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タロットの占い方のうち「鑑定のポイント」をテーマにまとめています

うらないばでタロットの占い方を学ばれている方のなかには、自分で自分のことを占えるようになりたい方や、「家族や友人など身近な人の相談にのりたい」といってタロットを学ばれている方、あるいは、プロの占い師を目指されている方に、実際にプロの占い師として活動されている方もいらっしゃいます。

なかには、うらないばのレッスンを継続されてきて、いよいよプロとして活動を始めた方がこれまでに何人かいらっしゃいますが、そんなプロとして活動を始められた方から、このようなご相談を頂くことがあります。

鑑定を時間内にまとめるのが難しいことがよくあるんです。

延長まではいきませんが、5分程度の超過をしてしまうことが多く、占いハウスのオーナーから注意を受けたことも何度かあります……

ときどき弾丸トークを続けられるお客様がいらっしゃって、占うために相談の要点を聞き出そうと思って話を変えようとすると、「ちょっと待ってな。実はこんなこともあって、聞いてほしいねん!」と話を続けられるんです……

占うにも占えないまま時間ばかりが過ぎてしまうこともあるんですが、こういうときはどうしたらいいんでしょうか……

さて、このサイトではタロットカードの意味やスプレッドの種類、テーマに沿ったカードの読み方などをまとめていますが、このような実際的な鑑定での占い師のお悩みにもお応えしていきたいと思いました。

そこで今回は、占い師として活動するにあたって大事となる「鑑定のポイント」をテーマにお話ししたいと思います。

なおここでお伝えすることは、たとえ占い師として活動するわけではなくても、身近な人や家族、もちろん、自分自身を占う場合であっても、「鑑定する」というときには、きっとご参考いただけると思います。

ぜひ、ご活用いただけると嬉しいです。

「鑑定」で大事にしたい4つのポイント

まずは、鑑定をするなら大事にしたい「4つのポイント」をご紹介します。

  1. 鑑定の時間を守ろう
  2. 伝える順番を工夫しよう
  3. 相談者の知りたいことに応えよう
  4. 相談者に話をしてもらおう

どれもが「当たり前」だと思われることばかりだと思います。

けれども、ここで敢えてピックアップしたのには理由があります。

それも含め、ここからは上記でご紹介した「鑑定で大事にしたい4つのポイント」について、ひとつづつ見ていきたいと思います。

鑑定の時間を守ろう

ひとつめは鑑定の時間を守るです。

街の占い館などの鑑定の現場では、鑑定時間によって料金体系が変わります。そのため希望時間を超過することなく鑑定を納める必要があります。

お客様から延長などの希望があれば時間を超過することは問題ありませんが、それ以外の場合に延長をするとクレームになりかねません。

そのため占い館の面接で行われる模擬鑑定でも、そこはしっかりと見られています。

なお占い館の面接などの「模擬鑑定」でチェックされていることについては、この「時間を守る」以外にもあって、こちらの記事で別途お話をしています。
これから占い師として活動していくことを考えていらっしゃる方には、ご参考いただけると思います。

占い館の面接としてよく行われる「模擬鑑定」で意識しておきたいこと
「占い師として活動してみたい」と思われる方に向けて、占い館の面接で行われる「模擬鑑定」で意識しておきたいポイントについてまとめました。占い館の面接などの模擬鑑定でも見られているポイントとして、特にここでは4つ、ピックアップしてお話しています...

時間を守ることの難しさ

ところで……この「時間を守る」ということは、とても当たり前のことだと思われるかもしれません。

けれども実際に現場でお客様とセッションをしていると、この「時間を守る」ということが、なかなかに難しいことだったりもします。

なぜなら、お客様の中には「しゃべりたい」という方も多いからです。

冒頭でも少し触れましたが、お客様によっては「とにかく自分の話を聞いてほしい!」と思われる方が、相当に多くいらっしゃることは確かです。

具体的な相談までに時間がかかり、話をコロコロと変えながらずっとしゃべり続けられるケースも少なくありません。

もちろん「話を聞いてほしい!」という方の場合は、その方の気持ちを汲み取りながら「話を聞く」ことに徹するといいのですが、一方で、「占ってもらいにきたのにこちらが話をするばっかりで鑑定をされなかった!」とクレームになることが実際にないわけではありません……

では、鑑定時間のことでトラブルに巻き込まれないためにはどうすればいいのか?

それが、次にお話をする「伝える順番を工夫する」ということにあります。

ここからは、「伝える順番を工夫しよう」というお話をしていきたいと思います。

伝える順番を工夫しよう

人は、分からないからこそ、見えないからこそ、「知りたい」という欲求が強くなって自然なものですが、そういう想いを抱えて「占い」を訪ねて来られる方は多いと思います。

そして、その多くの人が知りたいことは、

私はどう思われていますか
仕事は見つかりますか?
彼と連絡が取れますか?
結婚はできますか?
受かりますか?

などの、人の気持ちであったり「結局どうなるの?」といった結果的な状況や環境だと思います。

だからこそ、タロットの鑑定結果を伝えるときは

  1. まずは相談者が知りたいことについて先に応えよう
  2. 相談者の心が開いた後でタロットが云わんとする本質を伝えよう

と、伝える順番の工夫についてお話しています。

ものすごく「当たり前」のことで申し訳ないぐらいなのですが……けれども、このような「伝える順番の工夫」について取り上げた理由があります。

なぜなら、実際にお客様とセッションを進めていくと、相談者が知りたいこと、つまり「結論」を後回しにしようとしてしまう人が少なくないからです。

理由はいくつかあると思います。そのうちの一つは、結論を伝えたら話が終わってしまいかねないことを心配してしまうから。

事実、占い師になりたての人から「結論を先に伝えてしまうと、その後の話の展開が難しくなって相談者さんの希望時間まで話を続けることができないかもしれない」という不安を相談されることも多いのです。

そしてもうひとつ理由を挙げるとすれば、相談者さんの話が止まらなくなってしまうから。

結論を伝えるまえに状況を整理しようと、相談者さんにいくつか質問していくなかで相談者さんが話し込んでしまう、というケースは少なくありません。

相談者さんが話すことに慣れてくると、どんどん話が盛り上がってしまいます。

こうなると、占う側が話の腰を折るわけにもいかず相談者さんの話が途切れるまで待とうとなり、けれども鑑定の時間はどんどん経過し、相談者さんの話がようやく落ち着いてきたときにはもうタイマーが鳴る手前の、残り2~3分もない……

相談者さんの話が止まらなくなってくると、今度は、「時間を守る」ところでもお伝えしたように、鑑定の結論をまとめられずに時間が超過してしまう、という事態にもなりかねません。

けれども、占いの館でセッションをし始めて間もない頃に、こういう事態に陥ることはそれほど珍しくないのです。

だからこそ、相談者さんに何を伝えていくのか、その「伝える順番の工夫」はしてほしいと思うわけです。

また特に、感情的な鬱屈やモヤモヤは誰かに話をすることで「離れていく」などの心理的な学びを得ている占い師であればあるほど、相談者さんに話をしてもらおうと促す先生も多いです。

一方で、「知りたいことに応えてくれなかった」という不満を残さないためには、特に「結論を先に伝える」ことから話を展開させていく技術はとても大事です。

「鑑定の時間を守る」という意味でも、結論を先に伝えておけば、相談者さんの話が膨らみ鑑定時間が少なくなってきても、相談者さんの話の腰を折ることなくセッションを続けやすくなります。

すると相談者さんは「知りたいことにもこたえてくれた」上に「話をたくさん聞いてくれた」という満足感まで得て笑顔で帰られることでしょう。

エンタメ占い?本質を突く占い?どちらをするかの方向性を持とう

さて、タロットは相手の気持ちや今の状況がどうなる可能性が高いのか……そういうものを占えるツールですから、相談者さんの質問に応えることはそれほど難しくありません。

けれどもタロットが教えてくれる未来予想的な可能性には、そもそも「いい」や「わるい」といった人の都合など及ばないものですから、その結果は、相談者さんにとっては耳の痛いことかもしれませんし、あるいは、喜ばしいことかもしれません。

またタロットが教えてくれる可能性は、一見「都合の悪いこと」であったとしても、時間の経過とともに「都合のいいこと」に変わる可能性も秘めている未来予想です。

もちろん、逆もしかり。一見「都合のいいこと」が、「都合の悪いこと」として重荷になる可能性も十分に秘めています。

だからこそタロットは、「なぜそうなりうるのか」といった理由や「どうすればいいのか」といったアドバイスも同時に教えてくれます。

タロットが見せてくれる相談者さんが知りたいという「結果」や「相手の気持ち」などは表面的な現象にすぎず、瞬時に消えてなくなる泡のようなもので、そのためタロットは、表面的なものの奥に潜む本質的な土台の部分も同時に見せてくれるのです。

そして、それがタロットの云わんとすること。

どうなるのかといった「結果」や「相手の気持ち」も含め、「そうなる」には理由があって、「そうなる」ことと「なぜそうなるのか」という、現象その背景≪二面≫がタロットの云わんとすることです。

さて、タロットが云わんとする現象その背景≪二面≫と向き合わないまま「結果」や「相手の気持ち」に囚われてしまっては片手落ちですから、現実的な憤りや苦しさはそのままに同じことを繰り返すばかりで、そのループから脱する糸口さえつかめないまま時間ばかりが過ぎてしまいかねません。

とはいえ、相談者さん自らのイメージの中だけで創り上げた世界観を誰かに共有したいというニーズや「現象だけが知りたい」と希望する、片手落ちのエンターテインメントな占いに対する需要はかなり多く、むしろ、そちらの方が人気はあります。

そしてエンタメ占いの場合は、現象が生じる背景の片手は落ちていていいのですから、とにかく「話を聞いて相手の気持ちを汲む」ことができるかどうか、にかかっています。

そのため、相談者さんがエンタメを希望しているのか、あるいは、自分と向き合うことを欲しているのか、そのどちらのつもりで占いを尋ねられているのかは占い師が見極め、そしてセッションの方向性を考える必要はあります。

けれども、お客様とのセッション回数が少ない占い師になりたての頃はそこまで見極める技術も少なく余裕がないことも多く、一方で、相談者さんが知りたいことにまずは応えていけば、どちらの場合でも対応できます。

なにより、相談者さんの知りたいことを先に伝えておくと、相談者さんの心が開き「もっと知りたい」という意識が相談者さんの中に芽生えていきます。

そのため「話がもたないかもしれない……」といった心配をすることもありません。

また「もっと知りたい」という意識が相談者さんに芽生えてくると、エンタメな占いでは満足できず、より本質を突く占いに相談者さんは惹かれていきます。

その方が、当然、占う側もタロットの本質を伝えやすくなります。 

だからこそタロットの鑑定結果を伝えるときは

  1. まずは相談者が知りたいことについて先に応えよう
  2. 相談者の心が開いた後でタロットが云わんとする本質を伝えよう

と、伝える順番の工夫についてお話しています。

相談者の知りたいことに応えよう

次に三つ目です。

この三つ目は、鑑定のポイントの二つ目の「伝える順番を工夫しよう」のなかでお話した≪まずは相談者が知りたいことについて先に応えよう≫に関わることをピックアップしています。

なぜなら、相談者さんが知りたいことについて先に応えるためには、以下のことについて読み解いておく必要があるからです。

  • 問題となっている原因・要因はなに?
  • 何が、どうなる可能性が高い?
  • いつ頃? どれくらいの期間続く?
  • 問題を解くカギは? どうするといい?(アドバイス)

またそのなかでも特に、欠かせないのが「5W1H」 

  • 【What】もの・こと(何が、何を)
  • 【Who】人(誰が、誰を)
  • 【When】時間(いつ)
  • 【Where】場所(どこで)
  • 【Why】理由・原因(なぜ)
  • 【How】手段方法/アドバイス(どのように)、可能性(どのような)、程度(どれくらい)

この「5W1H」をどのカードからすくい上げることができるのか意識してリーディングするクセをつけておくと、相談者さんのどんな質問にもすぐに応えることができるようになります。

また具体性を以って相談者さんの質問に応えることができるようになり、タロットのリーディング力がぐっと上がっていくことでしょう。

相談者の知りたいことに応えるためには、ぜひ展開から「5W1H」は読み解けるようにしておきましょう。

相談者に話をしてもらおう

最後に、鑑定のポイントの四つ目です。

占い師はタロットカードを通訳する人であり、タロットカードと相談者をファシリテーションする役割を持っているだけで、鑑定は占い師の独壇場ではありません

鑑定のためにタロットを扱う場合は、あくまでも「タロットカード」「占い師」「相談者」3者セッションです。

そのためタロットカードを通訳するにも、どんな言葉や表現を使う方が相談者さんに伝わりやすいのか迷うとき、あるいは、いくつかの解釈ができる場面で詰まるときは、相談者さんにカードの説明をしながら「どう思う?」と相談者さんに聞いてみればいいのです。

言葉の選び方に迷ってしまうことはいつでも誰にでも起こりうることです。けれども、それを恥ずかしいとか、未熟だ、とか決して思わないことです。

なぜなら、占い師はタロットカードと相談者さんをつなぐファシリテーターでもありますから、言葉に迷うときはタロットカードと相談者さんをつないであげれば済むことだから。

そして「タロットカードと相談者さんをつなぐ」ということは、前述した、相談者さんにカードの説明をしながら「どう思う?」と相談者さんに聞いてみる、ということです。

そうしてタロットと相談者さんを直接的につないであげると、相談者さん自身が勝手にカードが云わんとすることを理解してくれます。

なにも占い師だけが頑張って読む必要もないのです。

もちろんタロットと相談者さんをつなぐためにはタロットへの理解は不可欠ですから、占い師自身の知識的な学びと経験的な学びは大事です。

一方で。

「当てよう!」などと思ってカードを読む必要はありません。なぜなら、タロットの云わんとすることが掴めたならば「当てよう!」と思わなくても勝手に「当たってしまう」ものだからです。

それにもし占い師に「当てよう!」とする意識があると、タロットが云わんとする本質的なことをすくい上げることができなくなってしまいます。

だからもし「当たる」ことに拘るならば、その意識でタロットを読もうとするより、むしろ「当たる」ことが≪当たり前≫と自然に在れるだけの知識と技術を磨くことに拘るべきです。

 

さて、そもそもタロットは「見えないものを可視化してくれる道具」であり、相談者さんが見えていないものまで見せてくれるもの。

そのためタロットを通して相談者さん自身が勝手に気づくことも多く、それは、占い師が「こうだ」というよりも何倍も染みることとなります。

ほんとうに大切なことやその課題に対する答えは、いつも「相談者の中」にあるからです。

またタロットが教えてくれる本質的なことは、原理原則的な抽象表現です。

つまり、その原理原則的な抽象表現をその人に沿うような具体的な表現をするためには、占い師があれこれ言葉を探すよりも「相談者さん自身に語ってもらう方が何倍も具体的で実際的だ」ということです。

だからこそ、鑑定をするときは占い師が独りよがりにならないこと。

そのためにも、鑑定は「占術」と「占い師」と「相談者」の3者セッションであることを胸に留めておいてほしいと思います。

「鑑定」のポイントのまとめ

さて、今回はタロットの占い方のうち「鑑定のポイント」をテーマにまとめていきました。

改めて、かんたんにポイントだけをおさらいしておくと……

  1. 鑑定の時間を守ろう
  2. 伝える順番を工夫しよう
  3. 相談者の知りたいことに応えよう
  4. 相談者に話をしてもらおう

また「伝える順番」としては

  1. まずは相談者が知りたいことについて先に応えよう
  2. 相談者の心が開いた後でタロットが云わんとする本質を伝えよう

そして、伝える順番を工夫するなかで、相談者さんが知りたいことについて先に応えるためには

  • 問題となっている原因・要因はなに?
  • 何が、どうなる可能性が高い?
  • いつ頃? どれくらいの期間続く?
  • 問題を解くカギは? どうするといい?(アドバイス)

について読み解いておく必要があります。またそのなかでも特に、欠かせないのが「5W1H」 

  • 【What】もの・こと(何が、何を)
  • 【Who】人(誰が、誰を)
  • 【When】時間(いつ)
  • 【Where】場所(どこで)
  • 【Why】理由・原因(なぜ)
  • 【How】手段方法/アドバイス(どのように)、可能性(どのような)、程度(どれくらい)

ここは押さえておきましょう! 

最後に、鑑定のためにタロットを扱う場合は、あくまでも「タロットカード」と「占い師」と「相談者」の3者セッションです。

そして占い師はタロットカードを通訳する人であり、タロットカードと相談者さんをファシリテーションする役割を持っているだけで、鑑定は占い師の独壇場ではありません。

そのためカードを読んでいて通訳としてどんな表現をすると伝わりやすいのか、あるいは、いくつかの解釈ができる場面で詰まるときは、相談者さんにカードの説明をしながら「どう思う?」と相談者さんに話を聞いてみましょう。

とお話しました。

自分や誰かのためにタロットを頼もしいパートナーとして活かされますよう、ご参考になれば嬉しいです。

 

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