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「タロットをリーディングする」ことについて、改めて思うこと

クロウリーの法の書にある「do what thou wilt」という言葉を眺めながら、今、エッティラの語訳を再開しようと思っていて、その過程で、改めて「タロットをリーディングする」ことについて、思ったことや感じたことがありました。それを、ここではコラムとして綴っています。


タロットは絵柄に個性があって、その絵柄の好みでタロットを選ばれる方は多いと思います。

最近は個人の思想が色濃く反映された「タロット」もよくみかけますが、その作者個人を慕って選ぶこともあるでしょうか……

作者の思想が色濃く反映された「タロット」と称されるものとしては、カモワンやOshoは新しい方で、作られてから半世紀を経て今に残っている代表格となれば

  • エッティラ
  • ウエイトライダー
  • トート

といったところでしょう。

ちなみに「マルセイユタロット」の原型となった構図の作者は不明ですから、その作者の思想をベースにカードを解釈することはできません。

またタロットにはさまざまな絵柄があるといっても、ほとんどが「マルセイユ版準拠」か「ライダー版準拠」で、最もマイナーなものとなれば「エッティラ」でしょう。

とはいえ「エッティラ」が日本でマイナーなのは、日本語で紹介されているものがほとんどないからだと思います。

実際に日本語で訳された本を探しましたが、ヒットするのは、「エッティラ」のタロットに付属しているカード会社作のリーフレットを日本語に訳した個人ブログぐらい。

けれども、そもそものリーフレットの内容がちょっと変……

なぜなら、このリーフレットが作られた当時よりも古い私の「エッティラ」とは微妙に異なるところがあり、よくよく調べてみると、1800年代の「エッティラ」とも違っています。

そのため、エッティラ本人が書いた文献や1800年代のエッティラに関する本をフランス国立図書館で探し、個人的な興味から日本語訳したものを、うらないばのサイトでも途中までご紹介していて……少しお休みが長引きましたが、今年中には、また再開しようと思っています。

ちょうどパリオリンピックがあり、フランス語の聞こえてくる頻度がいつもより多くなって少しテンションが上がっていたこともあり、こんなお話から入ってしまいましたが……

もちろん、オリンピックがあったからエッティラの日本語訳を再開しようと思ったわけではなく、実は、ある小説家さんとの出会いがあったからです。

その方とのやり取りの中で「タロットのリーディングって通訳みたいだなぁ」と思ったことが、エッティラ再開を後押ししてくれました。

それともうひとつ。

クロウリーが「トート」作成の大元にした「エイワスの通信」

ここに

do what thou wilt

という言葉があって

この言葉を含む「エイワスの通信」を記した「法の書」という本を改めて読んでいると、「タロットのリーディングって通訳みたいだなぁ」の感覚とエッティラ再開への気持ちに拍車をかけてくれました。

タロットリーディングは「通訳する」のと同じこと

さて「do what thou wilt

クロウリーの言葉は英語で記されているので、そのまま「do what thou wilt」なのですが、これを日本語にしようと思うと訳さなければなりません。

すると日本語訳の「法の書」では「do what thou wilt汝の意志するところを行え」となっています。

けれど正直なところ……この「行う」というのがなんとなく違和感があって、ものすごく細かいといえば細かいのですが……

個人的には「do what thou wilt汝の意志することろを成せ」がしっくりします。

それにはもちろん私なりの理由があって……そこは話が長くなるので省きますが、ただ

「do」を「行う」と訳すのか「成す」と訳すのか

人によっては、もしかすると「wilt」の解釈を「意志する」より「意思する」という方が「しっくり」くる、というかもしれません。

けれども、こういう「しっくり感」といった感覚は、特に変換される前の原文を理解しようとするときにはとても大事にしています。

訳語を鵜呑みにしないことにしていて、変だなぁ、と感じたら必ず原文を自分の目で確かめるクセがあって、たとえAIで訳していても、ほんとうに些細なニュアンスなのですが、けれども自分の「しっくり」くる言葉に置き換えることは多いです。

タロットのリーディングで大事にしている「しっくり感」

ちなみに、「しっくり感」や「しっくりくる」とは、そもそも「感じ方」のことで、「感じ方」はフランス語で「sens=センス」という単語で表記されますが、この「sens=センス=感じ方」は、実は、タロットのリーディングをする上でも欠かせない資質だったりします。

なぜなら、読み手の「しっくり感」が詰まった言葉には、読み手の経験からくる感覚知が詰まっているため、自信と熱量のこもった力強い言葉として人に発せられます。

すると、その力強い言葉を聞いた人は、その言葉に響きます。

もちろんそれは諸刃の剣になるような代物ですが……

その言葉がどういう意図で発せられたものだとしても、言葉の中に響くものを感じた人は、ある種のショック状態になることが多いようです。

ついつい笑みをこぼしてしまったり
放心して言葉を失ってしまうことや
スッキリとした表情をされることも

しばしばあると思います。

けれども「しっくり感」のない言葉は、そもそも人に響くことはなくすぐに忘れ去られます。

しかも、この「響くかどうか」は、タロットで占ったことが「当たっている」かどうかに関わりありません。

当たっていなくても、言葉が響けば納得につながるし、当たっていても、言葉が響かなければ「つまんなかった」となります。

タロットに「センス」は必要だけれど「センス」がない人はいない

ところで

よく「私にはセンスがない」という表現が使われることがありますが、前述したように、「センス」とは「sens(フランス語)」と書いて、直訳すれば「感覚」とか「感じる」ですから、「センスがない」というのは本来的には「感覚が伴っていない」という意味になるはずです。

つまり、「センスがない」というのは「何も感じない」と言ってるのと同じこと。だから当然、「センスがない」人はいないはずなのです。

けれども「センスのない言葉」というのはあって、それは、言葉にその人の実感覚が伴っていない言葉のこと。つまり「心がこもっていない言葉」で、言葉だけが上滑りしていることが多いように思います。

そのため私は、「もしタロットを自分や誰かのために活かしたい! と思われるなら、タロットの意味を覚えるのはそこそこにしたらいいよ」とお伝えしていて……

なぜなら、本に書かれた意味を一生懸命覚えても、覚えた言葉を並べるだけのリーディングをしていては、「心がこもっていない」リーディングにしかならないからです。

相手に響くこともありません。

だからもし、「タロットを自分や誰かのために活かしたい!」と思われるなら、言葉に「心がこもっている」状態であることが望ましく、それには、タロットのいう「意味」を自分の言葉に変換して表現することが必要になります。

タロットを自分の言葉で表現できるようになるために

では、タロットの云う「意味」を自分の言葉に変換して表現するためには何をすればいいのでしょう……

本や一般的にいわれるタロットのいう「意味」は、自分のこれまでの体験や経験に沿わせるとどんな言葉にかえて表現することができるだろうか?

と意識しながら、少しずつでもタロットに含まれるニュアンスを自分なりに広げていくことです。

ちなみに「ニュアンス」とはフランス語で「nuance」となり、「色合い」「濃淡」「機微」「綾」をいいます。

つまるところ、タロットには「機微」や「綾」があって、到底、専門書1冊にタロットの機微や綾を含めた「意味」が納められるものではありません。

そもそも78枚のタロット一組で、恋愛も仕事も、経営のご相談も不動産売買も、引越しや健康問題、相続関係に大事な人の喪失などなど……多岐にわたるご相談を読むわけです。

ご相談のテーマに沿ってカードから汲み取る「ニュアンス」は変わって当たり前で、それには当然、タロットの専門書に書かれている「意味」を知っているだけでは足りません。

「タロットをリーディングする」ということは、タロットに含まれる機微や濃淡を汲み取り表現していくことでもあり、それはまるで、異なる言語を通訳するようなものだったりします。

先の「エイワスの通信」のところでお話したとおり、同じ「do」を表現するにも、「行う」と訳すのか「成す」と訳すのかで感じ方が変わります。

それはタロットも同じで、たとえば、タロットの≪世界≫のカードを表現するにも、「完了」とするのか「新たな始まり」とするのか、≪世界≫のカードのどこを切り取って解釈するのかによって表現する言葉が変わります。

当然、それを聞いた人の感じ方は全く異なるということです。

だからこそ、タロットが云わんとすることを汲み取る技術は必要だし、一方で、それを表現するための技術も必要です。

そして、タロットに含まれる機微や濃淡を読み取り、それを表現するだけの技術力を磨くには、とにもかくにも経験を積むこと。

表現力が磨かれるということはタロットに含まれるニュアンスを広げることに等しいわけですが、ここでいう「経験を積む」とは、実際にタロットを読む経験を増やしていくことをいいます。

そして次に大事なことがあって、それは、検証すること。

タロットのリーディングをしたら「終わり」ではなく、リーディングしたタロットと「実際の出来事」を照らし合わせる検証が必要です。

なぜなら、実際に起こった出来事とリーディングしたタロットを照らし合わせる検証は、実際の出来事とタロットカードを一致させることに等しいわけですから、タロットが表現してくれる「意味」もここでようやく自分の言葉として真実味を帯びてきます。

つまり検証することで、タロットの云う「意味」にセンス(=感覚)が備わるのです。まるで言葉に命が吹き込まれるように、「心がこもった」言葉でタロットを表現していくことができます。

ちなみに、検証するためにはフィードバックが欠かせませんから、自分のことをリーディングすることはもちろんのこと、家族や知人に練習といってリーディングさせてもらうことが得策です。

もっと実際的なことをいえば……現場で鑑定の経験を積むのが最も早道だったりします。

いずれにしても

タロットを読む「実践」に臆してしまうとリーディングは上達していくことはなく、「タロットをもっと上手に読めるようになりたい!」と思われるなら、読む経験を積むことは大事。

はじめは大変だと思いますが、経験に勝るものはない、と断じてお伝えします。

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