占いの世界では、「犯罪やギャンブルを占わない」ことが大切なルールとされていますが、それに加えて「生死」、特に「死」を直接的に占うことは、一般的にタブーとされています。
けれども、直接的に「死」を占うつもりがなくても、タロットカードを広げた時に、「死」の面影をみることがあります。
あるいは、相続などの故人に関わるご相談では、すでに旅立たれた方の存在を強く感じることは、決して珍しくありません。
自分で占っていると、意図せず、心に温かい記憶がよみがえることもあるでしょう。
このように「死」の面影だけではなく「亡くなった人」の面影を感じる瞬間は、誰にでも起こりうること。
たとえ「死」が占いの禁忌だとしても、タロットの展開から「見えてしまう」ことは、どうしようもないことです。
だからこそ、私自身も、自分なりの死生観を大切にしながら、タロットと丁寧に向き合うように心がけています。
「故人を占ってほしい」というご相談への応え方
ところで、生きている人の「死」を占うのではなく、「亡くなった人のことを占ってほしい」というご相談をお持ちになる方は意外と多くいらっしゃいます。
けれどもこのような場合、まず「亡くなった人のことが、タロットを通じて本当に読み解けるのだろうか?」という問いと向き合うことになります。
なぜなら、タロットは「この世」の理の中で成り立っている道具だから。「あの世」の理にある存在を、直接的に占うことは難しいのです。
それは、「この世」と「あの世」ではその根本的な理が異なるからですが、最もシンプルな違いとなれば、それは「物質性」にあると言えるでしょう。
理の違いを知ったうえで、亡くなった人のことを占う方法
タロットは「4つのエレメント」が根底にあるように、まさに「4つのエレメント」で構成されるこの世界、つまり「土」を含む物質世界の中で生まれたものです。
そのため、「土」という物質的・時間的な制約を持たない「あの世」の存在を、この「この世」に映し出そうとするならば、やはり「土」という器を通して、この世に表現する必要があるのです。
それは、「見えない存在」が「この世」に生きる人の肉体を依り代として現れるのと似ています。
つまり、「この世」にいる「人」の手助けなしには、「あの世」の「故人」は「この世」にその存在を表すことが難しい、と言えるでしょう。
「この世」に存在するための「肉体」を持たないからです。
そのため、もしタロットから「亡くなった人」のことを占おうとしても、直接的に「亡くなった人」をみることはできません。
そこで、相談者さんを依り代として「亡くなった人」を映し出すようにして占うことが必要になります。
その占い方を、端的に分かりやすく表現するならば……
▶相談者さんを主体
▶亡くなった人を客体
としてカードを展開し相談者さんの思念のなかで「亡くなった人」を感じ取る
というやり方を、私はおすすめしています。
もちろん、厳密にいえば、「亡くなった人」を主体にできないわけではありません。
ただしそれは、「亡くなった人」の「今」がそのまま映し出されているのではなく、あくまで相談者さんが「今」抱えている「亡くなった人」への想いが、そこに反映されて映し出されているにすぎないのです。
この点を理解できていれば、「亡くなった人」を主体として読み解くことは可能です。
大事なことは「タロットを読む」こと
結局、主体を相談者さんとするにしても、故人とするにしても、その捉え方はどちらも根底では同じだと言えるのですが……
もしタロットを読む側が、≪「亡くなった人」のことを知りたいと願う相談者さんを媒介にしている≫ということに理解が及ばず、主体を直接的に「亡くなった人」としてしまうと
カードたちが私たちに見せてくれることは、半分も読み解けないばかりか、時には、業やカルマといった言葉に頼ってしまう、形骸化したスピリチュアルに陥ってしまう可能性があります。
そうした意味でも、「相談者さんを主体」として心を寄り添わせる方が、形骸的なリーディングを避け、より深い気づきへとつながる大きな利点があると感じています。
ちなみに、相続に関するご相談を占っていると、意図せず「亡くなった人」の面影が感じられることがあります。
もちろんこういうときも、「業」や「カルマ」などという言葉でごまかすのではなく、「タロットを丁寧に読む」ことが大前提です。
タロットを丁寧に読むことで見えてくること
「タロットを丁寧に読む」ことをすれば、展開に映し出された「亡くなった人」の面影から、相談者さんが抱える悲しみや不安、迷いや故郷を思う気持ちなど、微細で繊細な心の動きが、はっきりと見えてきます。
そして、ここにあるのは「業」や「カルマ」、「運命」や「宿命」といった言葉では決してごまかすことのできない、抑圧された深い情動のうごめきだったりします。
一方で、このような抑圧された情動を、言葉として分かったような分からないような「カルマ」などの言葉で安易にラベリングしてしまうと、それは抑圧をさらに重ね続けるようなものになってしまいます。
相談者さんが抱えているのは「カルマ」などではなく、ハートの滞りであり、大切にしたい抑圧された情動なのですから。
けれども人は、このような抑圧された情動を知ることに恐怖を感じ、それを感じることが往々にして辛いものだからこそ、たいていの場合、無意識に拒否したくなるものです。
そこで、ついやってしまいがちなのが……その感覚を深く味わわなくても済むように、「業」だから「宿命」だからと分かったような分からないような言葉をつけて、抑圧された情動の本質を濁してしまうこと。
だからもし、占い師がこのような言葉で情動のごまかしに加担をしてしまえば……「形骸化したスピリチュアル」を重ねるに過ぎず
他者の心に深く影響を及ぼしてしまう仕事だからこそ、それはとても罪深いことだと、私は思います。
タロットでカルマの昇華はできるだろうか?
一方で
「業」や「カルマ」、「宿命」や「運命」などという言葉でのごまかしは罪深いと思う立場に私はいますが、ときどき「タロットでカルマが昇華できますか?」と尋ねられることがあって……
この問いに対しては、率直に、私はいつも「はい、可能です」とお応えしています。
それは、私が「業」や「カルマ」を「因果応報」として捉えているからであり、過去世とか前世とか、そういうものがあるのは理解していますが、正直、大したことだとは思っておらず
なぜなら、たとえ過去世や前世がどうであったとしても、私たちは「今」というかけがえのない瞬間に生きているのだから、「今をどう生きるのか」が何よりも大切だと考えているからです。
「業」や「カルマ」が「因果応報」で、過去世や前世などと時空を超えるものならばなおさら、「今」の生き方を「因」にして、過去世や前世に報いればいいだけで
過去世や前世がどうであろうと「今が心から幸せ」であれば、それはすべて相殺されるでしょうし、「今が心から幸せ」は、来世にとっての素晴らしい「因」になるわけですから。
ただ……「今が心から幸せ」と感じるにも、両親や友人、先生、恋人など、幼少期からこれまでの人間関係や環境を通じて抱えるに至った抑圧した情動が残っているままでは、ほんとうの意味での「幸せ」はなかなか感じにくいように思います。
そういう意味で、私のいう「カルマの昇華」は「抑圧した情動の昇華」であって、それはタロットでできる、深いところまでを癒すサポートです。
もちろんその原因が故人からのものであっても、タロットは優しく応えてくれます。
タロットリーディングからチャクラが活性する?!
私にタロットを教えてくれた先生が、こんな話をしてくれたことがあります。
ハートチャクラより下のチャクラが滞ってるお客さんに『自分でタロットをやってみるといいよ』っていうことがあって、もちろん本人の適性もみていうのだけれど、タロットを読み解くことでチャクラの流れが促されることがあるんだよね……渦中の本人は大変だろうけど、ひとりでするより断然、タロットを読みながらの方がスムーズなんだよ
と。
先生は10代からタロットに関わり、大阪の千日前の老舗でも活躍され、退かれてからも30年以上占いや霊性に携わり、半世紀の人生を全うされました。
その話を聞いた当時は「そうなんだぁ……」ぐらいにしか思っていませんでしたが、鑑定を重ねるごとにその言葉の深い意味が身に沁みます。
ちなみに……タロットリーディングからチャクラの活性に及ぶには、「カードそのまま」を読むことが欠かせず
「カードそのまま」を読めているかどうかは「読んだことがタロットのエレメントに数字から説明できる」かどうかで見極められます。
そしてチャクラの滞りを解くにも、湧き上がる情動エネルギーを「いい」も「わるい」もなく、「悲しい」も「嬉しい」もなく、ただ「そういうものがある」ことを知るのが第一歩です。
タロットは自身の状態を「そのまま」を見せてくれる、とても親しみやすい道具。
だからこそ、タロットから自分の状態を「そのまま」に見れると、抑圧された情動があれば、それを「そのまま」に眺められるわけです。
それは、まるで抑圧のために閉じていた心の蓋をそっと開けるに等しく、蓋が開けば、当然、滞っていたエネルギーは流れていき、エネルギーが流れ出せばチャクラの滞りは自然と解けていくのだから……
全身には相当の活力が巡り、そこから生きやすくなることは、いうまでもありません。
もし、このような深いテーマにご興味があれば……ぜひ、いつでも安心してお訪ねください。
ご自身でそれができるよう、タロットの「カードそのまま」を読むことを、真摯に伴走いたします。
こちらのオンライン講座では、現在、100以上のタロット占いの事例をストックしていて、すべての事例で「どう読むのか」「なぜそう読むのか」も含め読み方を解説しています。
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