セッションをしていると、お客様から「じゃぁ、私はどうしたらいいんでしょう……」と尋ねられることがあります。
そう尋ねられた占い師はその質問と真摯に向き合うことになります。
ときに、「○○をしたらいい」とか「○○はしない方がいい」といったアドバイスを伝えることもあると思うのですが……
今日は、そんな「アドバイス」をテーマにお届けします。
「したらいい」や「しない方がいい」のアドバイスの出所
タロットを読んでいて、お客様から「じゃぁ、私はどうしたらいいんでしょう……」と尋ねられると
たとえば「○○をしたらいい」とか「○○はしない方がいい」など、具体的に何を≪する/しない≫という表現を使って相談者さんに応えることがあります。
そしてこの応えが、相談者さんの前向きな一歩の応援となることもあります。
だからこそ「何をどのように応えていくのか」は占い師の腕の見せどころです。
タロットが教えてくれること
ただし、この「○○をしたらいい」とか「○○はしない方がいい」というのは、タロットが直接的に教えてくれるわけではありません。
タロットが見せてくれる様子を占い師が紐解くことで、「○○をしたらいい」や「○○はしない方がいい」といったアドバイスを見つけ出します。
なぜならタロットは、その人の状態や状況、あるいは心の動きから行動パターン、そして未来までのプロセスとそこから見えてくる未来予想を教えてくれるだけで
そこに、「○○をしたらいい」や「○○はしない方がいい」といった表現はないからです。
つまり、タロットが見せてくれる「どうなっていくのか」という未来への過程から「どうしたらいい」を占い師が読み解くしかないのです。
もちろん、スプレッドによっては「キーカード」といわれる配置のカードを「アドバイス」として読み替えることはできます。
とはいえ「キーカード」さえ、そこから具体的に「何をする、何をしない」といった表現に落とし込むにも、「そのカードが教えてくれることのどんな側面を切り取りそこから何を読むのか」という占い師の技量にかかっています。
そういう意味でも、「○○」を特定するほどの具体的なアドバイスをしようと思うと、占い師によるカードの紐解きが欠かせないのです。
否定表現を持たないタロット
それに……タロットそのものには「否定表現」がありません。
どんなにポジティブであろうとネガティブであろうと、全て「肯定」表現です。
ただこういうことをいうと、「逆位置は正位置の否定ではないのですか?」と質問されることがあります。
けれども逆位置は、決してそのカードを否定しているわけではありまえせん。
逆位置はあくまで正位置の状態が「過ぎる」か「足りない」かであって、「そのカード」であることには間違いなく、「そのカード」自体が否定されるわけではないからです。
「そのカード」自体が否定されるのであれば、そもそも、「そのカード」が出てくる必要のないわけですから。
あくまで「そのカード」としての表現がベースにあって、ただし、それを「そのまま」に表現ができる状態にないので逆位置なのです。
そのため私は、逆位置を「正位置の過不足」と捉える見方をおすすめしています。
アドバイスのことでよく質問されること
ネガティブなカードは「避けたほうがいい」というべき?
さて、アドバイスの仕方としてよく質問されることに
というものがあります。
とはいえ、タロットそのものには「ネガティブ」も「ポジティブ」もなければ、「いい」とか「わるい」などがありません。
たとえば、「吊るされた男」も「死神」あるいは「デビル」も「タワー」も、ただ単純に「そういう状態になる」ということを教えてくれているだけです。
そして、その状態が「ネガティブ」や「ポジティブ」あるいは「いい」や「わるい」などというのは、あくまで人の勝手です。
また、たとえ「ネガティブ」だといわれるようなカードが出てきて「ネガティブ」な未来が見えたとしても、それは相談者さんにとって「経験すべき過程」であることが存分にあります。
避けられないもの、といってもいいのかもしれませんが、どんな「ネガティブ」に見えても「避けられない」ものは「避けられない」し
たとえその時は避けられたとしても……ブーメランのようにいつかの未来で同じような出来事と遭遇することになるだけです。
それに、そういう「ネガティブ」な状況を乗り越えることができたとき……相談者さんの世界が広がる未来もあるのです。
だからこそ、「ネガティブ」だといわれるカードだけをみて「避けたほうがいい」などと、到底いえるものではありません。
そして、このような視点を以て展開を眺めてみると……
「ネガティブ」に見えていたカードが展開の全体性のなかでターニングポイントになっていたり、「ここは踏ん張りどき!」という応援ポイントになっていることに気づくことができます。
あるいは……「またおんなじことを繰り返すの??!」と辛辣な問いを突き付けてくるタロット達に気づくこともあるでしょう。
「吊るされた男」は「何もしない」という方がいい?
他にも、アドバイスの仕方としてよく質問されることに
というものがあります。
確かに「吊るされた男」や「ソード4」に「ソード8」……あるいは「女教皇」や「隠者」などはアクティブなカードではありません。
行動性としては控えめですし、「吊るされた男」などはまさに「身動きが取れない」様子を表すカードです。
でもだからといって、これらのカード達が「何もしない」ことを勧めているわけではありません。
転職問題で結果に「吊るされた男」が出てきたなら、「転職を考えるよりも現状維持で今の職場で働くこと」を諭してくれていることもあります。
仕事のご相談で「ソード4」が出てきたなら、「何もしない」というより、「英気を養う」ための療養を勧められていることもあります。
つまるところ……「頑張って休暇を取ろう!」というような表現として出てくることがあるのです。
あるいは恋愛問題で環境に「ソード8」が出てきて四面楚歌の状態になってしまうとしても、「待つ」ことの大事さを教えてくれている場合もあります。
そして
と読めることもあるのです。
「吊るされた男」や「ソード4」に「ソード8」……あるいは「女教皇」や「隠者」は、どれも停滞感を感じされるカードであり、物事が動きにくい状況のときに出てくることは多いです。
けれども、タロットはスプレッドの中で読むものですから……
カードを単体でみるのではなく全体性のなかで眺めていけば、それらのカードが表す停滞感や動きにくい様子が「何を」指すのかもみえてきて、そこから「ならば、どうすればいい?」を紐解きやすくなります。
それに……人は「何もしない」ではいられない生き物ですから。
どんなに停滞感があっても、動きが取りにくそうでも、そのなかでも「できること」をお伝えできる方が、断然、アドバイスとしては有効ではないかと思います。
アドバイスの仕方のまとめ
「○○をしたらいい」とか「○○はしない方がいい」などのアドバイスを導き出すときに大事なことは……
- アドバイスは、カード単体ではなくスプレッドの全体性の中から紐解くこと
- 「ネガティブ」や「ポジティブ」の印象で「やった方がいい」や「やらない方がいい」を決めつけてしまわないこと
- 人は「何もしない」ではいられないので、どんなに些細なことでも「できること」をカードから紐解くこと
このあたりのことを頭の片隅に留めて置けると、ご相談者さんの「私はどうしたらいいんでしょう……」や「どうすればいいですか?」に応えやすくなると思います。
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