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占って出てきたカードに一喜一憂していませんか?|タロットの印象に左右されずリーディングするコツ

タロットには一般的に「いいカード」と「わるいカード」といった印象をもたらすことがあります。タロットの絵から「そう思わせられる」ものもあれば、タロットの解説本などで

●ポジティブな解釈が並んでいるのが「いいカード」
●ネガティブな解釈が多くあると「わるいカード」

となるのは、仕方がないことかもしれません。

けれども解説本に書かれた意味を深堀りせずに、一般的な印象を思い込んだままカードを読んでしまうと、大変な読み違いを起こしてしまうことがあります。

またこのようなタロットの印象が原因で「タロットが読みにくい……」となってしまうことは多いようです。

そこで今回は、タロットに抱く「いい」や「わるい」といった印象に左右されないための「コツ」を綴っていきたいと思います。

言葉で表現しにくいタロットのニュアンス

タロットは78枚のカードが1セット
78枚は「大アルカナ」「小アルカナ」という区別がなされています。

大アルカナと小アルカナの大きな違いは

  • 大アルカナは抽象的→表現することが普遍的
  • 小アルカナは具体的→表現することが日常的

な点にあります。

そしてこの抽象度の違いは表現の強弱を生み出すもののひとつで、タロットを眺めるときにはとても大事な視点となります。

けれども、このような表現の強弱を言葉にしようと思っても言葉の限界に引っ掛かることが多く……

つまり、言葉で尽くせない微細なニュアンスを含むため、実際的な表現となれば、大アルカナも小アルカナもそこまで大きな言葉の違いを生み出すことはありません。

たとえば

大アルカナの「死神」や「塔」、あるいは小アルカナの「ソード3」や「カップ8」に≪失恋≫という意味が出てくることがあります。

これらのカードがそれぞれに持つニュアンスは全く別ものですが、けれども、あるシチュエーションにおいては≪失恋≫という言葉で表現できてしまうカード達です。

もちろん、たとえ「失恋」という言葉で表現することができても、カードによって「失恋」の程度や性格は異なります。

とはいえ、相談者にとって「失恋」は失恋……

そこに、言葉では尽くしきれないものがあるわけです。

78枚のそれぞれに内在する異なる背景を汲み取ろう

さて、意味として表現するには「失恋」といった言葉を使うとしても、タロットカードそれぞれには内在する背景があります。

それが、大アルカナや小アルカナといった区別による抽象度や、エレメントや数字、象徴といったタロットを構成する要素たちがもたらす作用です。

そしてタロットリーディングにおいては、タロットを構成する要素たちがもたらす表現の微細なニュアンスを汲み取ることはとても大事です。

なぜなら、ここをタロットリーダーが汲み取れるかどうかによって、相談者とのセッションの質が格段に変わるからです。

微細なニュアンスを汲み取れないまま凡庸な言葉で締めてしまえば、同じような表現しか生み出せない表面的で凡庸なセッションにしかできませんが

凡庸な言葉でしか表現できないとしても、そのカードに込められた微細なニュアンスが汲み取れているならば、他のカードと組み合わせたときにもっと本質を突いた表現を生み出すことができ、セッションが深化します。

また1枚のカードだけでは表現が難しくとも、複数枚のカードとの関連で読んでいけば、一般的な「意味」を超えた表現が自然と生まれてくるものです。

ちなみに、タロットが表現してくれる微細なニュアンスを汲み取るときも、複数枚のカードとの関連を読むときも、タロットを構成するエレメントや数字などの要素たちの変化を眺めていくことをします。

これが、タロットの印象に左右されないためのリーディングのコツです。

そのためには当然、エレメントや数字などの要素を学び知識を養うことは不可欠です。

そもそもタロットが78枚で一組なのは、エレメントや数字、象徴や原型の組み合わせから、人の営みのあらゆることを表現するときに最適な形態だったのでしょう。

これ以上にタロットの枚数が少なくては足りず、これ以上に多くては複雑になり、過不足ないのが78枚

18世紀のフランスで活動していたエッティラの本から遡っても、数世紀もの間、時代は変わり社会情勢や人々の営みの環境や形態に価値観は変われど、78枚一組の形が今日まで受け継がれているのがその証拠です。

だからこそ、身につけたいのはタロットカードに関する「意味」ではなく、あくまでも、78通りの組み合わせを成す、タロットの構成要素であるエレメントや数字などに対する知識です。

意識の成長物語が描かれたタロット

ところで、大アルカナは22枚あり、その22枚には「意識の成長物語」が描かれているといわれています。

たとえば一部を切り取ってみると……

  • 欲に囚われる「悪魔」と呼ばれるカードがあって
  • 「悪魔」に続くのは、何もかもが崩壊する「塔」
  • 「塔」のあとには、希望と期待や恩寵を表現する「星」のカード

まるで「あるべくしてある」ような、一連の流れをたどることができます。

つまり、「悪魔」→「塔」→「星」というカードの順番は、人の意識が成長するためには欠かせない過程、というわけです。

タロットが見せてくれる物語が教えてくれること

私たちは人は、そもそも「欲」によって生きているようなものです。

お腹がすいた……からご飯を食べて
ご飯を食べたい……からお金を稼ごうとする
眠たい……から睡眠をとり
人と話がしたい……から言葉を勉強する

「欲」とはそれほど当たり前で、人が生きていくためには切っても切り離せないものです。

けれどもそれと同時に、いわゆる「社会的常識」といわれるものや、長年にわたって染みついた「情動のクセ」みたいなものが一緒に存在しているものですから、その辺りとの兼ね合いで「欲」が右往左往してしまうようです。

つまり「欲」があることがおかしいのではなくて、その「欲」の取り扱い方に勘違いを起こせば、たちまち「悪魔」に囚われるかのように執着と依存にさいなまれてしまう、ということ。

タロットが教えてくれるのはそんなことですから、そこに「いい」とか「わるい」などという人の思惑が入り込む余地はありません。

ただ単に、そもそも「欲」というものに対して、あるいは、執着や依存が「わるいもの」という意識でいるならば、それは「わるいもの」となるだけです。

もちろん、「欲」の扱い方を勘違いしていたり執着や依存の状態になっているときは、「ほんとうに欲しいもの」が分からない状態ですから、その渦中にいる人の心的状態としては相当にしんどいものだったりします。

そういう意味で「わるい」印象がぬぐえない「悪魔」のカード

また「悪魔」の後に続く「塔」というカードは「崩壊」を表現していることから、たとえば「破局」や「倒産」「リストラ」「事故」といった、一般的にはショッキングな出来事が想定されています。

これも一般的には「わるい」印象を持たれるカードのひとつです。

とはいえ、もし「悪魔」の状態にあるとき、たとえば「塔」のような崩壊がもたらされるとしたら……

それはあるいみ、「悪魔」から縁が切れる、といってもいいわけです。

しかも、何もかも崩れ去る「塔」のあとには、更地の大地に潤いを取り戻そうと新たな期待と希望に目が向く「星」のカードが続くわけです。

自分ではどうしようもできなかった「悪魔」憑きが思わぬ事態によって取り除かれたなら、そこから心新たに未来を拓いていける

こんなことも、「大アルカナ」という物語の中で教えてくれているのがタロットです。

ところで、そもそもに印象の悪い「悪魔」のカードですが、「悪魔」の前には「節制」というカードがあります。

「節制」は自然な流れに沿える様を表現していて、一般的に「いいカード」とされています。

けれども、こんないい様子を表すカードの後に続くのは「悪魔」というカード

つまり、自然な流れに沿って物事がうまく運んでいても、そのうち魔が差すときがくる、と教えてくれるのもタロットなのです。

このように人の意識の成長物語として、タロットから「一連の流れ」を把握してカードを眺めていくことも、タロットの見た目の印象に左右されないコツでもあります。

タロットに抱く印象より大事なこと

タロットで占ったとき、たとえば、3ヵ月、音沙汰のなかった彼から待ちに待った連絡が来る可能性が見えたら、その人にとって、それはとても嬉しいことかもしれません。

けれども「結果」の配置に「悪魔」のカードが出ていて、まるで「アメとムチ」の中で過ごしていくような二人の関係性があるとしたら……

腐れ縁だとしても心苦しい状況であることは、十分に読めると思います。

そして、タロットから見える「結果」に「悪魔」があるということは、少なくとも「悪魔」を経験しないことには「その先」を見せてくれないというのもタロットの妙

つまり……タロットから見える結果が「悪魔」止まりだとしても、その先には、そこから抜け出せるように試行錯誤し思いもよらぬ出来事から「星」までたどりつける可能性は残っています。

もちろん、悦びと辛酸を繰り返す「アメとムチ」の中で、ゆでガエルになるのを待つ可能性もあります。

そして、どちらの可能性に進むのかは、その人が未来のためのどんな選択を「今」にしていくのかしだい。

結局、今に何をするのか次第で「未来は変わる」のですから……

当然、「今に何をするのか」のアドバイスも展開の中でタロットは教えてくれていて、けれどもタロットに抱く印象の一喜一憂に流されてしまえば、そこに目を向けることさえできないでしょう。

タロットの印象に左右されずにリーディングするコツ

改めて、タロットの印象に左右されないためのリーディングのコツは

エレメントや数字などのタロットを構成する要素たちの変化を眺めていくこと

そして

タロットを一連の流れを把握してカードを眺めていくこと
この2つの「コツ」は押さえておきたいところです。

タロットがもっと読めるようになりたい、使えるようになってみたい方へ

タロットがもっと読めるようになりたい! 自分や誰かののために活かしたい! と思われるなら、どうぞ、タロットを単なる「占う道具」とするのではなく、毎日を今より生きやすくするための智慧が満載のツールとして使っていかれることをおすすめします。

そのためには、解説本や一般的な解釈に留まらず、タロットを広い視野で眺められる技術を養うことは大事になりますが……

けれども、タロットを広い視野で眺める技術が身に付けられたならば、現実のことも広い視野で眺められるようになります。

どんなに悲しく辛い出来事にあっても、不安でいっぱでたまらないときでも、不用意に堕ちることも無為に楽観することもなく在れることでしょう。

湧いてくる感情をないものにはできませんが、けれども、その感情との付き合い方がずっと上手になることに違いありません。

タロットを読み込んでいけば、感情との付き合い方さえ、おのずと知れることだったりします。

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