「古いものから新しいものへの橋渡しをする」とはどういうことだと思いますか?
お客様とセッションをしていて、ふと、そんなことに思い巡らせる機会がありました。
そこで今回は、この「古いものから新しいものへの橋渡しをする」ということをもう少し掘り下げ、「法王」のカードから読み取ることができるアドバイスメッセージを、ここにお届けしたいと思います。
タロット「法王」からのアドバイス
今の時代、新しいデジタル技術がどんどんと開発されていて私達の生活の中にも次々に影響を及ぼし始めています。
この時代の流れをもう少し占い的な見方にすると、2026年から海王星が牡羊座期に入る(※)ことは注目できます。
なぜなら前回の海王星牡羊座期における日本は明治維新が始まった頃にあり、まさに「新しい時代の幕開け」に相応しい、古いものと新しいものとが混在する混沌の時代にあったからです。
(※ 2025年3月30日にいったん海王星が牡羊座入りをしますが、10月にはまた魚座へ戻るため、2026年からを海王星牡羊座期、とここでは称しています)
つまり……まさに私たちは今、タロットの「法王」のいう「古いものから新しいものへの橋渡し」が行われようとしている時代に生きているわけです。
とはいえ、そもそも「法王」から読み解ける「古いものから新しいものへの橋渡し」という概念は、もともと数字の「5」に端を発しています。
そこで、改めて「法王」が持つ数字の「5」について眺めてみたいのですが……
時間軸からみると
はじまりの「1」が「古いもの」
おわりの「9」が「新しいもの」
そしてちょうどその間にあり、また真ん中にあってすべての数字の中心に位置している「5」
そんな「5」という数字に「今ここ」という現在地点を充ててもいいのではないかと思うのです。
そうすると……
としてみることができます。
ちなみに「法王」のカードから見えてくる象徴図形(五芒星)からは、体に魂が宿った「人の姿」が現れます。
それも考慮すると……「法王」のカードは、「人」というのは「今ここ」を生きる存在である、と教えてくれているようにもみえ
過去でもなく
未来でもなく
「今ここ」に集中しなさい
まるでそんなメッセージが、「法王」から発せられているように思えてなりません。
「古いものから新しいものへの橋渡しをする」とは?
ところで「法王」は大アルカナですから、小アルカナの「ワンド5」「ソード5」「カップ5」「コイン5」にとっては数字の「5」の親玉?!のような存在として、どの小アルカナの「5」のカードのニュアンスをも包括しているとすると……また違った≪法王≫の側面が見えてきます。
つまり、「法王」のいう「古いものから新しいものへの橋渡し」のなかには
必要なものと不要なものを整理する「ソード5」
残るものと失くすものが共存するなかで失くすものに意識が向く「カップ5」
外にばかり目を向けて現にあるものに意識が向きにくくなる「コイン5」
といった状況をも含んでいると考えることができるからです。
となると、こんな風に解釈していくことができます。つまり……
「古いものから新しいものへ橋渡し」をするということは「今ここ」を生きることであり、それは
「今」の自分にとって必要性があるかどうか見極めることでもあるし
過去のことを懐かしむのでも悔やむのでもなく「今」にあるものに目を向けることは大事だし
未来にばかり想いを馳せ「ないない」とばかり言わず、「今」にできることをやっていくこと
タロット「法王」から伝わってくること
どんなに「新しいこと」に気持ちが向いても、「今」を度外視しては何も望めないのだと思います。
だからといって「古いもの」に執着し過ぎてしまうと、時間は止まったままで「今」に生きることができなくなってしまいます。
とはいえ、そんなに難しく考えなくてもよくて……「今」に思っていることや感じていること「やる」だけで十分で
コンタクトを取りたい人がいるなら、今、連絡してみる
食べたいものがあるなら、今、取り寄せてみる
やってみたいことがあるなら、今、情報を集めてみる
行きたいところがあるなら、今、行き方を調べてみる
どんな小さなリアクションであっても、「今にできることをやる」でいいわけです。
そうやっていけば、自ずと、過去の経験が知恵になり未来につながっていくのだと思います。
そして慈悲と知恵を併せ持つ「法王」が数字の「5」を象徴するとおり、過去でもなく未来でもなく「今にできることをやる」ということが「人」の本来的な在り方なのかもしれないと、タロットの「法王」を眺めていて思います。
過去にしがらみ未来に不安を抱いてしまうときこそ思い出したい、「今ここ」でもあります。
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