タロットカードには「正位置」と「逆位置」という捉え方があります。
タロットをよくよく混ぜてから展開すると、カードに描かれた絵の「天(上)」と「地(下)」がひっくり返り、絵が逆向きになって出てくることがあるためです。
ちなみに、絵が逆向きになっているものを「逆位置」といいます。


タロットはテーブルの上でよくよく混ぜてから展開するので、意図的に逆位置になっているカードを正位置に直さない限り、すべてのカードが「正位置」として展開に出てくることは、なかなかに珍しいことです。
そしてタロットはその時その場の偶然性から必然を読む卜術ですから、私は、逆位置になっているにも「意味がある」と捉えていて、逆位置であることを大事にしたいと思う方です。
ただ……タロットの占い方などをお伝えしていると、「逆位置は採用した方がいいですか?」と質問されることがよくあります。
話を詳しくお伺いすると「逆位置が読みにくい……」と悩んでおられるなかで、このような質問になることが多いようです。またレッスンでも逆位置の読み方についてご質問頂くこともよくあり……
改めて、ここではタロットの正位置と逆位置の捉え方の他に、正位置と逆位置の違いがあることでどんなことが読めるのかにも、触れてみたいと思います。
ここからぜひ、逆位置の面白さを少しでも知っていただきたいと……思うのです!
タロットの正位置と逆位置の捉え方
たとえば……
一般的に≪ポジティブ≫といわれるようなカードの場合、「正位置だからポジティブ」とか「逆位置だからネガティブ」といったことを耳にすることは多く
反対に≪ネガティブ≫といわれるようなカードだと、「正位置はネガティブ」「逆位置はポジティブ」などといわれることがあるようです。
そして、これに沿って「正位置」「逆位置」を正反対なものとして読もうとする人も多いみたいで
けれども実際には、「正位置」と「逆位置」を正反対に捉えるとカードの意味がつながらず読めなくなってしまい……
そうして、うらないばに尋ね来てくださるようです。
「正位置/逆位置」だから「いい/わるい」とみるとリーディングができなくなる?!
さて、逆位置が読みにくいのは「正位置」「逆位置」を、文字通り、正反対の二元論的に捉えてしまうことは原因にあると考えているのですが
特に、一般的に解釈される逆位置の意味に囚われているとその傾向が強くなります。
そのため、「正位置はポジティブ」とか「逆位置はネガティブ」などといった捉え方から解放されれば、今よりずっとタロットリーディングは上手くなり、読むことが楽しくなることは間違いありません。
逆位置はむしろ、タロットの微妙な表現を読み取れるので、逆位置があることはタロットを読む面白味であり醍醐味です。
参考記事:タロットの逆位置は解釈した方がいい?逆位置の考え方と読み方のコツ
ちなみに、どれだけ「正位置だからいい/わるい」とか「逆位置だからいい/わるい」といった表現を耳にすることがあったとしても
実際にリーディングをしていると、「正位置だからいい/わるい」などと言い難いことはよくあることです。
たとえば、恋愛にでてくる「皇帝」や「太陽」
あるいは、一般的にポジティブに読まれることの多い「世界」
あとは「ワンド1」や「カップ1」などのエースカード
これらのカードが、主体と客体の関わり合いにおいて、正位置のカードが「独善的」にみえることがあるからです。
それは、ケルト十字を17枚展開して主体と客体の動きから「正位置」と「逆位置」の出方を眺めていれば、一目瞭然です。
【変形ケルト十字】
(17枚展開するケルト十字)
このスプレッドでカードを展開すると、主体と関わる環境や周りの人、恋人であれば恋人、の様子を詳しく読むことができます。


たとえば恋愛のご相談で以下のような展開が出てきたとき……正位置と逆位置を眺めることでどんなことが見えてくるでしょう?
タロットの展開のなかで正位置と逆位置のバランスを眺めてみよう

●1枚目~10枚目の≪主体側≫に出ているカードのほとんどは、いわゆる「ポジティブ」に読めるカード達で正位置に並んでいます。
●11枚目~16枚目の≪客体側≫に出ているカードのほとんどが逆位置で、特に「吊るされた男」「戦車の逆位置」など水に関わるカードが多いです。
また
≪主体側≫の「ワンド1」に対して、≪客体側≫は「吊るされた男」
≪主体側≫の「世界」に対して、≪客体側≫は「戦車の逆位置」
結果を比較しても……
≪主体側≫は「カップ1」で≪客体側≫は「ソード9の逆位置」
カードの印象をシンメトリーにみても、主張の強い主体側に対し余裕がなさそうな客体側
このようなギャップから、≪主体≫と≪客体≫がかみ合っていないことが分かります。
そしてこれが恋愛をテーマにしているならば、たとえば……
- ≪主体≫は「我」の価値観がとても強く
- ≪客体≫は相手に対する「依存」が強い
とみることもできるわけです。
つまり、「お互いにお互いを受け止めようとする状態にない様子」が見えてくるのです。
正位置と逆位置のギャップから読めること
たとえ≪主体≫側のカード達がいわゆる「ポジティブ」といわれるカードが多く、正位置だから「いい」と一般的にみるのがセオリーだとしても
自分と他者との相互作用で成り立つ恋愛や人間関係において、≪主体≫と≪客体≫が相手の様子と背反するような態度であることを思えば、正直、この関係性がうまくいくとは読み難くなるわけです。
特に正位置と逆位置は一見するだけで分かりやすいものですから、こんな風に≪主体≫と≪客体≫とを分けてカードを眺めたならば、変化の兆しや相互作用のバランスを瞬時に掴むときにはとても役立ちます。
そういう意味では、正位置と逆位置があることで一見して読めることがたくさんあって
「正位置」や「逆位置」のニュアンスを汲み取らないのはタロットの面白さを半減するようなものなので、断然、正位置と逆位置の採用をおススメしています。
逆位置を採用しないのはモッタイナイ?!
ところで、天地の判別がつきにくい(つかない)仕様になっているタロットカードを使っている場合
一部の小アルカナの数札だけが判別がつきにくく、そのときは「正位置として捉える」とか、そもそも「どの場合も逆位置を採用しない」というスタイルのリーディングをされている方もいらっしゃいます。
たとえば、有名どころでいえばトートタロットのクロウリーは逆位置を採用しないスタイルだったといわれています。
とはいえ、「トートタロットで逆位置は採用しない」と決めつけなくてもいいと私は思っていて
タロットは偶然性を占う卜術で、かつカードの「正逆」が一見して分かるのならば、その偶然性を読むことの方が大事なように思うからです。
クロウリーよりもっと大きな≪タロット≫という視点で捉えたならば、誰かの決めたルールなど些末なことで
クロウリーは独自のリーディングスタイルとして「逆位置を採用しない」だけであって、彼のスタイルを真似したところで自分のリーディングができるとは思わないし
そもそも私はクロウリーではないのだから、自分のスタンスを以て自分のリーディングができるなら、正直、自分が納得できない誰かの決めたレールに乗っかる必要はない、と思っています。
なによりカードが「正位置に出てくるか/逆位置に出てくるか」は、いわばタロットが見せてくれる偶然性にあって、そういうタロットの偶然性から見えてくることはさまざまあるだけに……
「なぜそうするのか」という明確な説明が自分でできないのに「あの先生(有名の人)がこうしているから」で「逆位置を採用しない」とするのは、とてもモッタイナイと思うからです。
逆位置の判別がつきにくいカードを使っている人へ
なお正逆の見分けがつきにくいカードのときは、カードの絵に差し支えない程度で自分だけがわかる印(しるし)をつければよく
その印(しるし)がリーディングに支障したことは、私自身、これまで一度もありません。
そこで、逆位置の見分けが難しいカードを使っているときは、「自分だけがわかる印(しるし)」をつけてみるのはおすすめです。
未開封のカードでなくとも、既に使い始めていても、今から印をつけても大丈夫です。
これは潜在意識を切り替えるための儀式的なものだから、そこまで難しく考える必要もありません。
もし不安なら、タロットに「ここから逆位置を採用して読んでいくからね」とひとこと伝えるといいでしょう。
タロットは、その意識にちゃんと応えてくれます。
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